本邦医師国家試験において快挙
オルツとファストドクターが共同開発した生成系AIが禁忌問題を含む医師国家試験において合格点到達
- AIによる医療現場支援に大きく前進
2023年2月、対話能力が高く無料で使用可能なAI(人工知能)「ChatGPT」が、医学生によって医師国家試験の過去問題を解かせたことが話題になりました。正答率は55%と合格基準は達しなかったものの、多くの方がAIの情報処理能力を認識しました。
ChatGPTは特定の分野に特化した学習をしていないにも関わらず、アメリカでも医師資格試験やMBA(経営学修士)試験を解かせて合格ラインに達したとの研究が相次いでおり、こうした対話型AIが、将来的には医療現場において医師の診療支援を行うことが期待されています。
この度、オルツとファストドクターは度重なる実証実験を行い、医師国家試験の合格基準※に到達するAIの開発に成功しました。これは、2022年度の医師国家試験の合格基準を超えた82%の正答率を達成し、全400問中約10問設置されている禁忌選択問題を通過するほどの知能を備えていることを示します。
※2022年度医師国家試験の合格基準(出典元:厚生労働省 第116回医師国家試験の合格発表について)
(1)必修問題は、一般問題を1問1点、臨床実地問題を1問3点とし、総得点が、158点以上/197点
但し、必修問題の一部を採点から除外された受験者にあっては、必修問題の得点について総点数の80%以上とする。
(2)必修問題を除いた一般問題及び臨床実地問題については、各々1問1点とし、総得点が214点以上/297点
(3)禁忌肢問題選択数は、3問以下
監修:来田誠先生(医師、医療法人社団DMC理事長)
- オルツとファストドクターが共同開発した「医療AI-LHTM2」とは
・医学部の教科書・医学書・過去問題集・模試など学習範囲を限定
・臨床医による品質チェックや画像認識を組み合わせたことで禁忌問題も正解
これらにより、医師国家試験においても合格基準を満たす精度を保証しています。
豊富な診療経験を持つファストドクターと、当社の日本発・世界で通用する大規模言語処理技術を組み合わせた本取り組みを通じて、医療安全の担保、ならびに医療従事者の働き方改革など、医療現場が抱える様々な問題解決の一助となるよう、取り組んでまいります。
当社は引き続き、すべての人が時間や空間といった制約に縛られることなく活かされる社会、また、当社がミッションに掲げる「人類の労役からの解放」の実現に向け、研究開発及びサービス化に邁進してまいります。
参考)「LHTM-2」について:https://alt.ai/news/news-1892/
▶LHTM-2/GPT-3 など大規模言語処理ソリューションに関するお問い合わせ先
https://alt.ai/aiprojects/gpt/
- ファストドクター株式会社について
ファストドクターは2016年の創業以来、新しい医療の選択肢を社会に提示する存在として、患者向けサービス(医療相談、救急往診、オンライン診療、訪問看護等)を始めとして、医療機関向けサービス(在宅医を対象にした往診代行事業)、自治体向け事業(地域の医療課題解決のための医療体制構築支援)等、先進的かつ包括的な医療サービスを展開してまいりました。2022年からはテクノロジーを活用した医療DX事業の本格化や大学と協同し医療データの研究・活用などヘルステック企業としての活動の幅を広げています。
所在地:〒108-0014 東京都港区芝4丁目5-10 EDGE芝四丁目ビル3F
設立:2016年8月
代表者:菊池 亮(医師)・水野 敬志
https://www.fastdoctor.co.jp
- 株式会社オルツについて
2014年11月に設立されたオルツは、P.A.I.®️(パーソナル人工知能)、AIクローンをつくり出すことによって「人の非生産的労働からの解放を目指す」ベンチャー企業です。また、AIの対話エンジンの開発から生まれた音声認識テクノロジーを活用した「AI GIJIROKU」などのSaaSプロダクトを開発・提供しています。2022年6月にシリーズDラウンドで35億円の資金調達を実施し、累計調達額は62億円に及びます。
https://alt.ai/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像