STAY HOME期間は“家族で取り分ける”メニューが増加 コロナ流行下での『食事の変化』を分析した第3弾調査を公開

炊き込みごはん、焼きそばが約40%増加!朝食のお好み焼き・たこ焼きが4.7倍に!

株式会社Wellmira

株式会社リンクアンドコミュニケーション(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渡辺 敏成、以下 当社)は、「新型コロナウイルス流行下での生活習慣の変化」に関する3回目の調査を行い、結果をまとめましたのでお知らせいたします。今回は『食事メニューの変化』について分析しました。
【調査サマリー】
  • 「炊き込みごはん」「焼きそば」が40%増!キーワードは『家族で取り分け』!?
  • 朝食の「お好み焼き・たこ焼き」が4.7倍!昼食は「ピザ」「焼きそば」「チャーハン」が増加
  • お酒を飲む男性が減少、お菓子は男女ともに微増
  • お酒の減少は40~60代、お菓子の微増は20~30代が牽引


■調査の背景

新型コロナウイルスの感染拡大により、政府や厚生労働省からは2020年2月末より外出自粛の要請や、テレワーク促進等の感染拡大防止策が発表されました。また、4月7日に発令された緊急事態宣言は5月末まで延長され、収束の目途はまだ立ちません。
このような感染拡大防止策による人々のライフスタイルの変化を受け、当社が運営するAI健康アプリ「カロリーママ」「カラダかわるNavi」「カラダかわるNavi for スポーツクラブ」のユーザーを対象に、食事メニューの変化を分析しました。


■調査結果

1. 主食のメニュー分析

<「炊き込みご飯」「焼きそば」が40%増!キーワードは『家族で取り分け』!?>

(図1)主食メニューの増減 (n=15,232人)(図1)主食メニューの増減 (n=15,232人)


ユーザーがアプリに入力した食事を分析しました。おかずはメニュー数が多くばらつきが大きくなることや、季節による影響も大きいことを考慮し、本調査ではそれらの影響が少ない主食の変化を分析しました。調査対象のメニューは、アプリに搭載されている約70種類の主食メニューのうち、入力頻度の高い下記の16メニューです。

 
・「ご飯もの」:白米、おにぎり、お寿司、カレーライス、炊き込みごはん、チャーハン
・「パン類」   :食パン、菓子パン、惣菜パン、シリアル
・「麺類」      :そば・うどん、ラーメン、スパゲティ、焼きそば
・「粉もの」   :お好み焼き・たこ焼き、ピザ
 

各メニューの1月の喫食率を100%としたときの、2月以降の変化を分析しました。1月に比べて4月に10%以上増加したメニューは、炊き込みごはん(39%増)、焼きそば(36%増)、ピザ(25%増)、チャーハン(18%増)、お好み焼き・たこ焼き(17%増)の5メニューでした。
自粛要請・緊急事態宣言による在宅勤務と臨時休校・休園により、家族で食事をする機会が増えた昨今の状況を反映していることが伺えます。 

増加したメニューに共通するのが、以下の3点です。

①一度にたくさん作れて、取り分けて食べることができる
②子供が好きで、家族一緒に食べられる
③短時間で作ることができる


特にお好み焼き・たこ焼きや焼きそばは、ホットプレートで子どもと楽しく作って食べているシーンが想定されます。一方、1月に比べて4月に10%減少したメニューは、おにぎり(20%減)、お寿司(28%減)の2メニューで、個食で食べられがちなメニューが減少したことがわかります。



<朝食の「お好み焼き・たこ焼き」が4.7倍!昼食は「ピザ」「焼きそば」「チャーハン」が増加>

(表1)朝・昼・夕食別、1月を100%としたときの4月の喫食状況(赤:20%以上増加、緑:20%以上減少)(n=15,232人)(表1)朝・昼・夕食別、1月を100%としたときの4月の喫食状況(赤:20%以上増加、緑:20%以上減少)(n=15,232人)

 

 

