ノキア、インダストリー4.0の加速に向け、AIを活用したコンテキストアウェアネスのソリューションMX Contextを発表

ノキア

  • MX Contextは、インダストリー4.0のユースケース向けにインテリジェントな自動化をサポートする実用的なインサイトを生成する。

  • このソリューションは、センサーフュージョンとAIを使用してセンサーからのデータを解釈し、データサイロの排除、リソースの最適化、作業者の安全性の向上により、現場の作業環境を改善する。

  • 最初の2つのMX Contextのユースケースであるトラッキングと位置測位、および作業者の安全向上は、OTのためのマルチモーダルのセンサーフュージョンとAI推論を実現し、シチュエーションアウェアネスとコンテキストアウェアネスを提供する唯一のソリューションとなる。

2025年2月26日

エスポー(フィンランド) - ノキアは2月26日、センサーフュージョン技術を活用して、工業・製造業の企業向けに、AIを活用したコンテキストアウェアネスを提供する新しいソリューションであるMX Contextを発表しました。MX Contextは、ノキアのエッジコンピューティングと工業・製造業の現場向けのAIプラットフォームを統合したソリューションで、さまざまなソースから取得した大量のデータを処理し、リアルタイムで実用的なインサイトとインテリジェントな自動化を提供して、オペレーショナルエクセレンスを実現し、意思決定を強化します。 MWC 2025に先立って発表されたMX Contextは、シチュエーションアウェアネスとコンテキストアウェアネスの機能を持った業界初のソリューションです。

MarketsandMarketsによると、世界のセンサーフュージョン市場は年平均成長率17.8%で成長し、2028年までに180億米ドルの市場規模に達すると予測されています[1]。この予測結果は、データを統合し、効率、安全、自動化を強化できる豊富なインサイトを提供するソリューションに対する需要の高まりを示しています。

オペレーショナルテクノロジー(OT)の環境では、センサー、位置測位システム、作業者のデバイスなどから大量のデータが取得されます。プライベートワイヤレスを使用してこれらのアセットを接続することで、リアルタイムのデータとオペレーションで有効なインサイトを得ることができます。しかし、OT環境が複雑になるにつれ、データサイロが作成され、取得したデータ群が孤立することが多く、データから得られるコンテキストアウェアネスが制限されていました。しかし、Nokia MX Contextを使用すると、センサーからのデータを簡単に取り込み、調和させ、統合させ、リアルタイムで実用的なインサイトを取得することができるので、オペレーションの改善に役立てることができます。

[1] https://www.marketsandmarkets.com/Market-Reports/sensor-fusion-market-71637844.html


Nokia MX Contextは、センサーフュージョンのテクノロジーを活用して、さまざまなアセットからのマルチモーダルデータを統合して、インダストリー4.0のすべての分野のユースケースに対して、AIを活用したリアルタイムのインサイトを提供します。データ処理にはオンプレミスの産業用エッジコンピューティングソリューション(MXIEおよびMX Grid)を使用しています。また、MXIE Data Lakeを使用して、非構造化データまたは構造化データを格納して履歴データによる分析を行い、APIを介してアプリケーションデータにアクセスします。 

ABI Researchのシニア・リサーチ・ディレクターであるライアン・マーティン氏は、次のように述べています。「センサーフュージョンとAIは、ロボティクス、自律型作業セル、人間と機械によるコラボレーションなど、工業・製造業分野の自動化にとって重要なテクノロジーです。ノキアは、プライベートワイヤレスおよびオンプレミスの産業用エッジコンピューティングを活用して、作業者の安全性、トラッキングおよび位置測位のための重要なユースケースを提供することができます。また、AIによるインサイトを、工業・製造業分野のデジタル化推進に活用できる有利な立場にいます。」

ノキアのクラウド&ネットワークサービス部門のエンタープライズ・キャンパス・エッジソリューション担当バイスプレジデントであるステファン・リジェンスは、次のように述べています。「AIは、インダストリー4.0の実現に向け、決め手となる要素になりつつあります。ノキアのオンプレミスのコンピューティング機能は、OTに対応した革新的なAIソリューションによって、工業・製造業分野で必要なコンテキストアウェアネスを提供することができます。Nokia MX Contextは、センサーとセンシング技術から得られるリアルタイムデータを調和することができます。データ駆動型のオペレーショナルエクセレンスを進化させ、単なるデータをコンテキストアウェアネスの情報に引き上げて、実用的なインサイトとインテリジェントな自動化として使用できるようにします。」

このソリューションには、コーディングの使用を抑え視覚的に開発できる機能を搭載しています。ユーザーは最小限のコーディングの専門知識で論理的なワークフローをすばやく作成し、ダッシュボードを設計することができます。また、MX Contextは、作業者が通常の会話ベースのやりとりで使用できる優れた生成AIアシスタントのNokia MX Workmateとシームレスに統合されます。

MX Contextのソリューションはモジュール化されており、ユースケースに応じてコンテキストアウェアネス・ソリューションが作成されるようになっています。最初の2つのMX Context一式と関連アプリには、トラッキングと位置測位、そして作業者の安全性向上の機能が搭載されています。

  • トラッキングと位置測位:MX Contextは、Bluetoothの受信角度(Nokia HAIP)、動画ベースの位置測位(VPOD)、GPS、その他のMXIEサードパーティのトラッキング技術(HERE HD GNSS、Nordic ID)などのさまざまなトラッキングおよび位置測定テクノロジーからデータを取り込んで融合することができる業界初のソリューションです。これにより、より正確で信頼性の高い位置測位が可能になり、さまざまな条件下の現場環境で途切れることなくトラッキングが行われます。その結果、アセットの利用、在庫管理、プロセス、および物流が最適化されます。

  • 作業者の安全性向上:MX Contextは、VPOD(AIによるオブジェクト検出と姿勢推定)、センサー(ジャイロスコープ、加速度計、マイク)、サードパーティのアプリケーションなど、ノキアのセンシングのソリューションからさまざまな種類のデータを取り込んで融合します。AIベースの処理とリアルタイムデータの融合により、業界初となる、シチュエーションアウェアネスとコンテキストアウェアネスが提供され、これにより、潜在的な事故の防止やインシデントの検出が可能になり、アラートの発信、緊急サービスへの通知、作業者へのリアルタイムのガイダンスなど、最適な初動対応が可能になります。

 

ノキアについて

 

私たちは、世界が共に行動するためのテクノロジーを創造します。 

 

B2Bのテクノロジーイノベーションのリーダーとして、モバイルネットワーク、固定ネットワーク、クラウドネットワークの分野にわたってノキアの製品やサービスを活用することで、知覚、思考、行動するネットワークを切り拓いていきます。さらに、数々の受賞歴があり、今年創立100周年を迎えるノキアベル研究所による長期的な研究や知的財産によって新たな価値を創り出します。

 

あらゆるエコシステムにシームレスに統合できる真にオープンなアーキテクチャを用いて、ノキアの高性能ネットワークにより、収益化と規模拡大の新たな機会を創出します。世界各国の通信事業者、企業、パートナーは、安全で信頼性が高く、持続可能なネットワークを提供しているノキアに信頼を寄せ、ノキアとともに未来のデジタルサービスとアプリケーションを開発しています。

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会社概要

URL
https://www.nokia.com/ja_jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー41F
電話番号
03-5474-6400
代表者名
ジョン・ランカスターレノックス
上場
未上場
資本金
-
設立
1989年04月