【医師アンケート調査】「専門診療科を選択した決め手」について、約6割の医師は「最も興味があった」ためと回答
■サマリー
・医師専門サイトMedPeer(メドピア)に登録する医師(7万人以上)を対象に「専門診療科を選択した一番の決め手は何ですか」という質問をしたところ、4,021件の回答が寄せられた。
・「最も興味があった」という回答が58.3%と過半数を超えた。「小学生ころから外科医に憧れていた」「ローテーションしてみたら一番興味が持てた」といったコメントがみられた。
・「医局・診療部の雰囲気」は15.7%。「自由な雰囲気に親しみを感じた」「信頼できる先輩医師が多かった」など、働きやすさを重視したコメントが多い。
・「将来性」は6.3%だった。「長く続けられる」「開業に向く」といった回答があった。
■回答コメント(回答一部を抜粋)
「最も興味があった」 2,345件
・医局の雰囲気や将来性については不安はありましたが興味がある科だったので入局しました。(50代、小児科)
・全身状態を診られること、また長く続けて行けそうな点も魅力でした。(40代、麻酔科)
・小学校時代に祖父の死をきっかけに医師になろうと決めたとき、既に老人関連の医療をやろうと決めていた。(40代、老年内科)
・理路整然とした神経機能に興味を持ちました。(50代、一般内科)
・まず循環器系を抑えないと内科的な総合診療ができないと考えていたから。(50代、一般内科)
・人の心を対象としていて、一生、飽きない分野だろうと思った。(60代、精神科)
・人間の脳に直接関われるのは脳神経外科しかないため、迷うことはありませんでした。(40代、脳神経外科)
・興味がないと長続きしないと思った。(40代、一般内科)
・手術がしたかったのと、死因の3分の1を占める癌の治療ができるので。(40代、一般外科)
・研修医のころから内視鏡を主にやっていきたいと考えていたから選択した。(30代、消化器内科)
・外科系を目指していたが、リハビリテーション的な発想が好きで最終的に整形外科医となった。(60代、整形外科・スポーツ医学)
・昔の話だが、その当時は移植が話題となっていたこともあり外科を選んだ。今は開業し内科をしています。(60代、消化器内科)
・すべての年齢層の診断から治療まで携われることが良かった。(50代、眼科)
・急性疾患から慢性疾患まで幅広くみれるからです。(30代、呼吸器内科)
・自分で診断と治療をして基本的には元気になってお別れできる、やりがいのある診療科と思い整形外科を選びました。選んでよかったです。(40代、整形外科・スポーツ医学)
・内科的治療と外科的治療の両方ができそうだったから。(50代、耳鼻咽喉科)
「医局・診療部の雰囲気」 632件
・雰囲気がよく落ち着いて診療研究に打ち込めると思いました。(50代、一般内科)
・肌に合うかどうかといった感覚で選んでしまいました。現在、診療内容も自分に合ってるなと思っています。(40代、一般外科)
・明るく自由な雰囲気があったので決めました。(60代、一般内科)
・教授・大学病院スタッフの人格がすばらしかったので。(30代、呼吸器外科)
・信頼できる先生がいたので。(40代、耳鼻咽喉科)
・内科系で一番厳しくきちんとした医局だったので。(40代、循環器内科)
・循環器内科との2択でしたが、最終的に一緒に働く先生の雰囲気に惹かれました。(20代、消化器内科)
・他にも興味のある科があり迷いましたが、科の雰囲気がいまひとつであったため現在の科を選択しました。(40代、小児科)
・部活の先輩が多くいたので決めましたが、入ってしまえばそういうことはあまり関係ないですね。(50代、神経内科)
・間違っていると思うことを、お互いに指摘できる雰囲気。他の医局にはありませんでした。(40代、精神科)
・面倒見の良い先輩方が多く、研修で回った時に楽しかったので。(30代、神経内科)
「将来性」 253件
・消化器内科を選びましたが、目指すジェネラリストの基本になると考えた次第です。(50代、一般内科)
・手に職が付けられ、開業にも向くと思いました。(40代、消化器内科)
・画像診断の発展を考えました。(50代、放射線科)
・急患があまりいなくて、開業ができる。(30代、耳鼻咽喉科)
・長く続けられるところ。(30代、皮膚科)
・自分が医者としてピークになるときに患者数が多い疾患。(30代、代謝・内分泌科)
・開業も含めた将来の選択肢の多さでえらびました。(50代、耳鼻咽喉科)
・”あと30数年の間、続けられるかどうか”という意味での将来性を考えました。(40代、病理)
・将来、地方で老人医療をすることを決めていたので、神経内科を選びました。(30代、神経内科)
・親が開業していたため、将来的に引き継ぐ際に必要だと思った。(50代、一般内科)
「QOL」 98件
・ある程度、時間的なゆとりのある診療科を選びました。(40代、精神科)
・時間外勤務をするのはまっぴらでしたので…。(50代、眼科)
