【コロナの影響における独立・開業に関する調査】 6割強が1〜5年以内の「さきがけ独立」を目指し、3人に1人以上が「行動中」
〜行動を起こす就職氷河期世代(39~50歳)と躊躇するバブル世代(51~56歳)の対比が顕著〜
30万人超の会員を有する業界最大の独立開業支援サイト「アントレ( https://entrenet.jp/ )」を運営する株式会社アントレ(本社:東京都港区、代表取締役:上田隆志)は、昨今の独立開業への興味関心の高まりを受け、アントレ会員を対象に独立開業に関する実態調査を実施しました。
調査の結果、コロナ下でも「生涯現役でいたい」「老後の備え」を目的に、40代50代のミドルシニアを中心に独立開業に前向きに取り組む実態や、6割強(64.1%)が1〜5年先を見越し独立準備を進める「さきがけ独立」に関心があり、その内、約4割(38.6%)が「行動中」であるなど、その傾向が強まっていることが明らかになりました。また「さきがけ独立」に向け行動を起こす就職氷河期世代(70年~82年生まれの39~50歳)と、会社員と独立の間で行動を躊躇するバブル世代(1965年~1970年頃生まれの51~56歳)という対比も特徴的な点でした。
調査の結果、コロナ下でも「生涯現役でいたい」「老後の備え」を目的に、40代50代のミドルシニアを中心に独立開業に前向きに取り組む実態や、6割強(64.1%)が1〜5年先を見越し独立準備を進める「さきがけ独立」に関心があり、その内、約4割(38.6%)が「行動中」であるなど、その傾向が強まっていることが明らかになりました。また「さきがけ独立」に向け行動を起こす就職氷河期世代(70年~82年生まれの39~50歳)と、会社員と独立の間で行動を躊躇するバブル世代(1965年~1970年頃生まれの51~56歳)という対比も特徴的な点でした。
■主な調査トピックス
(1)【さきがけ独立の意向】64.1%が「さきがけ独立」に関心あり、3人に1人以上が「行動中(38.6%)」
・64.1%が1年〜5年以内の「さきがけ独立」を目指す意向があると回答し、うち38.6%が行動中と回答。
・「さきがけ独立」を目指し1~5年前から行動してすでに独立した人も含めると約6割(56.8%)。
・特に40代で43.9%、60代で45.8%が「1~5年以内の独立を目指し、いま行動している」と回答し、定年直後や定年前では早期退職制度の対象になり始めた層で関心度が高い傾向が見られた。
・50代以外の全世代では「行動している」が「行動していない」を上回っている中、50代だけは「行動していない」が最多で、さきがけ独立に関心があるものの次の行動に躊躇している結果に。
・さきがけ独立に向け行動を起こす就職氷河期世代(1970年~1982年生まれの39~50歳)と、会社員と独立の間で行動を躊躇するバブル世代(1965年~1970年頃生まれの51~56歳)という対比が顕著。
(2)【独立のきっかけ】コロナ下でやむを得ずではなく、前向きな決断が上位を独占
・独立を目指したきっかけは、1位「生涯現役で働きたい(36.4%)」、2位「老後に備えたい(33.5%)」、3位「経験や能力の活用(32.0%)」といった、意思をもって前向きに決断する内容が上位を占めている。
・一方で「本業の傾き(12.6%)」「解雇された・失業した(10.2%)」という理由も決して少なくはなく、コロナ下での事業継続の厳しさを感じる結果も。
・50代以降では「親の介護(5.8%)」をきっかけに独立を目指している人が一定数いるのが特徴的。50代だけでみると9.7%と1割におよび、特に親の介護問題の影響が大きいことがわかる。
(3)【独立に向けての準備】2.5人に1人が副業を実践中、副業が独立のステップアップに
・副業実践中の比率は40代50代ミドルシニアが約8割を占め、さきがけ独立に向けて着々と準備していることが伺える。
・さきがけ独立に関心がある人のうち実際に「副業中」なのは44.1%、2.5人に1人は独立にさきがけて副業を実践中。
