戸田建設の知的財産を活用し、KENZOが新規リコメンドマッチングシステムの開発に着手
知的財産権の戦略的活用と社会実装
KENZO株式会社(以下、KENZO)は、戸田建設株式会社が保有する知的財産※1を活用し、独自のスコアリングモデルを基盤としたリコメンドマッチングシステムの開発に着手しました。本システムは、KENZOが提供する「建設PAD」の付加価値をさらに高め、建設業界における新しいサービスの創出を目指すものです。また、このシステムは、建設技能者の通勤時間の削減に貢献し、ゼネコンまたは協力会社向けに優良な取引先をリコメンドすることで、業界全体の効率化と発展に寄与します。
※1:特許出願中
背景と目的
建設業界は、急速に進展するデジタル・トランスフォーメーション(DX)によって、業務効率化と生産性向上の要請が強まっています。また、昨今の建設業界では、2010年以降増加を続ける建設投資額※2と減少を続ける建設技能者数※3により需要と供給のギャップが拡大し、協力会社の確保が困難な状況が発生しています。KENZOは、建設業界に特化したITソリューションの提供を通じて、これらの課題解決に取り組んできました。今回のリコメンドマッチングシステムの開発は、KENZOが独自に開発しているスコアリングモデルと既存の顧客基盤、戸田建設の知的財産を組み合わせることで、業界に革新をもたらすことを目指しています。
※2:2010年度の建設投資額(名目値)は41.9兆円に対して2023年度の建設投資額(名目値)は70.3兆円まで増加している。
※3:2010年度には341万人いた建設技能者数は2023年度には307万人まで減少している。
KENZOの独自スコアリングモデルの活用
KENZOが独自に開発するスコアリングモデルは、建設プロジェクトにおける最適なリソースやパートナーを、データに基づいて評価・選定するためのシステムです。このモデルを活用することで、各工事案件のニーズに最適化された様々な提案が可能となり、新たな軸でのリソース確保に貢献できます。そして、プロジェクト全体の効率を向上させることが期待されます。
建設PADとの連携による新たな付加価値
リコメンドマッチングシステムは、KENZOが提供する電子商取引クラウド「建設PAD」に統合される予定です。これにより、建設業界における取引の効率化を実現するだけでなく、プロジェクトに最適な人的リソースを自動的にリコメンドする新たな付加価値を提供します。優良な取引先の開拓を支援し、業界全体の生産性向上に寄与します。
事業による効果
本システムの主な受益者はゼネコンの見積・発注担当者と専門工事会社で働く技能者の2種類で、本システムが活用されることでそれぞれ下記の効果を享受することができます。
① ゼネコンの積算・購買・施工管理者
建設投資が増加する一方で、建設技能者の減少が課題となっています。本システムを利用することで、過去の取引評価を確認しながら新規取引先を検討でき、リスクを最小化しつつ調達先を確保することが可能です。
② 専門工事会社で働く技能者
プロジェクトごとに職場が変わるため、技能者は長時間の移動を強いられています。本システムにより、近隣の施工現場への配属が促進され、移動時間の削減やワーク・ライフ・バランスの向上に寄与します。また、移動に伴う二酸化炭素の削減にもつながります。
このように、本システムの活用は建設業界の持続的発展に貢献する可能性があります。
戸田建設(株)ビジネスイノベーション部共創投資課 課長 / 早稲田大学 招聘研究員
斎藤寛彰氏のコメント
現在、建設業界には増加を続ける建設投資に対して労働供給量が不足している点など、様々な課題が存在しています。私はこれらの課題についてAIやデジタルの力で貢献することに関心があり、知的財産の創出やスタートアップ企業との価値共創に取り組んでいます。
今回KENZOにライセンスさせて頂く知的財産は、建設業界のボトルネックとなっている建設技能者の課題に貢献することを考えていた際に生まれたアイディアです。個社で使うツールとして開発するよりも、KENZOが提供する建設PADのようなプラットフォームに実装したほうがより建設業界に貢献できると考え、この度ライセンスさせて頂くことにしました。今後より多くの方々に活用いただき、建設業界の健全な発展に貢献できることを嬉しく思います。
今後の展開
KENZOは、本システムの開発を急速に進め、2025年内の市場投入を目指しています。また、引き続き戸田建設をはじめとした様々なステークホルダーとのパートナーシップを強化し、業界全体にインパクトを与える新サービスを提供してまいります。
会社概要
会社名 :株式会社KENZO
本社所在地:〒106-0032 東京都港区青山5-13-1 プレファス 4F
設立日 :2020年2月14日
代表者 :代表取締役社長CEO 青木 陽
事業内容 :建設PADの運営、建設PAD M&A Optiの運営、建設用システムの受託開発
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