(図2)朝・昼・夕食別、増減の大きいメニューの推移 (n=15,232人)(図2)朝・昼・夕食別、増減の大きいメニューの推移 (n=15,232人)


1月に比べて4月で10%以上増加している炊き込みごはん、焼きそば、ピザ、チャーハン、お好み焼き・たこ焼きの5メニューと、10%以上減少しているおにぎり、お寿司の2メニューを増減の大きいメニューとして、朝・昼・夕食のどこで変化が大きいのか分析しました。

 増加している5メニューでは、朝食と昼食でよく食べられるようになりました。これは臨時休校・休園や在宅勤務(テレワーク)で、今までよりも朝・昼食を家族と一緒に食べる機会が増えているためと推察されます。
一方、減少している2メニューは、特に昼・夕食で食べる機会が減っています。


2. 嗜好品の摂取状況分析

<お酒を飲む男性が減少、お菓子は男女ともに微増>

(図3)お酒、お菓子の摂取量の推移※1(n=15,232人)(図3)お酒、お菓子の摂取量の推移※1(n=15,232人)

 

嗜好品(お酒、お菓子)の摂取状況を分析しました。お酒は、1日あたりの純アルコール摂取量(g)の推移を示しています。男性は1月の摂取量が約14gでしたが、2月以上徐々に減少し、4月には約12gと2g減少しました。
自粛要請で接待や仕事仲間との会食が減少しているため、飲酒機会が減り、飲酒量にも影響が出ているのかもしれません。女性は4g前後で推移し、増減はほぼ見られませんでした。

お菓子は、1日あたりのお菓子の摂取エネルギー(kcal)の推移を示しています。男性は1月の約125kcalから2月にわずかに増加し、4月まで約130kcal付近で推移しています。女性は1月の約195kcalから2月に約205kcalに増加しましたが、3月下旬からは減少し1月と同水準に戻っています。



<お酒の減少は40~60代、お菓子の微増は20~30代が牽引>

(図4)年代別、お酒とお菓子の摂取量(n=15,232人)(図4)年代別、お酒とお菓子の摂取量(n=15,232人)

 

お酒は、各年代わずかに減少しています。特に、元々の摂取量が他の年代と比べて多い40~60歳代は、1月に比べて4月では1g以上減少しています。


お菓子は、減少している年代はありませんでした。元々摂取量が多い20~40歳代では、1月に比べて4月で約5kcal分の微増がみられました。



■専門家からの意見

●女子栄養大学 教授 武見 ゆかり先生(管理栄養士・栄養学博士)

<中食では食塩相当量に注意!>
STAY HOMEの生活を余儀なくされる中で、人々の食事内容がどのように変化したかを示す興味深い結果です。図1より、3月から緊急事態宣言が出た4月にかけての変化が大きいことがわかります。
摂取割合が増えた主食のトップ5、すなわち、炊き込みごはん、焼きそば、ピザ、チャーハン、お好み焼き・たこ焼きは、いずれも複合的な料理(穀類の主食に、肉や卵など主菜の材料と、野菜などが一緒に入った料理)で、とくに朝食と昼食で増えています(表1)。

一方、白米と食パンの摂取状況は、ほとんど変化が見られません。白米や食パンは、主菜や副菜などのおかずの料理と一緒に、組み合せて食べる主食です。
今回の分析は、主食のみに限定しているので、それ以外の料理との組み合わせはわかりませんが、上記の複合的な主食の食事では、他のおかずがなく、それだけで食事を済ませている場合があると推察されます。その場合、十分な野菜やたんぱく質源の食品がとれているのか、気になります。
また、これらの複合的な主食が、家庭で作ったものか、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等で買った中食なのかは不明ですが、買った中食の場合は、食塩摂取量の問題も懸念されます。

