国立極地研究所 と 国立登山研修所 が包括連携協定を締結
富山県立山町の国立登山研修所にて、調印式開催
【ニュースリリース】 |
このたび、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所と独立行政法人日本スポーツ振興センター国立登山研修所は、双方の事業推進を中心とした包括連携協定を締結しました。
本日1月31日11時から、富山県立山町の国立登山研修所において、国立極地研究所長 野木義史、国立登山研修所長 米山隆及び関係者出席のもと、調印式が行われました。
協定書を手にする極地研の野木所長(左)と登山研の米山所長
国立極地研究所(極地研)と国立登山研修所(登山研)は、第30次南極地域観測隊の冬期総合訓練(1988年)を登山研が支援したことをきっかけとして、南極内陸にあるドームふじ基地での観測に向けた高所順応訓練など、ここまで30年以上の協力、連携関係が続いています。
このたび、これまでの連携をさらに発展させるため、包括連携協定を締結しました。本協定は、極地研と登山研が相互に連携、協力することにより、極地に関する科学の総合研究及び極地における観測、並びに、登山の健全な発展のための山岳遭難事故防止に資する調査研究及び普及・啓発に寄与することを目的とするものです。具体的には、極地研と登山研の間の情報共有や、訓練・研修等への人事交流などにより、施設や資試料の相互活用も行いながら、両組織の職員が連携して研究や支援を実施していくことが予定されています。
今後は本協定のもと、両者が連携・協力し、双方の事業推進に取り組んでいきます。
協定書への署名する極地研 野木所長(左)、登山研 米山所長
●国立極地研究所長 野木義史 コメント
国立極地研究所は1973年の創設以降、日本の極域研究の中核拠点としての使命を果たして参りました。その中においても、南極観測の黎明期には多くの大学等をはじめとした山岳関係者が観測隊に参加され、溢れんばかりの情熱と強靭な体力を以て観測事業を推進されました。その流れを受け、観測隊への参加はもとより、訓練への協力という形で国立登山研修所との組織的な連携が始まり、南極域における活動の「安全」を軸に、両研究所は協力関係を深めて参りました。
このような背景の中、登山の理論や技術など、安全登山の啓蒙に豊富な経験・見識を有する国立登山研修所と包括連携協定を締結できたことは、弊所にとって大変意義深いと考えております。
本協定の締結を契機に、両研究所の互いの持つ資源や強みを生かすことにより、極域での観測活動の充実と新たな展開、極寒地での活動実績や観測データを用いた安全登山啓蒙への寄与、等の情報共有や意見交換を通して、我が国の極域研究と生涯スポーツとしての登山の発展に寄与できればと考えております。
●国立登山研修所長 米山隆 コメント
国立登山研修所は昭和42年(1967年)に開所した登山指導者養成のための研修施設であり、山岳遭難事故を未然に防止し、我が国における安全な登山の普及・発展のために様々な事業を展開しているところでございます。
国立極地研究所様とは本協定を締結させていただく以前から、昭和31年(1956年)第1次南極観測隊に国立登山研修所が位置している立山町芦峅寺の山関係者である5名が参加したこともあり、これまで当研修所が委嘱した研修会講師等が現地アシスタントとして参加し、委嘱講師が観測隊の事前研修会で安全確保の講習を行うなど、これまで長きにわたり連携協力の関係でありました。
本日、ここに協定を締結させていただいたことにより、双方の事業がより一層充実し、南極観測および登山指導者養成における安全な登山の発展に結びつくことを祈念しております。
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