PM Award 2025,最優秀プロジェクト賞は、合同会社en.to(えんと)と国立大学法人東京科学大学のプロジェクトが獲得!

PMI日本支部が主催する「PM Award 2025」表彰式にて、各賞が受賞プロジェクトに贈呈されました。

一般社団法人PMI日本支部

2025年10月25日 表彰式

一般社団法人PMI日本支部(所在地 : 東京都中央区、会長 : 端山毅)は、PMIの協力のもと日本発の優れたプロジェクトを表彰する「PM Award 2025」の表彰式を2025年10月25日に開催し、受賞者への表彰を行いました。最優秀プロジェクト賞(Small & Medium部門)は合同会社en.toの【en.to(えんと):縁を育み地域と人をつなぐ、滞在型交流拠点プロジェクト】、最優秀プロジェクト賞(Large部門)には国立大学法人東京科学大学の【東京医科歯科大学と東京工業大学の統合による「東京科学大学」の設立】が受賞されました。

表彰式に続いて開催された受賞記念パーティーでは、各受賞者および関係者によるご活躍の様々な領域を越えて活発な意見交換が行われました。

今回のPM Award 2025では、プロジェクトを実施された企業・団体等の規模に応じた2つの部門(Small & Medium部門、Large部門)で、約1,400名が参加した投票により両部門の最優秀プロジェクト賞を決定しました。

PM Awardは、日本に拠点を持つ企業・団体が実践する優れたプロジェクトを表彰する制度です。全世界に300超の支部数、70万人超の会員数、170万人超の認定資格者数を有する国際的なプロジェクトマネジメント啓発団体であるProject Management Institute (PMI) の協力のもと、日本におけるプロジェクト型の働き方の啓発とその実現手法であるプロジェクトマネジメントの普及活動を行ってきた一般社団法人PMI日本支部が主催しています。

今回受賞されました各賞は以下のとおりです。

最優秀プロジェクト賞(Small & Medium部門)

プロジェクト名:en.to(えんと):縁を育み地域と人をつなぐ、滞在型交流拠点プロジェクト

プロジェクト実施主体:合同会社en.to

受賞のご挨拶(合同会社en.to 代表社員 横山 暁一 さん):

本当にたくさんの方にこれまで関わっていただいた中で、一人一人に感謝を伝えたい。4年前にこのen.to(えんと)が始まるきっかけとなった建物を所有されていたオーナーさんは、その場所で4代続いた事業を自分の代で閉じることになり、負の遺産をどうするか、と本当に自分自身情けないと最初は仰っていました。オーナーさんはプレオープン前に他界されてしまいましたが、この拠点が人が集う場所になり、多くの人の笑顔が生まれる場所になった、ということをあらためてお伝えできればと思います。また、今に至るまで、様々な問題がありましたが、6人の経営メンバーが本当に地道に向き合ってきたからこそ今があります。地域活性化や古民家というと聞こえが良いですが、実際は経済合理性とはかけ離れた負の遺産とどう向き合うのかという悩みがあり、地域の多くの方々との対話など、本当にひとつひとつ地道なプロセスの積み重ねでした。途中で更地にして新しいものを建てた方が早い、その方が安いのではないか、もっときれいになったのではないかという声もありました。ただ、これまで地域で培ってきた文化や伝統を壊してまた新しいものを作るのもひとつの選択ですが、そうしてしまっていたらいまのen.to(えんと)の形は無かった。長い期間をかけていろいろな人たちとの対話を積み重ねたからこそ、いま我々が愛される拠点になっていますし、地域の皆さんとも手を取り合って良い街を創っていこうという再生の拠点にもなってきていると思います。だからこそ、このプロセスに価値があると思います。今後もプロジェクトマネジメントの知見が地域活性化や何か新しいことをやっていく人たちにとって、とても重要だと私自身もこの機会を通じてあらためて感じました。今回の受賞を切っ掛けに、自分たちのプロジェクトやそれ以外の地域の皆さんにも拡げていけるように今後もより良い拠点づくりを進めていきたいと思います。

合同会社en.to 代表社員 横山 暁一 さん

最優秀プロジェクト賞(Large部門)

プロジェクト名:東京医科歯科大学と東京工業大学の統合による「東京科学大学」の設立

プロジェクト実施主体:国立大学法人東京科学大学

受賞のご挨拶(国立大学法人東京科学大学 理事長 大竹 尚登 さん):