・独立開業の支援サイト利用者ならではとして「フランチャイズ・代理店の資料の比較検討や説明会に参加した」が19.9%と全体の3位に。1人での学習や独立検討段階から、企業への資料請求や説明会参加といった具体的行動に移している様子が見られ、段階を踏みながら行動していることが伺える。
(4)【希望業種】コロナ下で好調サービスに人気が集まる傾向、40代はIT、50代60代は希望が分散
・希望職種1位「飲食業 (飲食店・宅配・テイクアウト)」16.0%、2位「情報通信業 (IT・通信・情報・携帯電話・放送)」15.5%、3位「運輸業,郵便業 (貨物運送業・鉄道業)」15.0%
・40代はITが目立つものの、50代60代は希望が分散している点が特徴。飲食はデリバリーが後押ししている可能性も高いと考えられる。
・IT関連は在宅勤務が可能なイメージも高く、運送など1人で仕事ができる業種に希望が集まる傾向が見られた。
(5)【フリーコメント】独立を目指したきっかけに、コロナ下での長時間労働の見直しや、夫婦独立といった要素もあり、多様化する働き方の様子が見られた
「公務員です。コロナ禍の影響で、長時間労働が続きワークライフバランスの大切さ、心身の健康を保つために起業し、自分らしい人生を歩みたいと思いました。」(40代後半・男性)、「妻と一緒に働きたい」(40代前半・男性)、その他「働き方を模索したかった」「マイペースで働きたかった」など
■株式会社アントレ 独立ワークスラボ 所長 兼 アントレフェロー 菊池保人の分析コメント
コロナ下だからこそ、今の自分の働き方への制約が表面化し、改めてどうしたいのか、深く考える機会になっているようです。
転職などで職場の人材が入れ替わり、一時的に業務が増えることで、かえって長時間労働につながったり、社員・アルバイト等の雇用形態差が「リモートワークできる・できない」の歪みを生み、それにより不満を抱えたり、コロナ後を見通して今の業種・業態の事業に見切りをつけたりなど、人は自ら考え抜いて自分の時間と働く動機を取り戻そうと行動しています。
当社の過去調査(2021年2月発表※1)では、独立3年未満の経営者は半数が副業経験者であり、その6割は「副業していたことが独立に生かされた」と回答しています。そして、独立検討中の人への今回調査でも、2.5人に1人は副業を実践中とこたえており、副業が独立へのステップアップにつながる傾向が顕著になっています。
コロナ下で、周りに影響された今までの働き方から離れ、働き方を自己決定する「セルフシフト」が起こり、1~5年後を見越した”さきがけ独立”が台頭してきたと考えています。
■アンケート実施背景
コロナ下で独立・開業意欲が増加傾向で、今年4月に独立開業支援サイト「アントレ」の利用者数が30 万人を突破し、特にセカンドキャリアを見据えた 50 代団塊ジュニア世代の登録者数が増え、会員数は昨年比 1.6 倍に増加しています。(2021年4月発表※2)で中でも2021年の傾向として、1〜5年先を見越し独立準備を進める「さきがけ独立」層が増加しており、不透明な時代のなかで、独立に向けて早めに準備を進めている人が増えていると推測できました。そこで、「さきがけ独立」層の実態について更なる思考の変化や傾向を紐解く目的で本アンケートを実施しました。
【コロナ下で、1〜5年先を見越し独立準備を進める「さきがけ独立」層が増加】
2020年2月では「今すぐに独立したい人」が最多の3割(29.8%)である一方、コロナ下の特徴としては「独立時期未定」の層が約7%減となり、明確な独立意志をもって会員登録をしている人が増え、また2021年の傾向としては1年から5年以内の独立を目指し準備を進める「さきがけ独立」を目指す傾向が強まっていることがわかります。
■トピックス詳細
(1)【さきがけ独立の意向】64.1%が「さきがけ独立」に関心ありと回答。3人に1人以上が「行動中(38.6%)」
コロナ下で高まりつつある1~5年後を見越した「さきがけ独立」についての関心度合いを質問したところ、関心ありが64.1%を占める結果に。今すぐの独立ではなく準備の意向が高まっていることが伺える。
続いて、「さきがけ独立」に関心がある層へ、「独立に向けて行動をしているかどうか」を質問したところ、実際に「いま行動している」と回答したのは、全体で約4割(38.6%)。年代別で見ると、60代で45.8%、40代で43.9%と高い結果となり、行動が伴う形で独立を目指していることがわかった。
