国内初、米国IEEPA関税の還付請求に向けた「権利保全・還付プロセス」支援サービスを成功報酬にて提供開始
米国の国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき賦課・徴収された関税(以下「IEEPA関税」)について、将来の還付可能性を見据えた権利保全プロセスを、国内初(当社調べ)の成功報酬にて提供開始

イントロダクション
従来、米国の国際緊急経済権限法(NTERNATIONAL EMERGENCY ECONOMIC POWERS ACT、以下「IEEPA」)は米国の敵対国への制裁や資産凍結に用いられてきました。その点、トランプ大統領は関税発動にIEEPAを適用した初の大統領だと言われています。
ロイター等の報道によれば、これらの関税の上限に伴う影響額は巨額に達すると予測されています。
(参照*1)また、個別の会社でも、巨額な関税による影響が顕在化しています。自動車会社であるゼネラルモーターズ(GM)は2025年第2四半期に関税による 11億ドルのコスト影響 を計上したとの報道もあり、年間ベースでは $4〜$5Bの影響を予想 しているとのことです。
一方で、経営視点で見落としやすいのが、「最高裁が違法判断を出せば、過去に払った関税が自動的に返ってくる」わけではないという点です。米国関税法の実務では、輸入申告の「清算(Liquidation)」が完了して確定してしまうと、後から還付を求める権利が失われるリスクがあります。
オプティ株式会社(以下、当社)では、IEEPA関税の還付請求権を保全するための実務対応について、従来の時間給対応に加え、初期費用を抑えた成功報酬型の支援サービスを開始致しました。
最高裁判決が出る前であっても、輸入申告は日々「清算(確定)」に向かっています。特に輸入申告から1年が経過すると自動的に確定(みなし清算)されるケースもあるため、自社の輸入状況に応じた適切な権利保全措置(PSC、異議申立、または提訴)を検討する必要があります。
1. IEEPA関税の概要と時系列
2025年2月以降、トランプ大統領はIEEPAに基づき、以下の関税を発動しました。

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発効日 |
対象国・地域 |
税率 |
根拠となる大統領令 |
|---|---|---|---|
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2025年2月4日 |
中国 |
10%→20% |
EO 14195 (フェンタニル関税) |
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2025年3月4日 |
カナダ・メキシコ |
25% |
EO 14193/14194 |
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2025年4月5日 |
全世界(相互関税) |
10%〜 |
EO 14257 |
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2025年4月9日 |
中国(追加) |
最大145% |
EO 14266 |
出典:CBP IEEPA Guidance等より当社作成
2. 大手企業への関税影響(報道ベース)
このように様々な関税が発動されており、この結果、多くの会社ではこれらの関税の影響についても発表しています。
トヨタ自動車: 2026年3月期第2四半期決算発表資料にて関税影響に言及 (参照*2, 3, 4)。
ゼネラルモーターズ(GM): 米国メディア報道によると、関税によるコスト影響を計上 (参照*5)。
ディア・アンド・カンパニー: トラクター大手。関税インパクトに関する報道あり (参照*6)。
3. 米国の訴訟動向
IEEPA関税の適法性を巡っては、V.O.S. Selections社などが早期から提訴し、現在最高裁での判断が待たれています。(参照*7)

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日付 |
出来事 |
|---|---|
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2025年4月14日 |
V.O.S. Selections社含む5社及びオレゴン州を含む12州がIEEPAに基づく「包括関税」は大統領権限を逸脱しているとして米国国際貿易裁判所(CIT)に提訴 (Case 25-00066) |
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2025年5月28日 |
CIT判決:IEEPA関税は「違法」との判決(Slip Op. 25-66) 同日、政府側が連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)に控訴。 |
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2025年8月29日 |
連邦巡回控訴裁判所(CAFC)判決:7対4でCIT判決を支持 (Case 25-1812) |
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2025年9月9日 |
政府(トランプ政権側)は最高裁に対し迅速な審理を求める上告申立て(certiorari0を行い、最高裁はこれを受理。(Docket 25-250) |
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2025年11月5日 |