この統合は2年間で衆参両院での法改正を経てかなり短期間で成し遂げられたもの、と思います。こうした私どものケースは、プロジェクトマネジメントが企業だけではなく大学においても重要であり、また有効であるということを示す証左になったと信じております。また、これからの大学運営においても、プロジェクトマネジメントが活用されていくと期待しています。1,400人もの方が投票されたという話を伺った中で、応援いただいた方々にあらためて御礼申し上げたい。そして、今回最優秀賞を受賞した成果は、旧東京医科歯科大学と旧東京工業大学の全員の力の結晶だと思います。これはとても一人二人で実現できることではありません。その意味では、この賞を持ち帰り、構成員の皆さんと喜びを分かち合い、同時に感謝の意を伝えたいと思います。

受賞のご挨拶(国立大学法人東京科学大学 学長 田中 雄二郎 さん):

旧東京医科歯科大学学長時代に旧東京工業大学学長の益一哉先生にお声がけをして、先生から一大学一法人というご提案をいただき、大勢の方々のご理解とご支援が無ければ到底この統合は成し得ませんでした。東京科学大学でもいろいろなプロジェクトが動いているので、今後は次のAwardを獲得するような人たちがどんどん出てくることが、私たちのプロジェクトマネジメント成功の証になるのではないか、と考えています。

国立大学法人東京科学大学 理事長 大竹 尚登 さん
国立大学法人東京科学大学 学長 田中 雄二郎 さん

優秀プロジェクト賞(Small & Medium部門)
特別賞(パーソル総研 well-being賞)

プロジェクト名:PACIFICO サステナブルWEBデザイン ~環境配慮とDXを両立したデザイン実装プロジェクト~

プロジェクト実施主体:パシフィコ横浜(株式会社 横浜国際平和会議場)

受賞のご挨拶(パシフィコ横浜 松原 正和 さん):

チームで取り組んだことがこのように評価されることは大変嬉しい。プロジェクトマネジメントの力と合わせて今回チームワークのマネジメントも上手くできたのではないかと考えています。今後もこのふたつのマネジメントを合わせてプロジェクトに取り組んでいけたら、と考えています。今日は本当にありがとうございました。

パシフィコ横浜 松原 正和 さん

優秀プロジェクト賞(Small & Medium部門)

プロジェクト名:シブヤフォント・ご当地フォントにおける共創による共生社会の実現

プロジェクト実施主体:一般社団法人シブヤフォント

受賞のご挨拶(一般社団法人シブヤフォント 共同代表 磯村 歩 さん):

デザイン系のアワードでは評価いただいていたが、デザインをどのようにサステナブルに運用していくかというマネジメントを何とか評価いただくような機会を作りたいと考え、応募しました。障がいのある方のIPビジネスは拡がっているが、実は障がいのある方はまだ絵筆さえ持っていない方がいます。シブヤフォントは、そういった方々とデザインを学んでいる学生の掛け合わせでいろんなフォントパターンデータを生み出すなど、いろいろな”掛け算”によって障がいのある方のものを社会に出していく取り組みです。学生が障がいのある方と交流し多様性理解の新しい学びを得たり、障がいのあるお子さまを持つ親御さんも自己肯定感が高まる、お子さまが手掛けたものが社会に出ていく。こうした関わる方々のwell-beingもつなぎ得ているというのがこのプロジェクトの大きな特徴です。

一般社団法人シブヤフォント 共同代表 磯村 歩 さん

優秀プロジェクト賞(Small & Medium部門)
特別賞(岡山大学 SDGsイノベーション賞)

プロジェクト名:PP&Mフォーラム:製薬業界をつなぐ共創と学びのCommunity of Practice

プロジェクト実施主体:PP&M(Project Planning & Management)フォーラム

受賞のご挨拶(PP&Mフォーラム 篠﨑 丈弘 さん):

製薬は新薬の卵から新薬ができるまでの成功確率は2万分の1から3万分の1と言われており、非常に成功確率の低い業界として知られています。また、さまざまな制約条件があり、プロジェクトの進行を難しくしています。その中で私たちは一日でも早く、一人でも多くの患者様に革新的な医薬品を届けるために日々努力してプロジェクトの価値最大化に挑んでいます。私たちはプロジェクトマネジメントの力を心から信じて活動しています。しかしながら一人だけでは価値最大化にはたどり着けません。PP&Mフォーラムは志の高いプロジェクトマネージャーの皆さんを結び付けて、学び合い、高め合い、成長し合う場を提供し、それを通じて製薬業界に新しい価値を提供すべく取り組んでいます。革新的な新薬を求めている患者様がいる限り、私たちはフォーラムの活動を続けていきたいと考えています。

PP&Mフォーラム 篠﨑 丈弘 さん

優秀プロジェクト賞(Large部門)

プロジェクト名:施設向け食材宅配サービス「ヨシケイキッチン!」福祉業界のニーズをくみ取ったメニュー開発の進化

プロジェクト実施主体:ヨシケイ開発株式会社

受賞のご挨拶(ヨシケイ開発株式会社 坂口 葵 さん):

