Huawei、スマートフォン世界市場におけるシェアが2019年第1四半期に過去最高を達成
一方で、2019年第1四半期のスマートフォン市場全体の出荷は5%減となり、6四半期連続の下落となった。
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、Huaweiの2019年第1四半期におけるスマートフォンの世界シェアは同社として過去最高の17%に達したという調査結果を含む、自社のMonitorサービスによる最新調査を発表致しました。さらに販売が前年比で約50%増えた結果、Appleに代わって2019年Q1の世界で二番目に大きなスマートフォンメーカーになったことも判明しました。
Huaweiの成長に関して、カウンターポイント社リサーチアナリストのShobhit Srivastava氏は以下の通りコメントを述べています。
「Huaweiは米国などの主要市場で強い存在感があるわけではないにも関わらず、出荷ベースでは世界第二位のスマートフォンメーカーとなった。同社はトップ10社の中で最も速く成長しているメーカーでもある。このペースでいけば、2019年末までAppleを抜いた順位を維持するとみている。Huaweiの成長は、同社のイノベーションのペースが速かったことに起因する。同社は、ワイヤレス逆充電、スマートフォンへのAI機能搭載、最先端のカメラなどを最初に導入した。デュアルブランド(HONOR)戦略もHuaweiが若い消費者へリーチし、鈍い中国市場でのシェア拡大に役立った。Huaweiは、いまやハードにおいてはSamsungと対等にある。そして、SamsungやApple同様、Huaweiもまた垂直統合化を進めている。Samsungにとって警戒すべきはAppleではなく、Huaweiである。」
一方で、全体としては2019年第1四半期の世界のスマートフォン出荷は前年同期比5%の減少となり、世界のスマートフォン市場の縮小は、これで6四半期連続となりました。
スマートフォン市場の縮小について、カウンターポイント社のアソシエイトディレクターTarun Pathak氏は以下のようにコメントを述べています。
「2019年第1四半期には、世界のスマートフォン市場の回復の兆しはみられなかった。市場の減少率は特に2月に拡大したが、これは在庫調整をかけたメーカーがあったことと、中国の正月での製造ライン休業とによるものである。市場縮小の他の理由としては、機種買い替えサイクルが長くなったことが挙げられ、特に高級機種でそれが著しい。iPhoneの買い替えサイクルは36ヶ月に、Android端末の高級機は30か月に、それぞれ変化しつつある。サイクルの長期化は、端末の品質が上がったこと、平均売価が高くなったこと、それに機種アップグレードを動機づけるほどのイノベーションがないことによる。」
図1:スマートフォン出荷ベース市場シェア
売り上げ減少に対応する各社の動きについて、Pathak氏は以下のように述べています。
「Androidスマートフォンメーカーは、喧伝される5Gや折り畳みディスプレイをテコに2019年の売り上げが伸びることを期待している。高級機が採用するパンチホール型カメラ、全面ディスプレイ、ディスプレイ上の指紋認証、AI搭載といった機能は、中級機にどんどん浸透していき、台数を稼ぐ可能性がある。一方でAppleは、より良いサービス体験を顧客に提供する上で、ハードウェアは提供手段に過ぎないとしている。」
図2:世界のスマートフォン出荷ランキングとシェア 2019年Q1
市場が低迷する中で、中国メーカーは出荷台数を増やし続けている。中国メーカーの動向についてSrivastava氏は、以下のようにコメントを述べています。
「中国メーカーは国外市場に活路を求め、低迷市場に足を引っ張られまいとしている。トップグループの中国メーカーは、デュアルブランド戦略を採用して価格帯を最大化するとともに異なる市場セグメントに訴えようとしている。東南アジアとインド市場に参入を果たした今、中国有力メーカーは欧州を攻めて、高価格帯でのポジションを得て、平均売価を上げようとしている。中国メーカーの重点がシフトしたことは、彼らが新しいフラグシップ機種の導入に欧州市場を選択するようになったことに対して、はっきりと見て取れる。」
市場サマリー:
プレスリリースについてのコメントやご質問は、press@counterpointresearch.comまでお寄せください。
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均15年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
「Huaweiは米国などの主要市場で強い存在感があるわけではないにも関わらず、出荷ベースでは世界第二位のスマートフォンメーカーとなった。同社はトップ10社の中で最も速く成長しているメーカーでもある。このペースでいけば、2019年末までAppleを抜いた順位を維持するとみている。Huaweiの成長は、同社のイノベーションのペースが速かったことに起因する。同社は、ワイヤレス逆充電、スマートフォンへのAI機能搭載、最先端のカメラなどを最初に導入した。デュアルブランド(HONOR)戦略もHuaweiが若い消費者へリーチし、鈍い中国市場でのシェア拡大に役立った。Huaweiは、いまやハードにおいてはSamsungと対等にある。そして、SamsungやApple同様、Huaweiもまた垂直統合化を進めている。Samsungにとって警戒すべきはAppleではなく、Huaweiである。」
