台日音楽マッチング交流TAICCA がレーベル、マネジメント、ライブ会場、音楽フェスをつなぎ、国境を越えるエコシステムを構築する

日台間の音楽産業交流をさらに推進するため、日本の文科省に相当する、台湾・文化部のもとに 2019 年に創設された独立行政法人「台湾クリエイティブ‧コンテンツ‧エイジェンシー(Taiwan Creative Content Agency)」(以下 TAICCA)は今年も音楽団体「一般社団法人Independent Music Coalition Japan (IMCJ)」およびショーケース型音楽フェス「EMERGE FEST JAPAN (浮現祭日本篇)」と連携し、日本音楽の世界市場進出を推進する新たなプラットフォーム「CUEW」を加え、11月12日から14日まで東京にて「2025 Taiwan X Japan Music Meet」を開催しました。
本交流会には、音楽レーベル、アーティストマネジメント、ライブ会場、音楽フェス、ディストリビューターなど幅広い領域の事業者が参加し、日本側33社、台湾側14社の音楽関連企業が一堂に会し、マッチング交流や商談促進を行いました。また、実践的なワークショップや企業訪問などを通して、双方の参加者が日台市場の概要や業界動向についてより深く理解することができました。
TAICCAは2022年および2024年に「Taiwan X Japan Music Meet」を開催し、台湾のポストロックバンド「Molly in Mountain (荒山茉莉)」の日本公演(JYOCHO presents「超情緒大陸」)の実現を後押ししたほか、「Helsinki Lambda Club」、「Regallily」、「a子」などのアーティストを招き、台湾で開催された「EMERGE FEST 2025 ( 2025 浮現祭)」への出演につなげました。また、人気バンド「DISH//」のドラマー・泉大智氏を「2025金狼賞」フォーラムに招聘するなど、多方面で日台音楽交流を促進してきました。
日本と台湾の音楽業界間の活発な交流について、TAICCAの王時思理事長は「日本と台湾の音楽業界は常に良好な関係を築いており、それぞれの市場において双方は重要な輸出ターゲットです。TAICCAはマッチング交流会の開催を通じて、台湾音楽産業にさらなる可能性を見出し、日台音楽産業の協力関係を長期的に継続させたいです。」と述べました。また、IMCJの山下雄史理事長はこれに応え、「日台音楽家は互いを理解し、互いの作品を尊重しています。マッチング交流会を通じて、業界がより長期的で実質的な協力関係を築き、共に優れた作品を国境を越えて世界に届けられることを願っています。」と述べました。
11月12日から14日にかけて東京で開催された「2025 Taiwan X Japan Music Meet」には、選考を経て台湾から14社の音楽関連企業が参加しました。参加企業には、台湾のアーティスト YELLOW(黃宣)の所属事務所「WRONGTYPE Production (否極泰來音樂股份有限公司)」、公演企画会社「LUCKY RECORDS」、アーティスト Everydaze が設立した音楽制作会社「ODAAT Music Studio (每天都在工作室)」などが名を連ねました。一方、日本側の参加企業としては、音楽メディア「Spincoaster」、フジロックフェスを主催した「SMASH」、日本テレビグループ傘下の「Nippon Television Music Corp.」、国際ライブの招聘および音楽フェス「SUMMER SONIC」を手がける「Creativeman Productions」などの企業が参加し、3日間で100件超の商談が行われました。
台湾のアーティスト YELLOW黃宣のマネージャーである李漢群氏は、「マッチング交流会に参加するのは二回目ですが、今回の手配はなかなか良かったと思います。参加者が同じ会場に集まっているため、面談が組まれていなくても合間に交流し、関係を築くことができました。国際化が進む中で、今回の経験を通して言語の重要性を改めて実感しました。今後このような国際的なイベントに参加する方々には、自分の考えを十分に伝え、円滑にコミュニケーションできるよう、語学面をしっかり準備することをお勧めします。また、日本の音楽業界の皆さんのプロ意識にも深く感銘を受けました。時間厳守、イベントの盛り上げ方、そして一つ一つへの丁寧な取り組みなど、学ぶべき点が多くありました。」と語りました。
双方の事業者が市場動向をより正確に把握できるよう、本交流会では実務に基づく2つのワークショップを実施し、日台間における国際共同制作、市場の特徴、プロモーション事例などを分析・共有しました。「日台成功事例と日本市場の現況」をテーマにしたセッションでは、ポニーキャニオン(Pony Canyon)デジタルマーケティング部 部長・石井慎一氏、ならびに CUEW の共同創業者である Koki Takahashi 氏を登壇者として招き、実践的な知識と経験が共有されました。石井氏は、日台音楽産業の関係性について次のように述べていました。「文化的近似性、地理的な近さ、そして経済的なメリットを踏まえると、日本と台湾は協力関係を築くべきパートナーであると言えます。こうした背景から、当社でも台湾支社を設立し、より広範な連携の可能性を開拓しています。」また、ワークショップでは、同社所属のバンド chilldspot を例に、LINION やElephant Gym (大象體操)との国際的なコラボレーションを経て、台湾での音楽ストリーミング数が大幅に伸長した事例も紹介され、日台協業の成果が具体的に示されました。

また、台湾からの登壇者としては、「EMERGE FEST (浮現祭)」創設者であるNuno氏、および林潔心(ddkogi88)、Ahh G (阿橘) など新世代アーティストが所属するインディーズ・レーベル「Shabby Boyz (奧少年)」の代表・XY氏で、台湾市場の現状や、インディーズ・アーティストが音楽フェスに参加するためのポイントなどをテーマに、日本の音楽業界関係者と実務的な知見を共有しました。
TAICCAが2年連続で実施した対面型「Taiwan X Japan Music Meet」は、台湾のローカル音楽フェスブランド「EMERGE FEST (浮現祭)」と連携し、同フェスが運営する「EMERGE FEST JAPAN (浮現祭日本篇)」イベントの延長線上で開催されました。台湾アーティストのパフォーマンス力を披露しただけでなく、TAICCAが主催する産業関連プログラムを加えることで、単発の公演にとどまらず、継続的なビジネスマッチングの機会を創出する仕組みとなっています。
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