「ヨシケイキッチン!」は2013年にレシピ付きミールキットの宅配サービスとして施設様向けにサービスを提供してきましたが、今回受賞対象となった「超簡単プラス」は福祉業界の人材不足や施設様からの食事ボリュームアップの要望をもとに、食事に時短とボリュームアップの2軸を掲げて進めたプロジェクトです。チームで試行錯誤を重ね、メーカー様や全国のフランチャイズ様のご協力を得ながら、当社グループのタグライン「つくる人から笑顔に。」を大切に、現場ニーズや課題に寄り添ってプロジェクトを進めました。このようにプロジェクトという形で評価いただけたことを大変光栄に思います。今後も現場ニーズをいち早くキャッチし、現場に求められるサービスを引き続き展開していきますので今後も注目していただけますと幸いです。

ヨシケイ開発株式会社 坂口 葵 さん

優秀プロジェクト賞(Large部門)
特別賞(PMI Asia Pacific賞)

プロジェクト名:DXリテラシー教育およびマインド醸成プロジェクト

プロジェクト実施主体:住友重機械工業株式会社

受賞のご挨拶(住友重機械工業株式会社 髙野 光浩 さん):

当社は140年近い歴史を持つ総合機械メーカーで歴史ある企業ではありますが、今後も変革し続ける企業であるために全社でDXを推進すべく全社的な教育、マインド醸成プロジェクトに取り組んできました。ある意味、受講者9,000名がステークホルダーというプロジェクトで、もちろん前向きな社員は多いものの、一方で厳しい意見もいただくことがあり、いかにプロジェクトマネジメントを活かして皆さんに納得していただき、データを可視化することにより成果を示していくことに力を入れて取り組んできたプロジェクトです。取り組みを認めていただけたことは私たちにとっても励みになるとともに、社員に対してもポジティブなメッセージを伝えることができる大変素晴らしい機会を頂戴したと思っています。

住友重機械工業株式会社 髙野 光浩 さん

優秀プロジェクト賞(Large部門)
特別賞(ITI イノベーション賞)

プロジェクト名:再生可能エネルギーの活用をサポートし、安心・快適で豊かな社会を実現する次世代蓄電システム開発プロジェクト

プロジェクト実施主体:オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社

受賞のご挨拶(オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 井上 勇輝 さん):

私たちのプロジェクトでは、環境問題や社会課題の解決など社会貢献を目指しています。タイムリーに価値を届け、柔軟に変化対応し、プロジェクトの品質にも妥協せず取り組んできました。今回、そのプロジェクトの取組みを評価いただけたことを大変光栄に思っています。今回の喜びを共に取り組んできたプロジェクトのメンバーとともに分かち合いたいと思います。

オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 井上 勇輝 さん

奨励賞

プロジェクト名:Students Meet Internationally through Language Education SMILE Project

プロジェクト実施主体:一般社団法人ことばのまなび工房

受賞のご挨拶(一般社団法人ことばのまなび工房 代表理事 若林 茂則 さん)

一般社団法人ことばのまなび工房 代表理事 若林 茂則 さん

奨励賞

プロジェクト名:共創プロジェクト・学生協働プロジェクト - 広島地元中堅企業4社の新しい価値創造を産学官連携+プロジェクトマネジメントで実現する -

プロジェクト実施主体:広島県公立大学法人叡啓大学

受賞のご挨拶(広島県公立大学法人叡啓大学 教授 定金 基 さん)

広島県立公立大学法人叡啓大学 教授 定金 基 さん

表彰にあたってのメッセージ

Project Management Institute (PMI)

アジア太平洋地域マーケティング責任者 April Tai

特別賞 (PMI Asia Pacific賞)授与に際し、PMIを代表しメッセージが贈られました。

「本日はPMI Asia Pacific賞を授与できることを光栄に存じます。本賞は、日本で顕著な影響をもたらした成功プロジェクトを表彰するものです。審査では革新性、独創性、価値提供、社会的影響力を重点的に評価しました。

住友重機械工業の「デジタルトランスフォーメーション(DX)リテラシー教育とマインド開発」は、その大胆なビジョンと実際の影響力において際立っていました。 このプロジェクトは、デジタル能力を活用して、より快適な職場環境を創出し、幸福度を高め、ビジネスの成功を推進することを目標にしています。デジタルリテラシーとマインドセットの変革の両方に焦点を当て、驚異的な9,000人の従業員に到達しました。特に注目すべきは、確固たるプロジェクト管理原則を基盤としつつ、リアルタイムデータと継続的学習を活用して実践を促進した手法です。PMIの調査によれば、測定システムを導入したプロジェクトの成功確率は7.2倍に跳ね上がります。彼らはこれを実践し、さらに一歩踏み込みました。通常は測定不可能とされる「人材開発」を数値化することに成功したのです。その結果、DXリテラシー率が過去最高を記録しました。これは単なる成功ではなく、業界全体に影響を与える変革なのです。皆さん、おめでとうございます!日本の製造業、そして私たち全てにとって力強い模範を示してくださいました。」

