モーション、プラゴ、大和自動車交通、AESC、4社協業でEVタクシーの充電運用最適化システム高度化に関する実証実験を開始

株式会社モーション

2024年12月3日 11時00分

　株式会社モーション(本社：東京都文京区、代表取締役：上杉顕一郎、以下「モーション」)、株式会社プラゴ(本社：東京都品川区、代表取締役：大川直樹、以下「プラゴ」)、大和自動車交通株式会社(本社：東京都江東区、代表取締役社長：大塚一基、以下「大和自動車交通」)、株式会社AESCジャパン（本社：神奈川県横浜市、CEO：松本昌一、以下「AESC」）は、事業用に複数台の電気自動車（EV）を用いる企業において、より高度かつ効率的な充電の運用を実現するための実証実験を12月2日（月）に開始しました。

　実証実験を通して、日々の業務や事業所内の電力需要に適した充電運用の可能性と充電器制御システムの高度化を検証します。

【背景】

　タクシー業務は一般車両と比べ一定期間における走行距離が圧倒的に長く、乗客の乗車場所や時間も予測できないため、EVでの運用が難しいとされています。さらに、充電にかかる時間がガソリン/LPG車の給油より長いため、業務中に充電をすることで営業機会を損失する可能性も課題となっています。

この課題を受け、モーション、プラゴ、大和自動車交通の3社は、2023年10月から、EVをタクシー運用する大和自動車交通の事業所の車庫にて車両が稼働していない時間を利用し、電力デマンドのピークを抑えながら、車両の翌日の稼働予定や電池残量に応じて充電を遠隔制御する実証実験を行ってきました。

　そこで今回は、リチウムイオンバッテリー大手のAESCを交え、より詳細かつリアルタイムのバッテリー情報の取得をすることで、外気温やバッテリーの状態など車両ごとに異なる充電の条件を加味した、更なる高度な充電管理の実現を目指すに至りました。また、AESCは走行距離の多いEVタクシーを活用して得たバッテリー利用状況データを、次世代バッテリーおよびEVユーザー向けクラウドサービスの開発に役立てます。

【実証実験について】

　大和自動車交通の運用するEV タクシー5台に対して、車両のバッテリー残量や稼働データを取得し、事業所内の電力需要を加味した最適な充電スケジュールと充電出力を算出。それをもとに、車庫に設置されている普通充電器5台を遠隔制御し、車両を充電します。

　さらに、外気温やバッテリーの状態が充電に与える影響と、充電によるバッテリーの劣化度合いを検証します。これにより、充電管理システムのさらなる高度化を目指します。

各社の役割

・モーション

　平成23、24年度の環境省の地球温暖化対策技術開発等事業に採択され、「EVタクシー運行最適化システム（EVOT）」(※1)の開発と運用を行ってきました。また、EVをとりまく環境での技術進歩や社会の変化を踏まえ、車両の非稼働時間帯に事業所の車庫において、電力デマンドのピークを発生させず複数の車両を効率よく充電することが営業機会の損失を最小限にできると考え、EVフリート向け充電管理ソリューション「Optiev（オプティーブ）」(※2)を開発しています。

　今回の実証実験では、その知見やソリューションを活かし、車両の稼働予定と実績、電力需要などをもとに、最適な充電スケジュールを導きます。

・プラゴ

　パートナー企業のハードウェアやソフトウェアと連携し、EV充電サービスを共創するクラウドソリューション「PLUGO OPEN CHARGE LAB」(※3)を展開しています。今回は自社の提供する普通充電器を、モーションの「Optiev」と連携することで、充電スケジュールに応じて、充電器の出力を遠隔制御します。

・大和自動車交通

　タクシー業界唯一の東証スタンダード上場企業である大和自動車交通は、交通エコロジー・モビリティ財団のグリーン経営認証を10年連続取得している子会社の大和自動車交通立川にて、環境負荷低減を目指してEVタクシー（日産リーフ）運行の実証実験を行っています。2023年10月に始まった実証実験以降モーションの「Optiev」とプラゴの充電器を組み合わせた充電管理を導入し、将来のEVタクシー導入を見据え、システムの使用感や運用の向上を図るため積極的にフィードバックを行っています。

・AESC

　EVおよびESS（定置用蓄電システム）用バッテリーの開発・生産・販売をしており、日産自動車をはじめ多くの自動車メーカーにバッテリーを提供しています。今回の実証実験の対象車であるEVタクシー（日産リーフ）にはAESC製のバッテリーが搭載されており、実証実験を通して取得したバッテリーデータの分析・解析結果を次世代バッテリーおよびEVユーザー向けクラウドサービスの開発に活用します。

※1「EVタクシーの実用化促進と運用方法確立のための実証研究」プレスリリース

※2「Optiev(オプティーブ)」

※3「PLUGO OPEN CHARGE LAB」

【本件に関するお問い合わせ先】

　株式会社モーション

　事業戦略本部　和田、大嶋

　　contact@motion.co.jp

　　03-5816-4801(代表)

　株式会社プラゴ

　広報PR　森山

　　moriyama@plugo.co.jp

　　070-3110-7422