一方で、全体としては2019年第1四半期の世界のスマートフォン出荷は前年同期比5%の減少となり、世界のスマートフォン市場の縮小は、これで6四半期連続となりました。
スマートフォン市場の縮小について、カウンターポイント社のアソシエイトディレクターTarun Pathak氏は以下のようにコメントを述べています。
「2019年第1四半期には、世界のスマートフォン市場の回復の兆しはみられなかった。市場の減少率は特に2月に拡大したが、これは在庫調整をかけたメーカーがあったことと、中国の正月での製造ライン休業とによるものである。市場縮小の他の理由としては、機種買い替えサイクルが長くなったことが挙げられ、特に高級機種でそれが著しい。iPhoneの買い替えサイクルは36ヶ月に、Android端末の高級機は30か月に、それぞれ変化しつつある。サイクルの長期化は、端末の品質が上がったこと、平均売価が高くなったこと、それに機種アップグレードを動機づけるほどのイノベーションがないことによる。」
図1:スマートフォン出荷ベース市場シェア
売り上げ減少に対応する各社の動きについて、Pathak氏は以下のように述べています。
「Androidスマートフォンメーカーは、喧伝される5Gや折り畳みディスプレイをテコに2019年の売り上げが伸びることを期待している。高級機が採用するパンチホール型カメラ、全面ディスプレイ、ディスプレイ上の指紋認証、AI搭載といった機能は、中級機にどんどん浸透していき、台数を稼ぐ可能性がある。一方でAppleは、より良いサービス体験を顧客に提供する上で、ハードウェアは提供手段に過ぎないとしている。」
図2:世界のスマートフォン出荷ランキングとシェア 2019年Q1
出典:Counterpoint Research: Quarterly Market Monitor Q1 2019
市場が低迷する中で、中国メーカーは出荷台数を増やし続けている。中国メーカーの動向についてSrivastava氏は、以下のようにコメントを述べています。
「中国メーカーは国外市場に活路を求め、低迷市場に足を引っ張られまいとしている。トップグループの中国メーカーは、デュアルブランド戦略を採用して価格帯を最大化するとともに異なる市場セグメントに訴えようとしている。東南アジアとインド市場に参入を果たした今、中国有力メーカーは欧州を攻めて、高価格帯でのポジションを得て、平均売価を上げようとしている。中国メーカーの重点がシフトしたことは、彼らが新しいフラグシップ機種の導入に欧州市場を選択するようになったことに対して、はっきりと見て取れる。」
市場サマリー:
- 消費者が、特に高級機において、手持ちの機種を長く使うようになった結果、世界のスマートフォン市場は6四半期連続で縮小した。2019年第1四半期を成長して終えられたのは、中国のHuawei、OPPO、vivoのみである。市場の縮小は次の四半期以降は穏やかになると、我々はみている。これは中国経済が政府の介入によって好転する見通しであることと、2019年はまだ効き目がなさそうだが5Gの到来による市場活性化の期待があることによる。
- Samsungは、フラグシップのGalaxy S10の市場投入時の売れ行きがGalaxy S9の時よりも好調だったため、売上が増加した。同社は商品ラインを再構築中で、新たにMシリーズとAシリーズのスマートフォンを投入する。
- AppleのiPhoneの出荷は2四半期連続で前年割れとなった。Appleにとって平均売価を上げることは、さらに難しくなっており、同社は中国市場で減少が続いている。同社のサービス、ユーザーエクスペリエンス、そして関連商品があるおかげで、最新技術の採用が遅いのを補っている形である。今後の四半期でも成長は難しそうである。この四半期で最も売れたのはiPhone XRであった。
- Xiaomiは中国国内市場での激しい競争のため、出荷が減少した。インドでの業績は引き続き好調であり、中国での出荷減を補うためにさらに新しい地域に参入しつつある。
- BBKグループ(OPPO、Realme、vivo、OnePlusを傘下に持つ)はグループ全体として世界第三位のメーカーであり、各社はいずれもこの四半期を成長で終えた。
プレスリリースについてのコメントやご質問は、press@counterpointresearch.comまでお寄せください。
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均15年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
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