また50代では40代60代と比べ、約10%低い33.3%という結果から、興味関心はあるものの行動には至っていない結果が明確となった。
(2)【独立のきっかけ】コロナ下でやむを得ずではなく、前向きな決断が上位を独占
独立を目指したきっかけについて質問したところ、1位「生涯現役で働きたい(36.4%)」、2位「老後に備えたい(33.5%)」、3位「経験や能力の活用(32.0%)」といった、意思をもって前向きに決断する内容が上位を占めていた。
一方で「本業の傾き(12.6%)」「解雇された・失業した(10.2%)」という理由も決して少なくはなく、コロナ下での事業継続の厳しさを感じる結果も見受けられた。その他の特徴として、「親の介護(5.8%)」を選択した人が50代以降のみであり、特に50代だけを抽出すると9.7%と1割に当たることから、50代においては特に「親の介護問題」の影響が大きいことがわかる。
(3)【独立に向けての準備】さきがけ独立に関心がある人の2.5人に1人が副業を実践中、副業が独立のステップアップに
「独立に向けてどのような準備をしていますか?」と質問したところ、「どの業種・ビジネスで独立しようか検討している・した」が最も高く35.9%で、次いで「やりたい業種・業界での副業を検討している」が22.3%、1人で検討を進めた後に続く行動として、具体的行動が伴う「フランチャイズ・代理店の資料の比較検討や説明会に参加した」が3位で19.9%と続く。
また、副業関連では、「アルバイトとして副業開始(6.3%)」「個人事業主として副業開始(10.7%)」のように、副業への関心の高まりが伺える結果となり、副業が独立へのステップアップになっている現状が伺える。
また、「独立に先駆けて副業をしていますか?」と副業経験の有無を質問したところ、以前副業をしていた人は15.5%、今副業をしている人は28.6%と、副業経験者は合わせて44.1%であった。今後副業予定の人も13.6%いて、副業へ前向きな姿勢が見て取れる。
副業を実践中と回答しているうち、年代を分 析すると40代が40.7%、50代が39.0%、合わせて79.7%を占めている。ミドルシニア層で独立準備のさきがけとして副業を実践している傾向が顕著であった。
さらに、さきがけ独立への関心有無によって副業経験を見てみると、さきがけ独立に関心がない層の副業者は「28.8%」に対し、さきがけ独立へ関心のある層は副業者が「71.2%」と約2.5倍の結果となっていた。これによりさきがけ独立に関心がある層が意欲的に副業を活用しているといえる。
(4)【希望業種】コロナ下で好調サービスに人気が集まる傾向、40代はIT、50代60代は希望が分散
希望職種上位は「飲食サービス業 (飲食店・宅配・テイクアウト)」16.0%、「情報通信業 (IT・通信・情報・携帯電話・放送)」15.5%、「運輸業,郵便業 (貨物運送業・鉄道業)」15.0%となっている。各業種を年代別に見てみると、40代前半ではITが目立つものの、40代後半50代60代にかけて分散している傾向があった。
※グラフは上位項目・分散が顕著な項目を抜粋
(5)【フリーコメント】独立を目指したきっかけに、コロナ下の長時間労働による体調改善や、夫婦独立といった要素もあり、多様化する働き方の様子が見られた
*フリーコメント引用(原文)
「公務員をしております。コロナ禍の影響で、長時間労働が続きワークライフバランスの大切さ、心身の健康を保つために起業し、自分らしい人生を歩みたいと思いました。」(40代後半・男性)
「妻と一緒に働きたい」(40代前半・男性)
その他、「働き方を模索したかった」「マイペースで働きたかった」などが見受けられた。
【調査概要】
・手法:当社アントレ会員向けにインターネット調査を実施
・調査期間:2021年7月2日〜7月14日
・サンプル数:206名
【回答者属性】
50代45.2%、40代30.6%とミドルシニア層が全体の75.8%を占め、男性が85.9%となっている。
<注釈説明>
