商用化を想定した 再エネアグリ運用を検証
「令和5年度 再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業」に採択
2050年のカーボンニュートラル達成を目指し、再生可能エネルギーは着実に普及拡大しています。一方で、再生可能エネルギーには天候等の条件に発電量が左右されやすいという課題もあるため、その課題を解消する仕組みの構築が早急に求められています。
再生可能エネルギーアグリゲーション(再エネアグリ)は、アグリゲーターが再エネ発電所を束ねて管理することによって、計画上の発電量と実際の発電量の過不足(インバランス[1])の解消を目指す仕組みです。発生した発電の過不足を効果的に市場取引することで、新しい収益源になる可能性もあります。
エナリスは、2020年度からこの再エネアグリ技術の確立に向けた実証を進めており、主に再エネを含む発電バランシンググループを組成することによるインバランスリスク回避、発電量予測精度の向上、収益最大化のための技術開発・検証を実施してきました。さらに、商用化に向けた技術面・制度面での課題の抽出も行ってまいりました。
今年度は、これまでに実施してきた内容をさらに発展させ、実ビジネスを想定した再エネアグリの運用検討を行うとともに、収益化に向けたシステム構築を目指します。
具体的には、実需給に近いほど予測精度が高いというこれまでの実証で得た結論を基に、リアルタイム予測値(実需給が発生する2時間前に予測した値)をベースに、時間前市場取引や蓄電池充放電を活用して予測値と実績値の誤差を埋めた場合のインバランス回避効果と収益性の検証を行います。
また、多くの太陽光発電量予測モデルでは、日射量を根拠に発電量を予測することから、太陽光パネルに積雪がある場合に大きく予測が外れてしまうという課題があります。この課題解消に向け、積雪の影響を考慮した太陽光発電量予測モデルの開発に挑みます。
エナリスはKDDIグループとして、再エネアグリゲーションへの取り組みを通じ、カーボンニュートラルの実現に貢献する新しい電力システムの構築を目指します。
以上
[1] インバランス:発電量実績値の計画値から外れた分、ペナルティ(インバランス料金)を払う必要がある
■実施体制図(11社)
■本実証の概要
エナリスの会社概要 www.eneres.co.jp
2004年の創業以来培ってきた新電力支援のノウハウを基盤に、エネルギーの効率的な利用を支える各種サービスを提供。脱炭素に取り組む企業のお客さまには、実質再生可能エネルギー100%を供給する「RE100メニュー」や、グループ全体の再エネ調達を担う「小売電力事業立ち上げ支援サービス」等を提供。2017年からはブロックチェーン技術を活用し、再エネが生み出す「環境価値」の計測・追跡実証に取り組み、再エネ価値を高める活動を推進。2020年には、太陽光発電設備や蓄電池を初期費用ゼロで導入できる「TPOサービス」や、分散型エネルギーリソースを一斉制御して自社事業への活用を可能にする「VPPプラットフォームサービス」の営業を開始している。さらに、国内3つの環境価値証書(グリーン電力証書/J-クレジット制度/非化石証書)のすべてを取り扱う資格を有している。日本で3社のみが認められるCDP認定再エネプロバイダーとして活動。KDDI株式会社のグループ会社、電源開発株式会社(Jパワー)の関係会社
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