SUSE、SUSECON 2025でオープンソースの最新技術とパートナーシップを発表
~AI、Linux、クラウドネイティブ、セキュリティ分野で企業のイノベーションを加速~
2025年3月17日、オーランド発 – オープンソースソリューションのグローバルリーダーであるSUSE®は、年次グローバルイベント「SUSECON」で、さまざまな新製品や機能を発表しました。これらは、アジア太平洋地域の企業がイノベーションを加速できるよう、システムの回復力、セキュリティ、そしてテクノロジーを活用したビジネス成長を支援することを目的としています。主な発表内容は、SUSE Linuxとセキュリティポートフォリオの主要なアップデート、SAPアプリケーション向けのSUSE Rancherの新機能、Microsoft SentinelおよびMicrosoft Security Copilotとの統合、そしてオブザーバビリティ機能と組み合わせたSUSE AIの包括的なアップグレードです。さらに、SUSEはInfosysとのパートナーシップを拡大し、企業がAIを簡単かつ安全に利用できる新しいソリューションを提供します。また、オープンソース技術を活用して重要な課題を解決している先進的な企業を表彰する、カスタマーアワードの受賞者も発表しました。

SUSE AIの進化:より深く、安全に、そして使いやすく
SUSEは、企業がAIを活用する際に直面する課題を解決するため、AI基盤「SUSE AI」を強化しました。新バージョンでは、AIの活用状況、コスト、システムの安全性をより詳しく把握できるようになりました。具体的には、AIの処理能力(GPUのパフォーマンス)や、大規模言語モデル(LLM)の利用状況(トークン使用量)などを分かりやすく表示し、運用の「見える化」を実現します。さらに、AIシステム全体のセキュリティを強化し、安心してAIを活用できる環境を提供します。また、複数のAIを連携させ、より高度な処理を自動的に実行できる「エージェント型ワークフロー」の開発もサポートします。
SUSEは、Infosys社との提携を拡大し、「SUSE AI」とInfosys社のAIソリューション「Infosys Topaz AI」を連携させます。「Infosys Topaz AI」は、企業が生成AI(文章や画像などを自動生成するAI)をビジネスで活用する際に役立つ、様々なサービスやツールをまとめたものです。この連携により、SUSEは、AI基盤の提供だけでなく、AIの導入から活用までをトータルでサポートできるようになります。特に、「Infosys Responsible AI Toolkit」を活用することで、AIの倫理的な問題や、法規制にも配慮した、安全・安心なAI活用を支援します。
SUSEは、今回の「SUSE AI」の機能強化、そしてInfosys社との連携強化により、企業がAIをより簡単、安全、そして効果的に活用できるよう、全面的にサポートしていきます。