※1: 当社調査(2021年2月発表)
【脱サラ経営者に関する実態調査】 前職に戻りたい経営者は1割どまり、生き残りへの奮闘が目立つhttps://corp.entrenet.jp/news/news38/
※2:当社調査(2021年4月発表)
「コロナ下で独立・開業意欲が増加、アントレの利用者数が業界最大 30 万人を突破 〜会員数 1.6 倍増、セカンドキャリアを見据えた 50 代団塊ジュニア世代の登録が加速〜」
https://corp.entrenet.jp/news/news47/
■当社が開催する「独立・開業セミナー」の一覧
詳細URL:https://entrenet.jp/event/index.htm
【オンラインイベント】
2021/08/25(水)19:00~ 全4回「独立」疑似体験セミナー~第1回『融資』の解説~
2021/08/28(土)13:00~ 40代から考える自分らしいセカンドキャリアの探し方~独立支援のアントレが提唱する「さきがけ独立」とは~
└さきがけ独立を目指す人向けのイベント。コロナ下に見る働き方の変化を解説(参加者へのミニワーク付)
2021/09/01(水)19:00~ 全4回「独立」疑似体験セミナー~第2回『補助金・助成金』の解説~
2021/09/15(水)19:00~ 全4回「独立」疑似体験セミナー~第3回『物件取得』の解説~
2021/09/29(水)19:00~ 全4回「独立」疑似体験セミナー~第4回『集客』の解説~
【リアルイベント】
独立・開業を学ぶアントレ1dayセミナー
2021/09/11(土)13:00~ <福岡・博多>
2021/09/25(土)13:00~ <大阪・梅田>
・内容 (講座と企業説明会の2部構成)
講座:人生100年時代、アフターコロナにおける独立開業副業講座
企業説明会:働き方を学ぶ比較ツアー
■取材協力可能なこと
・「さきがけ独立」を目指している方へのインタビューや密着取材(要相談)
・すでに「さきがけ独立」を成功させた方への取材(要相談)
・リアルイベントでの取材
・独立ワークスラボ所長へのインタビューや登壇イベント取材
登壇イベント詳細:https://www.toin-sgc.com/post/tra004
・調査データの提供
■独立・開業支援サイト「アントレ」について
https://entrenet.jp/
1997年2月より、独立のために必要な情報を集約した日本最大級の独立開業専門メディア。利用者の興味関心のある独立開業プランへの「資料請求&資料ダウンロード、説明会予約」機能を提供。先輩の成功談・失敗談や企業検索から説明会・個別面談会情報まで比較検討できるフォーマットで提供する点が特長。アントレの会員数は30万人を超え、260件以上のフランチャイズ・代理店・業務委託募集といった独立開業プランを掲載することで、週3,000~4,000件の資料請求や説明会予約につながっている。(2021年8月現在)
■独立ワークスラボについて
https://corp.entrenet.jp/about/fellow/
「独立」に関する社会背景や独立開業に踏み出す人々の最新動向を発信することで、個人を軸にした多種多様な働き方の浸透を目指す働き方に関する株式会社アントレの研究機関。活動内容は、働き方に関する心理行動変容の調査やアントレに蓄積された統計・定性データの分析レポート公開、事業承継やセカンドキャリア、若手・女性の働き方をテーマとした「副業・複業・独立」へのアプローチを考えるイベントの開催など。
■独立ワークスラボ 所長 兼 アントレフェロー 菊池保人プロフィール
東京工業大学卒業後、株式会社リクルートに新入社員として入社。新規事業の営業職、企画職を経て、リクルート全社のIT統括組織にて、各事業領域のIT戦略の立案とその実行部隊の責任者となる。リクルートのすべての事業領域を担当し、メディア・商品のリニュアル、業務BPRを推進してきた。その後、全社横断のネットマーケ戦略立案とその実行責任者を経験。