最高裁にて口頭弁論が実施され、多くの裁判官が政府側のIEEPA解釈に懐疑的な質問を投げかけたと報じられています。 |
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2025年12月23日 |
CIT:新規IEEPA訴訟に対する包括的な一括停止命令(Administrative Order 25-02)(参照*8) |
4. 日系企業の動向:米国国際貿易裁判所(CIT)提訴
2025年12月、日系企業9社の米国子会社等が提訴したと報じられました(参照*9,10)。
これらは輸入申告の「清算(Liquidation)」による確定を防ぎ、将来の還付可能性を残すための権利保全措置の一環と考えられます。
主な提訴企業(報道に基づく):豊田通商、住友化学、リコー、横浜ゴム、日本ガイシ、ウシオ電機、川崎モータース、プロテリアル、ヤマザキマザック 等
5. 米国企業の動向
日系企業に加え、米国の大手企業も続々と米国国際貿易裁判所(CIT)に提訴しています。2025年12月時点で75社以上が提訴し、AGS Company Automotive Solutions v. United Statesとして訴訟が統合されています。(参照*11, 12)
6. 国内での報道
IEEPAに関しては国内でも多く報道されています。
これらの記事によると、2026年初頭で700件以上の訴訟が提起されているとのことです。
(出所:ジェトロ 地域・分析レポート)
「米最高裁のIEEPA関税の判断、早ければ年内に、還付手続きの行方に注目」
(出所:ジェトロ ビジネス短信 2025年9月17日)
「米最高裁、IEEPA関税の口頭弁論実施、政権に厳しい質問も」
(出所:ジェトロ ビジネス短信 2025年11月7日)
「コストコがIEEPA関税還付を求め提訴、背景には還付の不確実性と異議申し立ての期限」
(出所:ジェトロ ビジネス短信 2025年12月4日)
「米国際貿易裁判所、IEEPA関税の清算手続きの仮差し止め要求を棄却、清算後も還付可能と判断」(出所:ジェトロ ビジネス短信 2025年12月17日)
「米国際貿易裁判所、IEEPA関税の還付を求める訴訟で新規の処理を停止」
(出所:ジェトロ ビジネス短信 2026年1月5日)
7. 当社IEEPA関税最適化サービスの概要

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項目 |
当社サービス |
一般的な法律事務所 |
|---|---|---|
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アプローチ |
データ主導 |
個別法的アドバイス主導 |
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料金体系 |
成功報酬型 |
着手金+タイムチャージ |
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専門性 |
国際間接税、米国関税弁護士、データアナリスト |
一般的な法律業務 |
対象となる企業
-
2025年2月以降、米国への輸入実績がある日系企業、日系企業の米国子会社・関連会社
-
Importer of Record(IOR:輸入者)として輸入通関を行っている法人
-
※ DDP取引等で輸出者がIORとなっている場合は、還付請求権の帰属確認が必要です。
-
年間IEEPA関税支払額が1,000万円以上(目安)
期限もあり早めの予防措置を
フォーバル GDXリサーチ研究所が第2次トランプ政権発足に伴う関税政策(以下「トランプ関税」)が中小企業に与える影響や対策状況について調査した「BLUE REPORT 特別号」では、「トランプ関税の影響を受けた企業の70.0%は対応の必要性」を感じるものの、「対策を講じている企業は14.2%」とのことでした。
IEEPA関税について、是非この機会に対策を講じられてみてはいかがでしょうか。特に対象となる企業は米国にてグループ会社にて多くの関税を支払っているような企業です。
契約や協議も英語で行うことも可能です。本件では期限もあり、多額のIEEPA関税に課題を感じる企業は是非当社までご連絡頂けたら幸いです。
オプティについて
オプティ株式会社は、世界180カ国1000拠点を持つAndersen Globalグループ(ニューヨーク証券取引所ティッカー:ANDG)のCollaborating Firmです。オプティでは国際間接税の専門知識を活かして日本企業の海外進出を支援しています。2010年の創業以来、16年以上グローバルEC企業への税務アドバイスや税申告、税務調査支援、還付を実施し、当該分野で多くの実績がございます。
これまでに延べ5000社を超えるクライアントをサポートしてきました。
(参考)OPTI x ShopifyxPIVOT 越境ECにおけるTAXテクノロジーの活用
【付録】よくあるご質問(FAQ)
Q1:「清算(Liquidation)」とは何ですか?なぜ重要なのですか?
A:清算(Liquidation)とは、米国の税関CBP(Customs and Border Protection:税関・国境警備局)が輸入申告の内容を審査し、最終的な関税額を確定させる手続です。日本の輸入では類似の概念が薄いですが、米国では「輸入時に仮払いした関税額」を、後日税関が審査して確定する仕組みになっています。
清算が完了すると、その関税額が法的に確定し、後から「金額が間違っている」「この関税は違法だ」と主張する手続(異議申立や再清算)は、厳格な期限・条件の下でしか認められません。つまり、清算後に初めて動き出しても、還付の機会を失っている可能性があります。
Q2:清算はいつ起きるのですか?(「1年ルール」とは?)
