世界初の方式の大面積ダストセンサーを搭載した宇宙塵探査衛星ASTERISC(アスタリスク)軌道上実証成功!!
‐ ダストセンサー展開、粒子観測、バスシステム技術実証の全てに成功!‐
千葉工業大学・惑星探査研究センター(PERC)の超小型衛星2号機である宇宙塵探査実証衛星ASTERISC(アスタリスク)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の革新的衛星技術実証2号機の一つとしてイプシロンロケット5号機により打ち上げられ、PERC独自に開発した世界初の方式の大面積膜型ダストセンサー(粒子観測装置)の展開に成功し、軌道上の粒子の観測に初めて成功しました。
千葉工業大学惑星探査研究センターの超小型衛星2号機である宇宙塵探査実証衛星ASTERISC(アスタリスク)(図1)が宇宙航空研究開発機構(JAXA)の革新的衛星技術実証2号機の一つとしてイプシロンロケット5号機により打ち上げられ、高度約570kmの地球周回軌道に投入されました。その後のクリティカル運用で衛星の正常動作を確認し、初期運用に移行しました。
展開型の膜型ダストセンサー(30cm×30cm)の展開前には、試験信号を用いたセンサーの健全性確認、展開実施の要件(衛星回転速度、バッテリ電圧、展開機構付近の温度など)の確認を経て、衛星が千葉工大局の日陰可視パスに到達する直前の日照時(具体的には、衛星が日照から日陰に入る5分前。ニュージーランド上空付近)に膜展開運用を実施することとしました。展開するタイミングは地上局から不可視のため、タイマーコマンドを予め衛星に送信・登録し、衛星が自律的に展開実施した後に、千葉工大局でダウンリンクされたテレメトリデータ(オンボードカメラ画像、姿勢データ)によって展開の成否を確認しました。得られた姿勢データからは展開実施時の反動による衛星姿勢の変化が見られ、さらにオンボードカメラ画像からは膜型ダストセンサーが設計通りの形状で展開していることがわかりました(図2)。
展開後の膜型ダストセンサーを用いた試験観測においては、オンボードでノイズを除去するためのパラメタ調整と並行して、取得された波形データをダウンリンクしデータ解析を進めています。私達の解析では既に真の粒子観測イベントと判定できるデータが得られており、世界初の方式のダストセンサーの技術実証に初めて成功しました。観測された粒子のサイズは0.1~1μm(マイクロメートル)程度と推定され、センサーが設計通りの感度を有することがわかっています。今後、本センサーを用いた長期的な観測により、軌道上の粒子の量・飛来方向・運動量などを明らかにできると期待しています。
バスシステム(電源系、通信系、データ処理制御系、姿勢系)についても、高速テレメトリ通信、磁気トルカによるスピン安定指向制御など観測運用に必要な全ての技術項目の軌道実証に成功しています。ミッション系・バスシステム系いずれも軌道上実証に成功したため、宇宙塵探査実証衛星ASTERISCはミニマムサクセスを達成しました。初期運用を完了し、いよいよノミナルの定常観測運用に移行します。
プロジェクトの詳細は大学ウエブサイトを参照
プロジェクト紹介ページ http://www.perc.it-chiba.ac.jp/projects/nano-satellite2
展開型の膜型ダストセンサー(30cm×30cm)の展開前には、試験信号を用いたセンサーの健全性確認、展開実施の要件(衛星回転速度、バッテリ電圧、展開機構付近の温度など)の確認を経て、衛星が千葉工大局の日陰可視パスに到達する直前の日照時(具体的には、衛星が日照から日陰に入る5分前。ニュージーランド上空付近)に膜展開運用を実施することとしました。展開するタイミングは地上局から不可視のため、タイマーコマンドを予め衛星に送信・登録し、衛星が自律的に展開実施した後に、千葉工大局でダウンリンクされたテレメトリデータ(オンボードカメラ画像、姿勢データ)によって展開の成否を確認しました。得られた姿勢データからは展開実施時の反動による衛星姿勢の変化が見られ、さらにオンボードカメラ画像からは膜型ダストセンサーが設計通りの形状で展開していることがわかりました(図2)。
展開後の膜型ダストセンサーを用いた試験観測においては、オンボードでノイズを除去するためのパラメタ調整と並行して、取得された波形データをダウンリンクしデータ解析を進めています。私達の解析では既に真の粒子観測イベントと判定できるデータが得られており、世界初の方式のダストセンサーの技術実証に初めて成功しました。観測された粒子のサイズは0.1~1μm(マイクロメートル)程度と推定され、センサーが設計通りの感度を有することがわかっています。今後、本センサーを用いた長期的な観測により、軌道上の粒子の量・飛来方向・運動量などを明らかにできると期待しています。
バスシステム(電源系、通信系、データ処理制御系、姿勢系)についても、高速テレメトリ通信、磁気トルカによるスピン安定指向制御など観測運用に必要な全ての技術項目の軌道実証に成功しています。ミッション系・バスシステム系いずれも軌道上実証に成功したため、宇宙塵探査実証衛星ASTERISCはミニマムサクセスを達成しました。初期運用を完了し、いよいよノミナルの定常観測運用に移行します。
プロジェクトの詳細は大学ウエブサイトを参照
プロジェクト紹介ページ http://www.perc.it-chiba.ac.jp/projects/nano-satellite2
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