人材領域での新規事業開発を担ったあと、「アントレ」の編集長を経て、2019年4月リクルートグループから事業ごと独立し、株式会社アントレの代表取締役に就任。そして2020年7月、代表取締役を交代し、個人が中心となる“独立した働き方”の拡大を目的にアントレ内外の調査研究を推進するアントレフェローに就任。
■株式会社アントレ会社概要
個人の独立開業を支援するため、フランチャイズ・代理店・業務委託募集等のインターネット広告事業とイベント運営を実施。1997年より、独立のために必要な情報を集約した日本最大級の独立開業専門サイト「アントレ ( https://entrenet.jp/ )」を運営。
社名:株式会社アントレ
代表取締役社長 :上田隆志
所在地:〒107-6111 東京都港区赤坂5-2-20赤坂パークビル11階
事業内容:独立した働き方を支援するインターネット広告事業と展覧会・イベント等企画及び運営。
URL:https://corp.entrenet.jp/
(1)【さきがけ独立の意向】64.1%が「さきがけ独立」に関心あり、3人に1人以上が「行動中(38.6%)」
・64.1%が1年〜5年以内の「さきがけ独立」を目指す意向があると回答し、うち38.6%が行動中と回答。
・「さきがけ独立」を目指し1~5年前から行動してすでに独立した人も含めると約6割(56.8%)。
・特に40代で43.9%、60代で45.8%が「1~5年以内の独立を目指し、いま行動している」と回答し、定年直後や定年前では早期退職制度の対象になり始めた層で関心度が高い傾向が見られた。
・50代以外の全世代では「行動している」が「行動していない」を上回っている中、50代だけは「行動していない」が最多で、さきがけ独立に関心があるものの次の行動に躊躇している結果に。
・さきがけ独立に向け行動を起こす就職氷河期世代(1970年~1982年生まれの39~50歳)と、会社員と独立の間で行動を躊躇するバブル世代(1965年~1970年頃生まれの51~56歳)という対比が顕著。
(2)【独立のきっかけ】コロナ下でやむを得ずではなく、前向きな決断が上位を独占
・独立を目指したきっかけは、1位「生涯現役で働きたい(36.4%)」、2位「老後に備えたい(33.5%)」、3位「経験や能力の活用(32.0%)」といった、意思をもって前向きに決断する内容が上位を占めている。
・一方で「本業の傾き(12.6%)」「解雇された・失業した(10.2%)」という理由も決して少なくはなく、コロナ下での事業継続の厳しさを感じる結果も。
・50代以降では「親の介護(5.8%)」をきっかけに独立を目指している人が一定数いるのが特徴的。50代だけでみると9.7%と1割におよび、特に親の介護問題の影響が大きいことがわかる。
(3)【独立に向けての準備】2.5人に1人が副業を実践中、副業が独立のステップアップに
・副業実践中の比率は40代50代ミドルシニアが約8割を占め、さきがけ独立に向けて着々と準備していることが伺える。
・さきがけ独立に関心がある人のうち実際に「副業中」なのは44.1%、2.5人に1人は独立にさきがけて副業を実践中。
・独立開業の支援サイト利用者ならではとして「フランチャイズ・代理店の資料の比較検討や説明会に参加した」が19.9%と全体の3位に。1人での学習や独立検討段階から、企業への資料請求や説明会参加といった具体的行動に移している様子が見られ、段階を踏みながら行動していることが伺える。
(4)【希望業種】コロナ下で好調サービスに人気が集まる傾向、40代はIT、50代60代は希望が分散
・希望職種1位「飲食業 (飲食店・宅配・テイクアウト)」16.0%、2位「情報通信業 (IT・通信・情報・携帯電話・放送)」15.5%、3位「運輸業,郵便業 (貨物運送業・鉄道業)」15.0%
・40代はITが目立つものの、50代60代は希望が分散している点が特徴。飲食はデリバリーが後押ししている可能性も高いと考えられる。
・IT関連は在宅勤務が可能なイメージも高く、運送など1人で仕事ができる業種に希望が集まる傾向が見られた。
(5)【フリーコメント】独立を目指したきっかけに、コロナ下での長時間労働の見直しや、夫婦独立といった要素もあり、多様化する働き方の様子が見られた