日本人における食塩摂取量の供給源は、若年者では自宅調理品よりも、加工食品や外食からの摂取割合が多いことが報告されています(Asakura K他. Public Health Nutr. 2016)。
また、私たちが神奈川県のある町で、特定健診受診者を対象に食塩摂取量の供給源を検討した結果、男性において、循環器疾患有りの人は無い人に比べ、家庭調理品以外、特に中食からの食塩摂取割合が高い結果でした(小岩井馨他. 日本健康教育学会誌. 2019)。

 中食の焼きそば、ピザ、チャーハン等は、既に調味されていて、そこから食塩を減らすことはできません。中食を利用する際は、カロリー表示と共に、食塩相当量の表示を見る癖をつけましょう。
1日の食塩相当量の目標量(上限)は、男性7.5g、女性6.5gです。中食でやや食塩相当量の多い食事を食べたら、次の食事では減塩を心がける等、1日の中でバランスをとるようにしていただきたいと思います。

・女子栄養大学教授、女子栄養大学大学院研究科長
・農林水産省 食育推進会議 委員
・厚生労働省 厚生科学審議会 委員
・日本健康教育学会 理事長・日本栄養改善学会 理事(学術担当)


●東京大学大学院 准教授 近藤 尚己先生(医師・医学博士)

 < STAY CONNECTED!コロナ下だからこそ『食』でつながろう!>
孤立・孤独は健康に大きく影響することが知られています( https://home.linkx.life/articles/7100 )。高齢者10万人規模の追跡研究JAGES(ジェイジス)では「共食」は高齢者のうつ病や栄養摂取のバランス、そして長生きのヒケツである可能性が示されています。
反対に、コロナのせいで孤食になってしまうと、特に高齢の一人暮らしの男性で危険性が高いことが示されています。

STAY HOMEでも、STAY CONNECTED。物理的な距離は一定に保ちつつ「つながりを保つ」事が大切です。家族との団らんはもちろんのこと、食や会話の機会はしっかりと維持したいものです。離れていても、最近ではビデオ通話機能が手軽に使えるようになりました。コロナで会えない遠くの家族と「オンライン夕食」などいかがでしょうか。

データはとても興味深く、コロナ対策のあり方の提案につながる様々な分析ができる貴重なデータだと思います。例えばユーザーの属性(働き方、職種、居住地域等)ごとのライフスタイルの変化を詳細に読み解くことで、コロナ下で特に困っている人は誰か、どのようなサービスや助け合いが必要かを考えることができそうです。

・社会疫学者 ・公衆衛生学研究者
・東京大学大学院医学系研究科准教授(保健社会行動学分野、健康教育・社会学分野主任)
・日本老年学的評価研究機構理事
・日本疫学会代議員
・日本プライマリケア連合学会代議員
・健康の社会的決定要因検討委員会副委員長



■今後の当社の取り組み

新型コロナウイルスにおいて影響を受けている、企業や従業員の方の健康管理を支援すべく、当社のアプリ「カラダかわるNavi」を通じて、以下の施策を4月8日より実行しています。

・テレワーク中の健康状態の集計機能
従業員の健康状態をアプリに記録していただくと、それを集計できる機能をリリースいたしました。この機能を通じて従業員の健康状況を簡易に把握することができます。

・「自宅でできる運動メニュー」の動画配信
運動不足を解消すべく、自宅でできる運動やストレッチメニューを動画配信しております。

・新型コロナウイルスに対する最新情報の配信
厚生労働省発表の情報など、最新の対策情報を迅速に配信しております。

今後も当社は、新型コロナウイルス流行下での生活習慣(身体状況、健康行動、食事内容など)の変化を発信してまいります。

 
■調査の概要

分析期間:
2020年1月19日(日)~2020年4月18日(土)。1月~4月までの各月での分析を行いました。
ただし1月は、1月1日~1月18日はお正月等の影響で特別な食事メニューが多いことから、 1月19日~31日までの期間としています。

