長野県塩尻市とふるさとチョイス、ふるさと納税を活用して、交通弱者を救う実証実験のため300万円の資金調達を12月22日から開始
〜オンデマンドバス、自動運転、MaaS技術に関する実証実験を行い、日本から交通弱者がいなくなる未来の公共交通を実現します〜
長野県塩尻市は、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」(https://www.furusato-tax.jp/)を企画・運営する、株式会社トラストバンク(本社:東京都渋谷区、代表取締役:川村憲一、以下「トラストバンク」)と連携して、本日12月22日トラストバンクが提供する、ふるさと納税制度を通じてクラウドファンディング型で寄付を募る仕組み「ガバメントクラウドファンディング®」(以下GCF®)で、全国の交通弱者を救う実証実験のためのプロジェクトを開始します。募集期間は2021年12月22日~2022年3月21日で、目標寄付金額は300万円です。
- プロジェクトの背景「地方を取り巻く交通課題」
都会では5分に1本電車が、1時間に数本バスが走っており、自動車を使わなくても行きたい所に行きたい時間に行ける交通網が整っています。
一方で塩尻市のような地方では、電車だと1時間に数本や路線によっては2時間に1本、バスだと民間のバス会社は存在せず、行政が1日数本のバスを運営するような状況が一般的です。
また、交通網が通っていない地区も多く存在をしています。
- 塩尻市の取り組み「塩尻MaaSプロジェクト」
塩尻市では、「塩尻MaaSプロジェクト」と題して令和2年度から検証をスタートし、官民協働で次世代公共交通の構築を進めています。
<AI活用型オンデマンドバス「のるーと塩尻」>
「のるーと」は、乗りたい時にアプリや電話で呼べる新しい乗合バスサービスです。
塩尻市が民間委託で運行している公共の地域振興バス「すてっぷくん」は、さまざまな課題を抱えています。最も大きな課題は、利用者の減少です。「すてっぷくん」は定時定路線バスで行ける地域も限られ、1日に数本しか走れません。利用者の「行きたい時間に、行きたい場所に行きたい」という移動ニーズに応えられておらず、減少につながっていると考えられています。このほか、バス運転手の担い手不足なども挙げられます。それらを解決するものとして、本市では一部の地域でオンデマンドバス「のるーと塩尻」の実証をスタート。「のるーと塩尻」を新たな交通サービスとして中心市街地循環線エリアのサービス代替を検討しています。
<自動運転車両の公道での実証実験>
塩尻市ではバス型とタクシー型の自動運転車両の実証実験を行っております。
■バス型車両
自動運転技術の向上に資するデータの取得と自動運転車両に対する地域の社会受容性の向上等を目的に、塩尻市内の一般公道において高精度3次元地図を用いたバス型自動運転車両の走行実証実験を行いました。
■タクシー型車両
自動運転技術の向上に資するデータの取得等を目的として、タクシー(乗用車)型の自動運転車両を用いた走行実証実験を実施しました。11月に実施したバス型自動運転の実験とは別のルートで走行するとともに、一部の経路では日本国内でも先進性のある自動運転LV2遠隔監視型の実証実験も行いました。
令和3年度も同様にバス型とタクシー型の自動運転車両の実証実験を実施し、2025年までに自動運転の社会実装に向けて、自動走行の安全性を高めるための要件等について検証します。
- 今回実施するプロジェクト:塩尻市と松本市の総合病院をつなぐ「広域医療連携MaaS実証事業」
現在、塩尻市内で行っているMaaS事業を松本市まで拡大した「広域医療連携MaaS実証事業」を行います。
塩尻市から松本市への通院をターゲットに、オンデマンドバス・鉄道・バスを組み合わせた移動をサポートします。
- オンデマンドバス「のるーと塩尻」で塩尻駅へ
- 鉄道で村井駅・松本駅へ
- 松本市の「アルピコ交通バス」「タウンスニーカー」で総合病院(信州大学医学部附属病院、相澤病院、まつもと医療センター)へ向かいます。
そこで、塩尻市と松本市の公共交通機関を連携し、病院までの足を確保できるか実験します。
- 寄付金の使い道
- 関係者のコメント
