日本曹達(ニホンソーダ)、新規殺ダニ剤「ダニオーテ」が日本農薬学会業績賞(技術)を受賞

-持続可能な農業に貢献する新規作用機構と安全性が高く評価されました-

日本曹達株式会社

当社は、3月11日に開催されました「日本農薬学会第50回大会」において、新規殺ダニ剤「ダニオーテ」の開発が高く評価され、日本農薬学会業績賞(技術)を受賞したことをお知らせいたします。

授賞式の様子

新規殺ダニ剤「ダニオーテ」について

ダニオーテ

「ダニオーテ」は、当社が独自に開発した新規農薬原体「アシノナピル」を有効成分とする殺ダニ剤です。

2019年3月に果樹・野菜などを対象にした農薬登録を取得、2020年10月より国内販売を開始しました。

持続可能な農業に貢献する3つの特長

「ダニオーテ」は、重要害虫「ハダニ」に対する優れた効果を示します。ハダニ類は、果樹・野菜などの作物を加害する害虫であり、増殖速度が速く、薬剤抵抗性を発達させやすい特徴を持ちます。

そのため、新規作用機構を持つ薬剤の開発が重要な課題となっていました。

有効成分アシノナピルの構造式

  • 特徴1 従来の殺ダニ剤にない新しい作用機構
    ハダニ類のカルシウム活性化カリウムチャネル(KCa2)を阻害することで、神経系に特異的に作用し防除効果を示します。既存の殺ダニ剤に対して抵抗性を持つハダニ類にも効果的です。

  • 特徴2 高い安全性
    ハダニ類に対する高い効果を持つ一方、ほ乳類のKCa2にはほとんど作用しないため、高い安全性を実現しています。

  • 特長3 IPMに適した選択的作用
    ハダニ類に対して選択的に作用するため、有用昆虫や天敵への影響が少なく、IPM(Integrated Pest Management:総合的病害虫・雑草管理)にも適しています。

今後の展開

「ダニオーテ」は、現在、日本や韓国の果樹・野菜向けに拡販を推進しています。また、2017年に発売された殺菌剤「ピシロック」、2021年に発売された殺菌剤「ミギワ」とともに、低薬量で高い防除効果を発揮する環境負荷の低い自社開発の新規農薬3剤として、世界の農業生産現場で広く貢献できるようグローバルに拡販を推進しており、昨年、インドで登録を取得したほか、東南アジアや米国でも開発を進めています。

(左から)「ピシロック」、「ダニオーテ」、「ミギワ」

当社グループは長期ビジョン「かがくで、かがやく。2030」において、持続可能な社会の発展に貢献し、企業価値を向上させるためのマテリアリティ(重要課題)の一つに「アグリカルチャー」を掲げています。今回の栄誉を励みに、今後も効力に優れ、安全性が高く環境に配慮した農薬の開発を通じて、食糧安全保障と持続可能な農業に貢献してまいります。


日本曹達株式会社について

日本曹達は1920年の創立以来、独自の技術とノウハウを蓄積し、農薬、医薬品、特殊化学品など高機能・高付加価値の化学製品を提供してきました。また、化学物質を取り扱う企業として、レスポンシブル・ケアの考え方を常に意識し、環境、安全、品質、健康に配慮した事業活動を行ってきました。これからも独創的な技術や製品を通じて、新たな価値を創造し、豊かな社会づくりに貢献していきます。日本曹達株式会社 (https://www.nippon-soda.co.jp/)

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会社概要

日本曹達株式会社

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URL
https://www.nippon-soda.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
東京都千代田区丸の内2丁目7番2号 JPタワー
電話番号
03-6366-1920
代表者名
阿賀 英司
上場
東証プライム
資本金
-
設立
1920年02月