世界最大の環境価値スポット取引所Xpansivとenechain、日本企業の海外ボランタリークレジット調達を可能にするため協力

株式会社enechain

世界最大の環境価値スポット取引所Xpansiv社(本社:米国ニューヨーク州ニューヨーク、CEO:John Melby、エクスパンシブ)と、日本最大のエネルギー卸取引マーケットプレイスを運営する株式会社enechain (本社:東京都港区、代表取締役:野澤 遼) は、環境価値取引マーケットプレイス「日本気候取引所(Japan Climate Exchange、以下JCEX)」と環境価値市場の統合ハブ「Xpansiv Connect™」の連携について基本合意書を締結しました。Xpansiv社が日本の環境価値取引所と連携するのは今回が初めてです。


グローバルマーケットへのアクセス

Xpansiv社はカーボンクレジット等の環境商品を取り扱う世界最大のスポット取引所をグローバルで運営しています。今回の連携で両社は、日本企業がJCEXを通してXpansiv社が運営する市場で取り扱う数百種類の高品質なボランタリークレジットを、簡単に売買できるようにします。

日本政府は2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げており、企業にはその達成に向けたGHG削減の具体的な行動が求められています。また、グローバル市場では環境対応が進んだ企業が消費者や投資家から支持を得て、競争優位性を持つ事例が次々と出てきています。

企業は自助努力でのGHG削減に取り組む一方、多くの企業にとって自助努力だけでカーボンニュートラルを達成することは技術的な理由等から非常に困難で、カーボンニュートラルを達成するにはJクレジットや非化石証書などの環境価値を利用したCO2削減も必要です。他方、日本国内のJクレジットをはじめとするカーボンクレジットの供給量は年間150万トン程度に限られ、企業のカーボンニュートラルな商品を開発したいという需要に追い付いていないのが実情です。

相互利便性

今回の連携ではさらに、JCEXを通したXpansiv社の市場データソリューションへのアクセスも可能になります。これにより利用企業は、環境価値を売買する際に透明性の高い価格と、広範な環境価値商品群の閲覧が可能です。将来は、Xpansivの市場参加者がJCEXで取り扱う商品や価格設定にアクセスできるよう相互に利便性を高める連携も検討しています。

品質へのこだわり

ボランタリークレジットは、企業や個人の民間セクターが自主的に実施するプロジェクトから得られる排出削減量をクレジット化したものです。現在の技術や代替燃料の不足、その他大規模な適用が難しいなどの理由で削減が困難な温室効果ガスの排出量のオフセットに使用され、削減目標を達成する手段の一つとされるほか、クレジットは国際的な市場で売買され、環境保護活動の資金源にもなります。国際団体ボランタリーカーボン市場整合性協議会(ICVCM)が2023年に策定したコアカーボン原則(Core Carbon Principles, CCPs)の認証を受けた高品質なボランタリークレジットは国際的に活発に取り引きされることが予想され、日本国内でもそのニーズは高まっています。

Xpansiv社が運営するCBL取引所や市場インフラでは、ICVCMが2023年に策定したコアカーボン原則(CCPs)適格クレジットや、航空業界における削減の枠組みCORSIA(Carbon Offsetting and Reduction Scheme for International Aviation)適格クレジットなどの高品質なボランタリークレジットのほか、再生可能エネルギーにより発電された電気の再エネ価値を証書化したI-REC(International Renewable Energy Certificates)を取り扱っています。


このような背景から、今回、Xpansiv社とenechainは業務提携を決めました。

【enechain 代表取締役 野澤のコメント】

「今回の提携により、カーボンニュートラルを目指す日本企業は、国内では調達が不可能だった規模のカーボンクレジットを、手間なく、迅速に調達できるようになります。日本におけるカーボンニュートラルな商品やサービスを開発する動きを後押しし、日本社会の脱炭素化に貢献することができれば嬉しく思います」

【Xpansiv社 Chief Commercial Officer ベン・スチュアートのコメント】

「日本最大のエネルギー卸取引所を運営するenechainと提携できることを嬉しく思います。Xpansiv Connectを通じた第三者のマーケットプレイスとの連携は、日本企業にグローバルなボランタリーカーボンクレジット市場へのアクセスという利便性をもたらします」

enechainは、日本最大のエネルギー取引所の運営者として、"Building Energy Markets, Coloring Our Society" というミッションを掲げ、卸電力や環境価値の取引機会を提供しています。主力の卸電力の出来高は累計2兆円に迫り、エネルギー価格の変動が国内の電力業界に与える影響を最小化し、ひいては日本経済の安定化に貢献しています。環境価値においても、企業による温暖化ガスの排出削減を後押しし、脱炭素社会の実現にも注力して参ります。


Xpansivについて

Xpansiv社は、世界のエネルギー転換を迅速に広げるための市場インフラを運営しています。同社は、カーボンクレジットや再生可能エネルギーの証書など環境商品において、世界最大のスポット取引所を運営しています。また、エネルギー、電力、および環境市場に関する情報を一元的に管理するレジストリインフラの提供でも知られています。さらに北米では、太陽光による再生可能エネルギーのクレジット管理と販売で、独立系としては最大のプラットフォームを運営しています。

Xpansiv社のCarbon Financial ServicesとEvolution Markets部門では、グローバルな炭素、再生可能エネルギー、およびエネルギー転換市場における取引およびアドバイザリーサービスを提供しています。また、同社は主要なマルチレジストリ、マルチアセットの環境ポートフォリオ管理システムおよび市場データサービスの運営もしています。

Xpansiv社のルールベースで運営される市場とインフラは、ステークホルダーが環境に配慮した商品やサービスを提供する際に、高い透明性と信頼性、監査を可能にし、近年高まる気候変動対策やサステイナブルな成果に対する信頼性と説明責任の要求に応えられるようにします。

Xpansiv社の投資家には、Blackstone Group、Aramco Ventures、Bank of America、Goldman Sachs、Macquarie Group Ltd.、S&P Global Ventures、Aware Super、BP Ventures、Commonwealth Bank、the Australian Clean Energy Finance Corporation が含まれます。

詳細は、Xpansivのホームページをご確認ください。

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会社概要

株式会社enechain

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URL
https://enechain.co.jp/
業種
電気・ガス業
本社所在地
東京都港区南青山3-11-13 新青山東急ビル7F
電話番号
-
代表者名
野澤 遼
上場
未上場
資本金
65億2020万円
設立
2019年07月