「公務員です。コロナ禍の影響で、長時間労働が続きワークライフバランスの大切さ、心身の健康を保つために起業し、自分らしい人生を歩みたいと思いました。」(40代後半・男性)、「妻と一緒に働きたい」(40代前半・男性)、その他「働き方を模索したかった」「マイペースで働きたかった」など
■株式会社アントレ 独立ワークスラボ 所長 兼 アントレフェロー 菊池保人の分析コメント
コロナ下だからこそ、今の自分の働き方への制約が表面化し、改めてどうしたいのか、深く考える機会になっているようです。
転職などで職場の人材が入れ替わり、一時的に業務が増えることで、かえって長時間労働につながったり、社員・アルバイト等の雇用形態差が「リモートワークできる・できない」の歪みを生み、それにより不満を抱えたり、コロナ後を見通して今の業種・業態の事業に見切りをつけたりなど、人は自ら考え抜いて自分の時間と働く動機を取り戻そうと行動しています。
当社の過去調査(2021年2月発表※1)では、独立3年未満の経営者は半数が副業経験者であり、その6割は「副業していたことが独立に生かされた」と回答しています。そして、独立検討中の人への今回調査でも、2.5人に1人は副業を実践中とこたえており、副業が独立へのステップアップにつながる傾向が顕著になっています。
コロナ下で、周りに影響された今までの働き方から離れ、働き方を自己決定する「セルフシフト」が起こり、1~5年後を見越した”さきがけ独立”が台頭してきたと考えています。
■アンケート実施背景
コロナ下で独立・開業意欲が増加傾向で、今年4月に独立開業支援サイト「アントレ」の利用者数が30 万人を突破し、特にセカンドキャリアを見据えた 50 代団塊ジュニア世代の登録者数が増え、会員数は昨年比 1.6 倍に増加しています。(2021年4月発表※2)で中でも2021年の傾向として、1〜5年先を見越し独立準備を進める「さきがけ独立」層が増加しており、不透明な時代のなかで、独立に向けて早めに準備を進めている人が増えていると推測できました。そこで、「さきがけ独立」層の実態について更なる思考の変化や傾向を紐解く目的で本アンケートを実施しました。
【コロナ下で、1〜5年先を見越し独立準備を進める「さきがけ独立」層が増加】
2020年2月では「今すぐに独立したい人」が最多の3割(29.8%)である一方、コロナ下の特徴としては「独立時期未定」の層が約7%減となり、明確な独立意志をもって会員登録をしている人が増え、また2021年の傾向としては1年から5年以内の独立を目指し準備を進める「さきがけ独立」を目指す傾向が強まっていることがわかります。
■トピックス詳細
(1)【さきがけ独立の意向】64.1%が「さきがけ独立」に関心ありと回答。3人に1人以上が「行動中(38.6%)」
コロナ下で高まりつつある1~5年後を見越した「さきがけ独立」についての関心度合いを質問したところ、関心ありが64.1%を占める結果に。今すぐの独立ではなく準備の意向が高まっていることが伺える。
続いて、「さきがけ独立」に関心がある層へ、「独立に向けて行動をしているかどうか」を質問したところ、実際に「いま行動している」と回答したのは、全体で約4割(38.6%)。年代別で見ると、60代で45.8%、40代で43.9%と高い結果となり、行動が伴う形で独立を目指していることがわかった。
また50代では40代60代と比べ、約10%低い33.3%という結果から、興味関心はあるものの行動には至っていない結果が明確となった。
(2)【独立のきっかけ】コロナ下でやむを得ずではなく、前向きな決断が上位を独占
独立を目指したきっかけについて質問したところ、1位「生涯現役で働きたい(36.4%)」、2位「老後に備えたい(33.5%)」、3位「経験や能力の活用(32.0%)」といった、意思をもって前向きに決断する内容が上位を占めていた。
一方で「本業の傾き(12.6%)」「解雇された・失業した(10.2%)」という理由も決して少なくはなく、コロナ下での事業継続の厳しさを感じる結果も見受けられた。その他の特徴として、「親の介護(5.8%)」を選択した人が50代以降のみであり、特に50代だけを抽出すると9.7%と1割に当たることから、50代においては特に「親の介護問題」の影響が大きいことがわかる。
