【オプション追加】腸管バリア機能評価を行う新たなオプションを加え、ヒト臨床試験サービス「MGPack™」をアップデートしました!
株式会社メタジェン(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長CEO・CGDO 福田 真嗣、以下「当社」)は、この度、被験品(製品・素材)の摂取が腸内環境へ及ぼす影響を評価するヒト臨床試験サービス「MGPack™」をアップデートし、新たなオプションとして腸管バリア機能を評価するサービスを開始いたします。
コロナ禍での健康志向の強まりを背景に、腸内環境に対する消費者の関心が高くなっており、腸内環境を改善する食品の需要が増加しております。しかし、腸内環境に注目した健康食品の開発においては「便通改善」などの整腸効果を訴求した商品が多数存在し、そのような分野に同様の効果を訴求する新商品を投入しても差別化が難しいというお声を多くいただいております。
そんな中、近年腸内環境の研究分野において、「腸管バリア」という機能に注目が集まっています。腸管バリア機能が破綻すると、腸から細菌や毒素などの異物が体内に入り込み、血流を介して体内組織にも影響を与えてしまいます。その結果、腸管のみならず全身性の炎症にもつながるため、様々な疾患の原因になることが報告されています。
そのため、腸管バリア機能を高めることが健康維持において重要であり、また、腸管バリア機能は乳酸菌などのプロバイオティクスや食物繊維などのプレバイオティクスによって増強されるという研究報告もございます。
以上より、腸管バリア機能を評価する新たなオプションサービスを開始することといたしました。
腸管バリア機能が乱れてしまう仕組みとしては以下のようなものになります。
① 細菌や、グルテンの分解物であるグリアジンが腸管上皮細胞に結合します。
② すると、細胞内にシグナルが送られゾヌリンというタンパク質が過剰に分泌されます。
③ 分泌されたゾヌリンが腸管上皮細胞に改めて結合することで、タイトジャンクション(※1)を形成しているタンパク質同士の結合が弱まります。
④ その結果、細菌や毒素などの異物が体内に漏出し、血流を介して全身にめぐることで腸や全身で炎症を引き起こします。このような状態の腸を「リーキーガット」と呼びます。
腸管バリア機能評価オプションサービスでは、従来の「MGPack™」で実施してきた「被験品摂取が腸内環境に与える影響の検討」と合わせて、「被験品が腸管バリア機能に及ぼす影響」をエビデンスベースで評価いたします。
今回のサービスでは、腸管バリア機能の中でも、特に重要な「タイトジャンクション」(※1)に注目しており、血液に含まれるタイトジャンクションを調整するタンパク質であるゾヌリンを測定することにより、被験品の摂取が腸管バリア機能に及ぼす影響を可視化いたします。それにより、被験品に関して「腸管バリア」という観点での新たな特性を把握することや、消費者への啓蒙活動(※2)へのきっかけとしてご利用頂けます。
※1 タイトジャンクション
腸管の細胞間の隙間をファスナーのように閉じることで形成されるバリアのこと。腸管上皮細胞においてこの機能が正常に働かないと、細胞の間に隙間が空いてしまい、粘膜内に細菌や毒素などが入り込むことで多くの疾患の原因になる。
※2 試験結果の啓蒙活動への利用について
結果については消費者への啓蒙にご利用いただくことも可能ですが、法令及び各種広告規制との関係で、用いることのできる文言については最新の法令やガイドライン等に準じてご検討いただく必要がございます。あらかじめご承知おきください。
<MGPack™について>
▶MGPack™のサービス紹介ページをアップデートいたしました。詳細はこちら(https://metagen.co.jp/service/mgpack.html)をご覧ください。
当サービスは、①長年の腸内環境研究のノウハウを生かした臨床試験計画から運用、②独自技術「メタボロゲノミクス®」(参考:https://metagen.co.jp/technology/)による腸内環境解析、そして、③専門家による結果考察 までをフルサポートする点が特徴です。腸内環境評価において一般的に実施される「細菌叢解析」に加えて、当社では「代謝物質の解析」や血液検査、排便回数などのメタデータを含めた統合的な解析を実施しています。それにより、被験品摂取時に腸内細菌がどのように働き、どのように身体に効果を発揮するかというメカニズムの解明に繋がります。加えて、既存の製品や素材の可能性を拡げるための新知見や、それらに基づく新商品開発の種を見出し、消費者への発信やマーケットへの応用に役立つと考えています。
今後も当社は、食や医療・ヘルスケア領域の研究開発や啓蒙活動を行う企業等と連携し、最先端科学により腸内環境から適切にアプローチする商品やサービスを社会に提供してまいります。
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