A:原則として、輸入申告の日から約1年以内に税関が審査・清算を行います。審査が長引く場合は延長されることもありますが、1年を経過すると「自動的に清算された」とみなされる場合があります(これを「みなし清算」と呼ぶことがあります)。
そのため、2025年2月以降に輸入した企業は、2026年2月以降に次々と清算を迎える可能性があり、時間的な制約が非常に厳しい状況です。
Q3:最高裁の判決を待っているだけでは足りないのですか?
A:最高裁が「IEEPA関税は違法である」と判断したとしても、自動的に全員に還付金が支払われるわけではありません。多くの法律専門家の見解では、還付を受けるためには以下のような手続が必要となる可能性が指摘されています。
- 税関CBP(Customs and Border Protection)への異議申立(Protest)や再清算請求
- 米国国際貿易裁判所(CIT:Court of International Trade)への提訴
特に、清算が既に完了している場合、異議申立には清算日から180日以内という期限があります。また、清算前であっても、申告内容の修正手続(PSC:Post-Summary Correction)には輸入日から300日以内などの期限があるため、最高裁判断を待っているだけでは手遅れになる可能性があります。
Q4:今、まず確認すべきことは何ですか?
A:以下の5つを確認してください。
1. 自社が「輸入者(IOR:Importer of Record)」として通関しているか?
→ 輸入者名義でない場合、還付請求権は原則その第三者に帰属します。
2. 2025年2月以降の輸入実績(entry:輸入申告)の一覧
→ 輸入日・HSコード・納付税額等を整理してください。
3. 各輸入申告(entry)の清算状況
→ 「清算済み」なのか「未清算」なのかを確認します。税関のオンラインシステム(ACE:Automated Commercial Environment)で確認できます。
4. IEEPA関税が課された輸入品の特定
→ 追加関税コード(例:"99"で始まるコード)を持つ輸入申告を抽出します。
5. 期限に基づく優先順位付け
→ 清算が近い申告から優先して対応する必要があります。
Q5:このサービスでは具体的に何を支援してくれるのですか?
A:当社は、米国の専門家(米国弁護士等)と連携し、IEEPA関税の還付可能性を見据えた「事前準備」と「権利保全」を実務面から支援します。
米国弁護士により税関CBPでの還付請求手続の主導:税関への異議申立(Protest)や再清算請求などの手続を代理・支援、必要に応じて、CITへの提訴(Complaint提出)やクライアント代理を担います。
Q6:費用はどのくらいかかりますか?
A:成功報酬型です。還付が実現した場合のみ費用が発生します。料率は個別見積となります。着手金や調査費用は原則不要です。(具体的な条件は個別にお見積りさせていただきます)。
【免責事項】
・本プレスリリースは情報提供を目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません
・掲載情報は公開日時点のものであり、法令・判例・行政実務の変更により内容が変わる可能性があります
・各社の決算情報は当該企業の公表資料に基づくものであり、当社は内容の正確性を保証しません
・将来の還付を保証するものではなく、最高裁判決および行政対応により結果は異なります
・具体的な対応については、米国関税分野で実績のある米国弁護士にご相談ください
・本リリースに基づく判断・行動について、当社は一切の責任を負いかねます
脚注:
(*1)ロイター報道
”Importers brace for $150 billion tariff refund fight if Trump loses at Supreme Court”
(*2)トヨタ自動車2026年3月期 第2四半期決算決算資料
(*3)トランスカー「トヨタ2026年3月期第2四半期決算。米国関税の逆風下で営業利益2兆円。新5ブランド戦略と強さの秘訣とは?」
(*4)Yahoo Fianance “Toyota boosts guidance despite $3B tariff hit, sees nearly $10B in duties for fiscal year”
(*5) GMA Authority “Trump Tariffs Cost GM $1.1B In Q2 2025”
(*6) Deere & Company “Deere & Co (DE) Q2 2025 Earnings Call Highlights: Navigating Tariff Challenges and …”
(*7)最高裁Docket
(*8)CIT Administrative Order 25-02
(*9)Japan Times “Affiliates of nine Japan firms sue U.S. government over Trump tariffs”
(10) Nikkei Asia “Nine Japanese, two American firms sue US government for tariff refunds”
(11) NBC News
Costco sues the Trump administration, seeking a refund of tariffs
(12) CNBC News
Costco sues Trump admin seeking tariff refunds before Supreme Court rules if they’re illegal
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