(3)【独立に向けての準備】さきがけ独立に関心がある人の2.5人に1人が副業を実践中、副業が独立のステップアップに
「独立に向けてどのような準備をしていますか?」と質問したところ、「どの業種・ビジネスで独立しようか検討している・した」が最も高く35.9%で、次いで「やりたい業種・業界での副業を検討している」が22.3%、1人で検討を進めた後に続く行動として、具体的行動が伴う「フランチャイズ・代理店の資料の比較検討や説明会に参加した」が3位で19.9%と続く。
また、副業関連では、「アルバイトとして副業開始(6.3%)」「個人事業主として副業開始(10.7%)」のように、副業への関心の高まりが伺える結果となり、副業が独立へのステップアップになっている現状が伺える。
また、「独立に先駆けて副業をしていますか?」と副業経験の有無を質問したところ、以前副業をしていた人は15.5%、今副業をしている人は28.6%と、副業経験者は合わせて44.1%であった。今後副業予定の人も13.6%いて、副業へ前向きな姿勢が見て取れる。
副業を実践中と回答しているうち、年代を分 析すると40代が40.7%、50代が39.0%、合わせて79.7%を占めている。ミドルシニア層で独立準備のさきがけとして副業を実践している傾向が顕著であった。
さらに、さきがけ独立への関心有無によって副業経験を見てみると、さきがけ独立に関心がない層の副業者は「28.8%」に対し、さきがけ独立へ関心のある層は副業者が「71.2%」と約2.5倍の結果となっていた。これによりさきがけ独立に関心がある層が意欲的に副業を活用しているといえる。
(4)【希望業種】コロナ下で好調サービスに人気が集まる傾向、40代はIT、50代60代は希望が分散
希望職種上位は「飲食サービス業 (飲食店・宅配・テイクアウト)」16.0%、「情報通信業 (IT・通信・情報・携帯電話・放送)」15.5%、「運輸業,郵便業 (貨物運送業・鉄道業)」15.0%となっている。各業種を年代別に見てみると、40代前半ではITが目立つものの、40代後半50代60代にかけて分散している傾向があった。
※グラフは上位項目・分散が顕著な項目を抜粋
(5)【フリーコメント】独立を目指したきっかけに、コロナ下の長時間労働による体調改善や、夫婦独立といった要素もあり、多様化する働き方の様子が見られた
*フリーコメント引用(原文)
「公務員をしております。コロナ禍の影響で、長時間労働が続きワークライフバランスの大切さ、心身の健康を保つために起業し、自分らしい人生を歩みたいと思いました。」(40代後半・男性)
「妻と一緒に働きたい」(40代前半・男性)
その他、「働き方を模索したかった」「マイペースで働きたかった」などが見受けられた。
【調査概要】
・手法:当社アントレ会員向けにインターネット調査を実施
・調査期間:2021年7月2日〜7月14日
・サンプル数:206名
【回答者属性】
50代45.2%、40代30.6%とミドルシニア層が全体の75.8%を占め、男性が85.9%となっている。
<注釈説明>
※1: 当社調査(2021年2月発表)
【脱サラ経営者に関する実態調査】 前職に戻りたい経営者は1割どまり、生き残りへの奮闘が目立つhttps://corp.entrenet.jp/news/news38/
※2:当社調査(2021年4月発表)
「コロナ下で独立・開業意欲が増加、アントレの利用者数が業界最大 30 万人を突破 〜会員数 1.6 倍増、セカンドキャリアを見据えた 50 代団塊ジュニア世代の登録が加速〜」
https://corp.entrenet.jp/news/news47/
■当社が開催する「独立・開業セミナー」の一覧
詳細URL:https://entrenet.jp/event/index.htm
【オンラインイベント】
2021/08/25(水)19:00~ 全4回「独立」疑似体験セミナー~第1回『融資』の解説~
2021/08/28(土)13:00~ 40代から考える自分らしいセカンドキャリアの探し方~独立支援のアントレが提唱する「さきがけ独立」とは~
