アートのためのICタグ付きブロックチェーン証明書発行サービス「Startbahn Cert.」をローンチ
国内外のギャラリーや美術系学校などの証明書発行団体に向けて販売
アート作品の流通を支えるブロックチェーンインフラ「Startrail」を構築するスタートバーン株式会社(以下スタートバーン)は、Startrailブロックチェーン証明書とICタグをセットで提供するサービス「Startbahn Cert.」のベータ版をローンチしました。Startbahn Cert.では、「ICタグ付きブロックチェーン証明書」の発行・移転・情報閲覧が可能で、これにより実物のアート作品とブロックチェーン上の情報の紐付けを容易にします。
◾️Startbahn Cert.の概要
Startbahn Cert.は、アート作品に対する「Startrailブロックチェーン証明書(以下証明書)」と、その情報に紐付いた「ICチップ付き作品管理タグ(以下ICタグ)」を併せて発行・管理できるサービスです。ICタグはシールとカードの2種類があり、スマートフォン等で読み込むことによりアート作品の所有者は証明書情報を閲覧することができます。アート作品の流通に関わる事業者はウェブインターフェースを通して証明書の発行・移転ができます。
Startbahn Cert.は、アート流通のためのブロックチェーンインフラであるStartrail (旧Art Blockchain Network、https://startrail.io)を利用して構築されています。Startbahn Cert.を利用すれば、Startrail上で発行される証明書と作品そのものを、ICタグで紐付けた状態で管理できるため、実空間における作品の流通状況とブロックチェーン上に存在する証明書の来歴情報の連携が容易になります。
証明書には、作品のタイトルや制作者といった作品情報に加えて、誰が証明書を発行したかという発行者情報が記録され、証明書の信頼性が担保されます。従来の紙の証明書を代替するだけではなく、制作者への還元金などの流通や利用に関する個別規約の設定も可能です。また、現在アート作品の売買や管理のためのウェブシステムを持っていない事業者でも、Startbahn Cert.を利用することで証明書の発行・移転が可能になります。
◾️Startbahn Cert.の特徴
Startbahn Cert.では、ICタグに埋め込まれたICチップの「UID」(NFCチップの製造時に付与されるユニークなID)と証明書のIDが一対一の関係で紐付いています。所有者が、ICタグに自身のスマートフォン等をかざすことで、Startbahn Cert.のビューアが開き、証明書に記録された情報(作品情報・発行者情報・来歴・個別規約など)を閲覧することができます。また、アート作品の流通に関わる事業者は、Startbahn Cert.のウェブサイト上で自身のアカウントを開設することで、作品の制作者や所有者に対する証明書の発行や、取引に応じた来歴の更新が可能です。来歴情報には、作品の所有歴や展示歴などが記録できます。
Startbahn Cert.は、今後もサービスの改良や機能拡張を進めていきます。QRコードによる展示会での情報提供サービスや、中長距離で読み取れるUHFチップの追加埋め込みによる倉庫管理との連動サービスなどの展開を検討中です。
◾️ICタグ付きブロックチェーン証明書の発注方法
ICタグは、作品の形状や素材に応じて添付できるよう、シールもしくはカードの2種類からお選びいたただけます。いずれのタイプも、事業者名やロゴなどを記載したオリジナルデザインにカスタマイズが可能です。ギャラリー、画廊、美術系学校や作品証明書発行団体などの事業者それぞれが、独自のブランドとして販売・提供することができます。
価格は、シール1枚につき税別3,000円から、カード1枚につき税別3,500円から(デザインカスタマイズは別料金)です。既に発注を受け付けておりますので、希望される事業者の方は、Startbahn Cert.ウェブサイト(https://cert.startbahn.io)のお問い合わせフォームに必須項目を入力の上ご連絡ください。
◾️東方文化支援財団にICタグ付き証明書3,000枚を有償で供給
Startbahn Cert.の初期導入として、2019年10月にスタートバーンとの事業提携を発表した東方文化支援財団に対し、3,000枚のICタグ付きブロックチェーン証明書を有償で供給します。東方文化支援財団は、アーティスト支援の一環として、Startbahn Cert.を必要とする希望者の中から選考の上、無償で提供いたします。
東方文化支援財団は、寺田倉庫 前代表取締役社長兼CEOの中野善壽氏が、「モンブラン国際文化賞」を受賞した際の賞金を活用して設立した「モンブラン&テラダ財団」から、地域や国境を越え、ボーダレスに、更に飛躍したビジョンを持って生まれ変わった財団法人です。建築家の隈研吾氏や、株式会社羽田未来総合研究所 代表取締役社長の大西洋氏らが参画しています。2020年より、アジアを中心としたアート活動や人材交流、若手アーティストの支援を展開しています。
これにより、Startrail開発の当初からの動機であった若手作家の支援を達成すると共に、今後のさらなるグローバル展開につながることが期待されます。その他にも複数団体に対して、Startbahn Cert.の導入を予定しています。
◾️Startrailについて
Startrailは、ブロックチェーンを活用した、アート作品の信用担保とさらなる発展を支える流通・評価のためのインフラです。作品の基本情報を記録したStartrailブロックチェーン証明書を発行することで、作品の流通に関わる全てのステークホルダーを横断して来歴情報の記録などの流通管理を可能にします。また、還元金をはじめ、作品の流通や利用について作家自身が独自に設定したルールを、取引の度に自動で実行することが可能です。
2018年7月にスタートバーンがブロックチェーンプロジェクトについての構想を発表して以来、「Art Blockchain Network」として、約1年を超える実証期間を経て、設計の細部に至るまで改良を重ねてきました。パートナーとして参画している数多くのアート関連事業者からの幅広いフィードバックを踏まえて、2019年10月にはその全貌を記したホワイトペーパーを満を持して公開しました。さらに、この度2020年3月に「Startrail」と名称を改め、今後さらなる事業の拡大を計画しています。
また、Startrailは公共インフラとして独立性・公平性を保つため、スタートバーンが主導する任意団体「Startrail協議会」が運営していきます。今後本協議会には、複数の専門家・企業・団体に参画いただき共同運営していく予定です。
◾️スタートバーンの概要
スタートバーンは世界中のアーティストそしてアートに関わる全ての人が必要とする技術を提供し、より豊かな社会の実現を目指す会社です。ブロックチェーン技術を活用した、アート流通・評価のインフラとなる「Startrail」の構築を推進しています。また、Startrailに接続するサービスとして、自社オンラインサービス「Startbahn Cert.」、法人・団体とのブロックチェーン共同事業などを展開しています。
◾️本リリースに関するお問い合わせ先
スタートバーン株式会社
広報担当:水野
お問い合わせURL:https://cert.startbahn.io
メールアドレス:pr(at)startbahn.jp
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本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
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