バレンズセミコンダクターとimavix engineeringが初のマシン・ビジョン向けMIPI A-PHYプラットフォームを提供しシーアイエスが業界初のA-PHY準拠カメラを発表
EfinixとMVTecの協力により、横浜で開催される国際画像機器展(ITE)でカメラとプラットフォームの共同デモを初公開
バレンズセミコンダクターとimavix engineering s.r.o (Imavix)はマシン・ビジョン分野における高性能A-PHYコネクティビティ規格を実装するための初の量産向けMIPI A-PHYプラットフォームを発表しました。このプラットフォームにより、カメラメーカーは従来のマシン・ビジョン用カメラよりも小型かつ堅牢で低コストの製品を設計できるようになります。
また、日本の画像処理ソリューションをリードする株式会社シーアイエスが、このプラットフォームをベースとしてそれに最適化した初のマシン・ビジョン向けA-PHYカメラ・モジュールを発表しました。新しいカメラはわずか22mm×22mm×22mmと、市場で広く普及しているマシン・ビジョン用カメラの半分以下のサイズでありながら、優れたEMC耐性を備えています。
プラットフォームはバレンズのA-PHYチップセットとImavixのIPをベースに、マシン・ビジョン用ソフトウェアとしてMVTec製の「HALCON」を採用し、Efinix製のFPGA上に設計されています。このソリューションはA-PHY入力、10GbpsのGigE Vision(v3.0、RDMAベース)出力に対応しているため、マシン・ビジョンで広く使われているIPCに接続できます。IPコアは提供開始されており、検証済みのリファレンス設計が用意されているため、製品を迅速に導入および開発していただけます。
従来のマシン・ビジョン規格であるGigE Vision、USB3 Vision、CoaXPressも、それぞれのアプリケーションで強みを持っています。しかし、Industry 4.0の進展に伴い、統合性、コスト効率製、耐障害性に優れたコネクティビティ技術を求める声が高まっています。車載グレードのMIPI A-PHY規格に準拠しているVA7000チップセットは、クラス最高のEMC性能と簡易的な長距離ケーブルでの高速データ伝送を実現し、リンク監視や予防保守のための先進的な診断機能も内蔵しています。
バレンズセミコンダクターのクロスインダストリー・ビジネスユニット責任者のGili Friedmanは「規格に準拠した私たちのチップセットには確実な需要があります」と述べ、さらに「MIPI A-PHYを採用すれば、インテグレーターは市場の高解像度カメラに対応できる十分な帯域幅、ほとんどのマシン・ビジョン用途に対応可能な長距離伝送、前例のないレベルのノイズ耐性など、さまざまな点で非常に多くのメリットを享受できます。Imavixと協力して構築したこの重要な基盤をベースとするこのリファレンス設計を使用して、すでに多くの製品が開発段階にあります」と語りました。
imavix engineeringのCEOのJan Pech氏は「MIPI A-PHYはマシン・ビジョン業界のほぼ全てのニーズに応えていますが、IPCへの接続のみが不足していました」と述べ、さらに「しかしその課題も、バレンズと共同開発したIPによって解消されました。市場は従来規格からの移行を待ち望んでいる状態でした。当社のソリューションにより、A-PHY規格に準拠したマシン・ビジョン・ソフトウェアの利用が促進されると考えています」と語りました。
株式会社シーアイエスの代表取締役社長、村岡 祐輔氏は「A-PHY準拠のマシン・ビジョン用カメラを初めて世に送り出せることを誇りに思います」と述べ、さらに「マシン・ビジョン、工場の自動化、物流/ロボティクス、インテリジェントな交通システムなど、さまざまなアプリケーションで質の高い高解像度画像を実現するこのテクノロジを自社のマシン・ビジョン・システムに実装するお客様がすぐに増えていくと確信しています」と語りました。
バレンズは、2025年12月3日~5日に横浜で開催される国際画像機器展2025のブース#RT-D2において、A-PHYプラットフォームとCISカメラを展示します。ブースでは複数のアライアンス加盟企業の製品も展示され、急速に進化するMIPI A-PHYのエコシステムをご覧いただけます。
また、バレンズとMIPIアライアンスは共同で、A-PHY規格のマシン・ビジョンへの応用について発表します。
タイトル:
産業用イメージングにおけるMIPI A-PHYの応用 ― マシン・ビジョンと産業用カメラの
ユースケース
(MIPI A-PHY Applications in Industrial Imaging - Machine Vision and Industrial
Camera Use Cases)
発表者: Peter Lefkin氏、MIPIアライアンス 執行役員 兼 事務局長
井口 信太郎、バレンズセミコンダクター日本法人ジェネラル・マネージャー
発表日: 12月3日(水)
時間: 13:00~13:50
場所: アネックスホールF201
Valens Semiconductorについて
バレンズセミコンダクターは高速コネクティビティ・ソリューションのリーディング・プロバイダとして、世界の人々に向けてデジタル体験の変革を実現しています。バレンズの半導体チップセットは大手メーカーのさまざまな機器に搭載されており、最先端のオーディオ・ビデオ機器や次世代ビデオ会議機器に採用されているほか、ADASや自動運転の進化を可能にしています。バレンズはコネクティビティの範囲を広げつつ、事業の展開先における基準を確立し、その技術はHDBaseT®やMIPI A-PHYなどの業界標準の基礎になっています。
詳細については https://www.valens.com/ をご覧ください。
imavix engineeringについて
imavix engineeringはFPGA用IPコア、関連製品の開発およびコンサルティング・サービスを提供する企業です。GenICam規格準拠のマシン・ビジョン・インターフェース、イメージ・センサーやカメラ向けのインターフェース、PCIeホスト・インターフェースを実装するソリューションを提供しています。主にGigE Vision規格準拠のトランスポート層(RDMA/RoCEv2技術など)を中心としたEthernet技術に注力しています。また、PCや組み込みホスト向けにDMAストリーミング・エンジンを備えたPCIeインターフェースの実装においても深い専門知識を有しており、GPUDirect技術とのシームレスな統合を実現しています。詳しくは当社ウェブサイト(https://www.imavix.com/)をご覧ください。
シーアイエスについて
シーアイエスは高性能産業用カメラ、画像処理システム、ソフトウェア・ソリューションの開発と製造における先進企業です。マシン・ビジョン、放送、ロボティクス、計測、医療、ITS、監視など幅広い分野で事業を展開しています。1978年に設立され、東京に本社を置くシーアイエスは、カメラや画像処理システム/ソフトウェアの設計、試作、量産に関する豊富な専門知識を持つ複数の開発チームを擁しています。40年以上にわたってイノベーションと品質へのこだわりを追求している当社は、今もなお、イメージング技術の進化を牽引しています。
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