塩尻市には高齢化社会の進展に伴う地域振興バス運転手の担い手不足、免許返納者の増加といった地域課題があります。免許返納した後の人の移動手段は、1時間に数本のバスや電車、家族送迎など、公共交通機関の時間にライフスタイルを合わせざるを得ないといった問題がありました。また、共働き世帯が増加する中、現役世代への病院送迎等による負担が増えることで、ワークライフバランスへの影響が懸念されています。
そういった問題の解決にMaaSが当てはまるのではないかと考えています。
現行の交通手段に加え、新たな乗り物を導入して移動の利便性を高められれば面白いのではないか、それが課題解決につながるのではないかというところから、実証実験をこの塩尻市で様々な企業と連携して昨年から進めています。MaaSの概念には人の移動だけではなく、モノの移動も含まれています。農山村地域での移動販売や移動診療車による遠隔診療などサービス自体が動くものまで発展するさらなる可能性を秘めています。人とモノの移動の掛け合わせなど、既存の人的資源、輸送資源を最大限に活用した取り組みも進めていきたいです。
今年度のMaaS、自動運転の実証実験を経て、地域のニーズを発掘し、サービス実装までつなげていきたいですね。
<サービスを利用した塩尻市住民の声>
友人と飲みに行くために妻とのるーとを利用してみました。家の近くに乗り場があり、時間が自分の都合に合わせて乗れるので利便性が高いですね。運転手さんも良い人柄で世間話をしながら楽しい時間を過ごせました。ガラケーで電話予約をしてみて、アプリ予約のほうが便利といわれるけど電話予約も十分便利に感じました。
普段の移動手段はマイカーです。同じ町内の80を超えた方の運転を見ると怖く感じており、事故を起こしてからでは遅いので、その前に免許を返納すべきだと思っています。幸い子ども家族が同居しているので、のるーとも使いながら生活できればと思っています。
私は自治会の区長を務めていますが、地域住民の関心は高まっています。9~10月に実施されたのるーとの住民説明会にも、大勢の住民が参加していました。
のるーとや自動運転車両は、洗馬や片丘のような農村部のほうがニーズが高いように思います。車が必要な地域ですし、1回に200円であれば負担軽いと思います。
- プロジェクト概要
◆寄付受付サイト:ふるさとチョイス「ガバメントクラウドファンディング」(運営: 株式会社トラストバンク)
◆目標金額:3,000,000円
◆募集期間:2021年12月22日(水)~2022年3月21日(月)(90日間)
◆ 寄付金の使い道:「広域医療連携MaaS実証事業」において、異なる公共交通機関をシームレスにつなぐためのアプリケーション開発
◆SDGs: 11.住み続けられるまちづくりを
◆プロジェクトURL:https://www.furusato-tax.jp/gcf/1497
(注)募集期間は、延長の場合がございます。
<ガバメントクラウドファンディング(GCF)とは>
2013年9月にトラストバンクが提供したクラウドファンディング型でふるさと納税を募る仕組み。 自治体がプロジェクトオーナーとなり、 地域課題に対する具体的な解決策、 必要な寄付金と使い道、 寄付金を集める期間などを提示して広く資金を調達する。 寄付者は自らの意思で寄付金の使い道を選ぶことができる。 「2019年度グッドデザイン賞」を受賞。
※「ふるさとチョイスガバメントクラウドファンディング」サイト:https://www.furusato-tax.jp/gcf/
<株式会社トラストバンク>
2012年4月設立。2012年9月、ふるさと納税総合サイト『ふるさとチョイス』(https://www.furusato-tax.jp/)を開設。同サイトは、2億超の月間PV数(2020年12月)、契約自治体約1,580自治体(2021年3月)、お礼の品登録数35万点超(2021年3月)を有する国内最大のふるさと納税総合サイトに成長。2013年9月、ふるさと納税の制度を活用したプロジェクト型課題解決支援「ガバメントクラウドファンディング®」をスタート。2014年9月には災害時にふるさと納税の寄付金を被災地に届ける「ふるさとチョイス災害支援」の仕組みを立ち上げ、全国の自治体に無償でプラットフォームを提供。
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