分析項目:
食事メニュー(主食)、嗜好品(お酒、お菓子)。

分析対象者:
「カロリーママ」「カラダかわるNavi」「カラダかわるNavi for スポーツクラブ」のユーザーで、分析・発表の許可を頂いた利用者のうち、当該期間に食事のデータを30%以上入力した方。
(欠損値は、各ユーザーの平均値を代入して分析しています)

 

【健康アプリ「カロリーママ(※)」とは?】
毎日の食事や運動、体重などの記録に、AI管理栄養士がすぐにアドバイスをする、ダイエットや健康管理を考えているすべての方向けの健康アドバイスアプリです。アプリに食事を記録すると独自のアルゴリズム・AIにより、カロリー計算、栄養バランスの評価をはじめ、食事の改善点や次の食事の提案まで、1億通り以上のアドバイス がリアルタイムで自動提供されます。また、スマホ内蔵の歩数計やウェアラブルデバイスとデータ連携することで運動量も自動的に取り込むことができます。

※5月下旬より「カロママ」に名称変更予定です。


【健康経営支援アプリ「カラダかわるNavi(※)」とは?】
企業・健保・自治体などの健康経営、従業員の健康づくりをサポートする健康アドバイスアプリです。毎日の食事や運動・睡眠などのライフログが簡単に記録できると同時に、ダイエットのみならず、健康維持、メタボ対策、低栄養対策、ロコモ・認知症予防、重症化予防を目的に、AIが食事・運動の面から具体的で実践的なアドバイスを提供します。健康診断データとも連携可能です。ランキング機能やポイントインセンティブといった継続のための仕組みも充実しています。2017年よりサービスを開始、現在約6,000以上の団体が導入しています。( https://www.karadakawarunavi.linkncom.co.jp/

※5月12日より「カラダかわるNavi for スポーツクラブ」と統合し「カロママ プラス」としてリニューアル予定です。


【スポーツクラブ会員向けアプリ「カラダかわるNavi for スポーツクラブ(※)」とは?】
 フィットネスクラブ会員を対象に「フィットネス×食」をトータルで管理することができる健康アドバイスアプリです。アルゴリズム・AIが毎日の食事や運動をアドバイスします。スポーツクラブでの運動はもちろん日常で行う軽い運動からランニングなど、毎日の運動もしっかり管理できます。コースや目標、運動量の設定により、ひとりひとりがなりたい姿に近づくためのサポートをします。

※5月12日より「カラダかわるNavi」と統合し「カロママ プラス」としてリニューアル予定です。

 
【株式会社リンクアンドコミュニケーションの概要】
リンクアンドコミュニケーションは、「社会の健康課題を解決し、自然に健康になる世界を創る」をミッションとし、IT×専門家ネットワークで「専門家がもっと身近にいて健康をサポートするシステムの構築」を目指しているヘルステック企業です。全国で約1万人の管理栄養士・栄養士のネットワークをもとに、食と健康、栄養分野のリーディングカンパニーとして、食を中心とした健康アドバイス事業、健康情報の発信事業に取り組んでいます。

 
<企業概要>
所在地   : 〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町4-1 新紀尾井町ビル5階
設立      : 2002年7月25日
資本金   : 7億8700万円
代表者   : 代表取締役社長 渡辺 敏成
URL      : https://www.linkncom.co.jp/


 <提供サービス>
・企業向け健康アドバイスアプリ「カラダかわるNavi(※1)」
・スポーツクラブ向け健康アドバイスアプリ「カラダかわるNavi forスポーツクラブ(※1)」
・一般向け健康アドバイスアプリ「カロリーママ(※2)」
・健康医療ニュースを専門家が解説するレビューサイト「HEALTH NUDGE」 http://healthnudge.jp/
・管理栄養士・栄養士向けのポータルサイト「かわるPro」 http://kawaru.biz/
※1 5/12より「カロママ プラス」としてリニューアル予定
※2 5月下旬より「カロママ」に名称変更予定

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業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区神田須田町1丁目23-1 住友不動産神田ビル2号館11階
電話番号
03-6206-4161
代表者名
渡辺敏成
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2002年07月