└さきがけ独立を目指す人向けのイベント。コロナ下に見る働き方の変化を解説(参加者へのミニワーク付)
2021/09/01(水)19:00~ 全4回「独立」疑似体験セミナー~第2回『補助金・助成金』の解説~
2021/09/15(水)19:00~ 全4回「独立」疑似体験セミナー~第3回『物件取得』の解説~
2021/09/29(水)19:00~ 全4回「独立」疑似体験セミナー~第4回『集客』の解説~
【リアルイベント】
独立・開業を学ぶアントレ1dayセミナー
2021/09/11(土)13:00~ <福岡・博多>
2021/09/25(土)13:00~ <大阪・梅田>
・内容 (講座と企業説明会の2部構成)
講座:人生100年時代、アフターコロナにおける独立開業副業講座
企業説明会:働き方を学ぶ比較ツアー
■取材協力可能なこと
・「さきがけ独立」を目指している方へのインタビューや密着取材(要相談)
・すでに「さきがけ独立」を成功させた方への取材(要相談)
・リアルイベントでの取材
・独立ワークスラボ所長へのインタビューや登壇イベント取材
登壇イベント詳細:https://www.toin-sgc.com/post/tra004
・調査データの提供
■独立・開業支援サイト「アントレ」について
https://entrenet.jp/
1997年2月より、独立のために必要な情報を集約した日本最大級の独立開業専門メディア。利用者の興味関心のある独立開業プランへの「資料請求&資料ダウンロード、説明会予約」機能を提供。先輩の成功談・失敗談や企業検索から説明会・個別面談会情報まで比較検討できるフォーマットで提供する点が特長。アントレの会員数は30万人を超え、260件以上のフランチャイズ・代理店・業務委託募集といった独立開業プランを掲載することで、週3,000~4,000件の資料請求や説明会予約につながっている。(2021年8月現在)
■独立ワークスラボについて
https://corp.entrenet.jp/about/fellow/
「独立」に関する社会背景や独立開業に踏み出す人々の最新動向を発信することで、個人を軸にした多種多様な働き方の浸透を目指す働き方に関する株式会社アントレの研究機関。活動内容は、働き方に関する心理行動変容の調査やアントレに蓄積された統計・定性データの分析レポート公開、事業承継やセカンドキャリア、若手・女性の働き方をテーマとした「副業・複業・独立」へのアプローチを考えるイベントの開催など。
■独立ワークスラボ 所長 兼 アントレフェロー 菊池保人プロフィール
東京工業大学卒業後、株式会社リクルートに新入社員として入社。新規事業の営業職、企画職を経て、リクルート全社のIT統括組織にて、各事業領域のIT戦略の立案とその実行部隊の責任者となる。リクルートのすべての事業領域を担当し、メディア・商品のリニュアル、業務BPRを推進してきた。その後、全社横断のネットマーケ戦略立案とその実行責任者を経験。
人材領域での新規事業開発を担ったあと、「アントレ」の編集長を経て、2019年4月リクルートグループから事業ごと独立し、株式会社アントレの代表取締役に就任。そして2020年7月、代表取締役を交代し、個人が中心となる“独立した働き方”の拡大を目的にアントレ内外の調査研究を推進するアントレフェローに就任。
■株式会社アントレ会社概要
個人の独立開業を支援するため、フランチャイズ・代理店・業務委託募集等のインターネット広告事業とイベント運営を実施。1997年より、独立のために必要な情報を集約した日本最大級の独立開業専門サイト「アントレ ( https://entrenet.jp/ )」を運営。
社名:株式会社アントレ
代表取締役社長 :上田隆志
所在地:〒107-6111 東京都港区赤坂5-2-20赤坂パークビル11階
事業内容:独立した働き方を支援するインターネット広告事業と展覧会・イベント等企画及び運営。
URL:https://corp.entrenet.jp/
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