【慶應義塾】肝移植以外に有効な治療法が少ない原発性硬化性胆管炎の原因となる腸内細菌を標的とした治療法を開発
慶應義塾大学医学部内科学教室(消化器)の中本伸宏准教授、金井隆典教授らの研究グループは、肝移植以外に有効な治療法が少ない難治性自己免疫性疾患である原発性硬化性胆管炎(PSC)患者の腸内細菌を解析し、クレブシエラ菌とエンテロコッカス菌が高率に検出されることを確認しました。さらに、イスラエルのBiomX社との共同研究のもと、患者から分離したクレブシエラ菌を特異的に排除するバクテリオファージカクテルの作製に成功し、マウスにこのバクテリオファージを投与するとクレブシエラ菌の腸内への定着が抑制され、クレブシエラ菌により誘導された胆管障害が減弱することが示されました。本成果は、これまで明らかにされていなかったPSCにおける腸内細菌が病気を引き起こす仕組みを明らかとし、今後クレブシエラ菌を標的としたファージ治療による臨床応用につながることが期待されます。
本研究成果は、2023年6月5日(英国時間)に国際学術雑誌『Nature Communications』のオンライン版に掲載されました。
本研究成果は、2023年6月5日(英国時間)に国際学術雑誌『Nature Communications』のオンライン版に掲載されました。
▼全文は本学のプレスリリースをご参照ください。
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2023/6/27/230627-2.pdf
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