・夜、寝られる科目がいい。(40代、皮膚科)
・基本的には主治医にならないので、個人的なプライベートの予定が立てやすいので。(50代、麻酔科)
・QOLがいいと思って選んだが、ここ十数年で精神科救急が導入されたり扱いの難しい患者が増えてQOLは悪化する一方。(50代、精神科)
・仕事と家庭を両立したかったので。(30代、皮膚科)
・子育てをしながら勤務できると考えた。(30代、乳腺・内分泌外科)
・興味もありましたし、オンオフはっきりつけたかったので。(30代、放射線科)
「待遇・給料」 49件
・待遇、給料以外にも様々な面で点数を付けて決めました。良い選択をしたと自負しています。(40代、整形外科・スポーツ医学)
・入局当初は、白内障手術やコンタクト診療で十分な報酬が得られた。今はそうではないが。(40代、眼科)
・真新しい分野に感じたこともあるが、先輩から聞いたバイト代が魅力的であった。(50代、神経内科)
・これが今後見込める科であると考えたため。一応興味もありますが。(30代、腎臓内科・透析)
「その他」 644件
・子どもの頃からアトピー性皮膚炎で、同じ病気の人を救いたかったから。(50代、皮膚科)
・地域医療に貢献するには、必須だからです。(40代、一般内科)
・オーベンをみてカッコいいと思ってしまった。(30代、小児科)
・医師として長く働くには…と考えし、女性ということもあり体力や労働時間等も考慮して現在の診療科を選択しました。(40代、精神科)
・興味があったのはもちろんですが、一番は患者さんが亡くなることがあまりないことです。(50代、整形外科・スポーツ医学)
・親の勧めが大きかった。自分としては他の内科の医局へ行こうかなと考えていた。(50代、一般内科)
・初診から手術、術後フォローまで全て自分で行える女性でも手術習得が可能 早い年数でできるため。(30代、眼科)
・正直な話、成り行きです。仕事は楽しく後悔はしておりません。(60代、整形外科・スポーツ医学)
・死を看取ることに抵抗が有りました。産婦人科(産科)は唯一、命の誕生をみられる、明るい科だと思いました。(50代、産婦人科)
■調査方法
◇期間:
2015年1月26日(月) ~ 2015年2月1日(日)
◇有効回答:
4,021人(者はすべて、医師専用サイトMedPeerに会員登録をする医師)
◇設問:
医師専用サイト MedPeer内の「ポスティング調査」コーナーにおいて、医師会員からご投稿頂いたテーマをもとに、以下の質問を投げかけました。
調査フォーム(設問文 抜粋)
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毎年、新入局員の勧誘に苦労していますが、皆それぞれ入局の決め手は異なり、勧誘方法について悩むことがあります。今後の勧誘方法の参考にしたいと思いますので、皆さまは何が決め手となって現在専攻している診療科を選んだかを教えてください。下記の選択肢の中から皆さまの状況に近いものを1つお選びいただき、コメント欄には入局時の具体的なエピソードをご記入ください。
1.最も興味があった
2. 待遇・給料
3. QOL
4. 医局・診療部の雰囲気
5. 将来性
6. その他
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【記事掲載に際してのお願い】
・「医師専用サイトMedPeer調べ」、であることの明記をお願い致します。
・web上での引用に際しましては、https://medpeer.jpへのリンクをお願い致します。
【調査依頼について】
・MedPeer会員医師への調査をご希望の方は、下記問い合わせ先までご連絡ください。
■メドピア株式会社について
・社名 :メドピア株式会社(https://medpeer.co.jp)
・代表者 :代表取締役社長 石見 陽 (医師・医学博士)
・設立 :2004年12月
・運営サービス :医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」(https://medpeer.jp)
メドピア株式会社が運営する「MedPeer」は、医師専用の会員制サイトです。主なコンテンツには、「薬剤評価掲示板(薬剤のクチコミ共有)」、「Meet the Experts(エキスパート医師への直接相談)」、「インタラクティブ・ケース・カンファレンス(オンライン症例検討会)」、「ディスカッション(掲示板)」、「ホスピタル・レポート(勤務先・研修先の病院評価)」などがあり、”臨床の決め手がみつかるサイト”として、現在約7.4万人の医師(日本の医師の約4人に1人)が利用しています。
■お問い合わせ先
メドピア株式会社 管理部 藤野
電話:03-6447-7961 メール:pr@medpeer.co.jp
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