セルファイバ、再生医療等製品の量産を実現する GMP対応細胞ファイバ製造装置「CellFiber Extruder」量産型モデル機を発表
~細胞医薬品の効率的かつ安定した製造に寄与~
細胞培養技術で細胞医療への貢献を目指す株式会社セルファイバ(本社:東京都江東区、代表取締役CEO:古石 和親)は、再生医療等製品向けの細胞の大量生産を可能にする、GMP対応細胞ファイバ製造装置「CellFiber Extruder」量産型モデル機を発表しました。

CAR-T細胞療法やips細胞療法をはじめとする細胞医療は、治療の革新性や有効性から大きな注目を集める一方で、治療に用いられる細胞医薬品の製造工程の複雑さや高額な製造コストにより、患者さんのアクセスが限定されています。特に、細胞医薬品の製造における細胞の大量培養技術はまだ確立されておらず、製造コスト削減を実現し細胞医療の普及を可能にする、細胞培養技術が世界的に求められています。
本装置は、当社のCellFiber®(細胞ファイバ)技術を用いて再生医療等製品向けの細胞の大量生産を実現することを目的に、2023年からセルファイバが国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の医療研究開発革新基盤創成事業スタートアップ型(ViCLE)による環境整備の一部として支援を受け、その後、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業の支援を受け研究開発を行ってきたものです。本装置はGMP細胞製造における細胞の大量培養のために特別に設計されており、大量培養における細胞ファイバ製造プロセスを安定化および効率化し、製造時間を短縮します。また、適切な細胞培養環境を整えることで細胞機能の向上を実現します。
なお、本製品は今後開発を継続し、量産体制の構築に向けて、邁進してまいります。
■株式会社セルファイバ 代表取締役社長 古石 和親(ふるいし かずちか) より
セルファイバは、日本発の革新的な細胞培養技術を世界に届け、細胞医療の普及に貢献するという使命のもと、製品開発に取り組んでまいりました。当社の細胞ファイバ技術は、高品質で安価に細胞の大量培養を実現できると自負しています。再生医療・細胞医療は今後、益々市場拡大が見込まれている先進医療の分野です。細胞医療の普及と、細胞医薬品の製造における課題を解決するために、世界の製薬企業やCDMOは、その製造技術の開発に多くのリソースを投資しています。
今回発表したGMP対応細胞ファイバ製造装置「CellFiber Extruder」量産型モデル機の、日本および世界での展開を目指し、再生医療・細胞医療の普及に貢献してまいります。
◆CellFiber®(細胞ファイバ)技術について
CellFiber®(細胞ファイバ)技術は、アルギン酸ゲルでチューブ状の構造を形成し、チューブ内部で細胞を保護するカプセル化技術です。細胞ファイバ技術で培養された細胞は、従来法と比較して細胞機能の維持・向上、長期間の生存性、品質の均一性などが期待されており、高品質な細胞を効率的に製造できる次世代プラットフォームとして注目されています。
◆GMP対応細胞ファイバ製造装置「CellFiber Extruder」について
CellFiber Extruderは、GMP細胞製造におけるファイバ培養用に設計されており、バイオリアクター用細胞培養バッグと無菌接合し、細胞を封入したファイバを直接培養バッグに無菌的かつ閉鎖的に吐出し、培養することができます。専用のシングルユースキットと試薬キットを使用することで、CellFiber Extruderシステムは細胞製造において以下のような重要な利点を実現します。
<メリット>
●自動化
大規模培養における細胞ファイバ製造プロセスを効率化し、作業負荷と製造時間を削減します。
●柔軟性
浮遊・接着細胞双方に対応し、さまざまな培養容器や上流/下流装置との連携にも柔軟に対応できます。
●閉鎖系
専用のシングルユースキットを使用することで閉鎖系プロセスを構築し、作業環境や手作業による汚染リスクを最小限に抑制します。
●トレーサビリティ
監視記録、ログ管理、アクセス権限などのコンプライアンス機能により、関連規制への対応をサポートします。
<製品仕様>

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ユーザーインターフェース |
直感的に操作可能なグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)を備えたカラーLCDタッチスクリーン |
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外形寸法 |
W: 699 mm × D: 565 mm × H: 1380 mm (27.5” × 22.2” × 54.3”) |
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重量 |
128 kg (282.2 lb) |
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電源電圧と消費電力 |
95-125 VAC, 50/60 Hz, 200VA |
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搭載PC OS |
Windows 10を搭載した内蔵コンピューター |
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コネクティビティ |
USBスロット×1、イーサネットポート×1 |
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規制への対応 |
GAMP5, 21 CFR Part 11 |
<装備品>
・シングルユースキットと試薬セット

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名称 |
概要 |
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Extruder シングルユース キット |
Extruderシステム用に設計。 培養バッグを無菌コネクターで接続するための適合素材を使用した最終ライン。 培養バッグを無菌コネクターで接続するための適合素材を使用した最終ライン。 |
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接着培養用試薬 セット 懸濁培養用試薬 セット |
5リットルスケール培養用に設計。目標収量 • 接着細胞: 10^9 細胞/セット • 浮遊細胞: 10^10 細胞/セット |
※CellFiber Extruder Single Use Systemは、以下の基準を満たしています。
• USP1043, ISO20399:2022
• 滅菌関連 ISO11137
株式会社セルファイバについて
セルファイバは、アルギン酸ゲルでチューブ状の構造を形成し、チューブ内部で細胞を保護するカプセル化技術「CellFiber®(細胞ファイバ)技術」をもとに、2015年に設立されたバイオテクノロジー企業です。“Cell Culture Reimagined for Life”をパーパスとし、細胞・遺伝子治療製品の効率的な開発、製造に寄与し、患者さんのQOLの向上に貢献すべく、細胞量産技術の開発に取り組んでいます。
<会社概要>
会社名:株式会社セルファイバ
本社所在地:〒135-0031 東京都江東区佐賀2-9-8 MSC深川ビル2号館 105
代表者:代表取締役社長 古石 和親
設立日:2015年4月1日
事業内容:細胞を含む生体材料およびソフトマテリアルを用いた研究、開発、生産、販売
公式サイト:https://cellfiber.jp/
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