SUSE Multi-Linux Support:広がる選択肢、自由なLinux運用
SUSE Multi-Linux Supportは、さらに進化を遂げます。Red Hat Enterprise Linux (RHEL) や CentOS Linux をお使いのお客様は、SUSEのサポートと管理機能を、より幅広く活用できるようになります。これにより、様々なLinuxが混在する環境でも、柔軟なシステム運用が可能になります。SUSEは、CentOSからの移行だけでなく、他の商用Linuxディストリビューションもサポートすることで、「お客様に自由に技術を選んでいただきたい」という思いを、さらに強くしていきます。
来年6月には、Multi-Linux Manager 5.1のリリースを予定しています。この新しいバージョンでは、様々なLinuxが混在する環境でも、より細かく、かつ、より大規模にLinuxを管理できるようになります。
エンタープライズLinuxにおけるもう1つの主要なマイルストーンはSUSE Linux 16であり、組織がイノベーションを推進するための強固な基盤を提供します。SUSE Linux 16は、Agamaインストーラー、NetworkManager、Cockpitなどのテクノロジーと、より深いAnsible統合により、SUSE Linuxを使用するあらゆる組織に合理化されたインストールと管理エクスペリエンスを提供します。
企業のクラウドネイティブ機能を推進:SUSE Rancher Primeのメジャーアップデート
SUSEはまた、エンタープライズコンテナ管理プラットフォームであるSUSE Rancher Primeのメジャーアップデートを発表しました。これにより、クラウドネイティブワークロードの管理に関するより包括的な機能が提供されます。これらの新機能により、SUSE Rancher Primeは、大規模なクラウドネイティブアプリケーションの実行と管理のためのスケーラブルで安全かつ柔軟なソリューションを求める企業にとっての主要なプラットフォームとしての地位を確立します。
ハイブリッドシステムをシームレスに統合:SAPおよびAWSとのパートナーシップの強化
SUSE Rancher for SAP applicationsは、SAPシステムとクラウドソリューションを、場所を選ばずシームレスに統合します。このソリューションは、完全にオープンソース技術を基盤としているため、オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッド環境で、基幹業務にSAPシステムをご利用のお客様に、高い柔軟性、堅牢なセキュリティ、そして事業継続性を提供します。特定のベンダーや技術に縛られず、自由にシステムを構築・運用でき、安心してSAPシステムをご利用いただけます。また、システム障害時にも、速やかに業務を復旧できます。さらに、仮想化技術の進化、システム監視機能の強化、セキュリティ対策の強化、開発者環境の改善、そしてAWS MarketplaceでのSUSE製品の提供開始、新しいクラウドサービス「SUSE Rancher Hosted」の提供開始により、SUSE Rancher for SAP applicationsの機能は、ますます強化されています。これらの取り組みを通じて、SUSEは、企業向けコンテナ管理プラットフォームのリーダーとしての地位を、より一層強固なものにしています。
より優れた自動脅威対応:Microsoft SentinelおよびMicrosoft Security Copilotとの統合
高度化、巧妙化するサイバー攻撃の脅威に、SUSEは新たな対策を提供します。Microsoftのクラウド型セキュリティ情報・イベント管理(SIEM)ソリューションであるMicrosoft Sentinelとの統合により、お客様は、様々なIT環境全体のセキュリティ状況を1つの画面(ダッシュボード)で確認できるようになります。これにより、脅威の全体像を把握し、自動化されたアクションで迅速に対応できます。さらに、Microsoft Security Copilotとの統合により、セキュリティデータの分析や、AIを活用した攻撃防御策の提案も受けられます。これらの連携により、オンプレミス、クラウドなど、異なる環境が混在するハイブリッドIT環境全体で、一貫したセキュリティ対策を実現できます。
オープンソースの先進的活用事例を紹介:SUSE Customer Awards 2025の受賞者を発表
SUSEは、年次イベント「SUSECON」において、SUSE Customer Awardsの受賞企業を発表しました。この賞は、SUSEのソリューションを活用して、革新的な技術やサービスを開発し、売上向上やコスト削減などのビジネス目標を達成し、経済発展、環境保護、社会貢献などの分野で顕著な成果を上げた企業を表彰するものです。今年の受賞企業として、NPCI、Aussie Broadband、Rivian、P&G、Child Rescue Coalitionなどの名前が挙げられました。
今年のSUSECONのハイライトについては、https://www.suse.com/susecon/ をご覧ください。

SUSEについて:
SUSEは、革新的で信頼性が高く、セキュアなエンタープライズオープンソースソリューションのグローバルリーダーです。SUSE® Linux Suite、SUSE® Rancher Suite、SUSE® Edge Suite、SUSE® AI Suiteなどのソリューションを提供しています。Fortune 500企業の60%以上が、ミッションクリティカルなワークロードの構築にSUSEを利用しており、データセンターからクラウド、エッジ、そしてその先に至るまで、SUSEはあらゆる場所でのイノベーションを可能にします。SUSEは、オープンソースに "オープン "を取り戻し、パートナーやコミュニティと協力して、お客様がイノベーションの課題に取り組むための俊敏性と、戦略やソリューションを進化させるための自由を提供します。詳細については、www.suse.comでご確認ください。
すべての画像