PMI Asia Pacific April Tai

表彰式総評

一般社団法人PMI日本支部 会長/PM Award 選考委員会 委員長 端山 毅

今回受賞されたプロジェクトは本当に幅広く、世の中に様々なプロジェクトがあり、新しいことにチャレンジあるいは変化させなければならないことが多々あり、皆さまがひとつひとつ拾い上げて挑戦されていることの証であると思いました。

さて、昨年PMIから新たな成功の定義が公表されています。元々プロジェクトは「計画を立て、品質、コスト、納期を計画通り達成するとプロジェクトは成功である」と定義していましたが、予算や納期を超過したから失敗であると言われるのはちょっと違うのではないか、ということで世界中の方々が議論し新しい定義を提案しています。新しい定義は「掛けたお金や労力に見合う価値を実現できたかどうか」であり、かつ関係者が了解し納得してこれは頑張った甲斐があったというのが成功である、という提案です。何が成功かを関係者で良く相談し、当初掲げた目標とは少し違うけれどもこちらの方が役に立つ、あるいは社会のためだということであれば、認識を変え向かう方向を調整した方が最終的な価値が大きくなる、という進め方をすることになります。これからはプロジェクトを進める人がそれを理解したうえで影響力を行使していく必要がある、という提案です。期せずして、en.toも東京科学大学も同様のことを仰っており、周囲の方々としっかりコミュニケーションを取りつつ最終的に自分たちが提供できる価値は何か、ということに重点を置いて進められたものと思いました。世の中が期待している、求めているであろうことを言語化したものがPMIの新たな成功の定義だと思います。

ですから、皆さんが苦労され努力された方法や工夫をより多くの方々にご理解いただき、それぞれの立場、役割の中でプロジェクトマネジメントの知識や経験、このような事例を活かしていただけると良いと考えています。

一般社団法人PMI日本支部 端山 毅

【PM Award関連情報】

PM Award 公式WEBサイト

https://www.pmij-award.net/

【一般社団法人PMI日本支部について】
一般社団法人PMI日本支部は、世界最大級のプロジェクトマネジメント普及啓発団体であるPMI の日本における支部として、日本国内でのプロジェクトマネジメントの普及を目的に、さまざまなステークホルダーと共に活動しています。
PMI 日本支部の活動は、会員ボランティア、法人スポンサー、アカデミックスポンサーに支えられつつ、各種イベントや研究会の開催、PMI 出版書籍の日本語訳・販売等を通じて、会員の方々ご自身のPM スキルの研鑽につながっています。また、デジタル化やAIの活用、サステナビリティなど、社会の変化と新しい価値創出を先導するプロジェクトマネジメントを目指して、活動の幅を拡大し続けています。

法人名︓一般社団法人PMI日本支部

所在地︓東京都中央区日本橋中洲3-15 センタービル3階

URL︓ https://www.pmi-japan.org/

【Project Management Institute (PMI)について】

PMIは、プロジェクトマネジメントの権威であり、プロジェクトを成功に導くことを使命としています。1969年以来、PMIはプロジェクトマネジメントの力とプロジェクトを支える人々に光を当ててきました。PMIは、グローバルコミュニティ、最高水準の認定資格、そして生涯学習の機会を提供することで、既存、そして未来のプロジェクト・プロフェッショナルと、組織に対して、効果的にリードを可能にし、所属するコミュニティに対しポジティブな影響を与えるような知識とリソースを提供しています。

詳細については、www.PMI.orgおよび Instagram @pmi_org、TikTok @PMInstitute をご覧ください。

【本件に関する報道関係のお問い合わせ】

一般社団法人PMI日本支部 PM Award 事務局

担当:藤原 /西山 mail: award@pmi-japan.net

PMI Japan 広報事務局(株式会社オズマピーアール内)

担当: 中村(080-9368-5451)/岩田(080-9368-5458) mail: pmi_pr@ozma.co.jp

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会社概要

一般社団法人PMI日本支部

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URL
https://www.pmi-japan.org/
業種
サービス業
本社所在地
東京都中央区日本橋中洲3-15 センタービル3階
電話番号
-
代表者名
端山毅
上場
未上場
資本金
-
設立
1998年05月