アジア諸国の心房細動患者におけるダビガトランエテキシラートの脳卒中発症抑制効果を専門家が示唆
‐日本人サブグループ解析結果は、RE-LY®試験全体の成績と一貫していた
2011年5月3日 マレーシア/クアラルンプール
直接トロンビン阻害剤 ダビガトランエテキシラートが、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中/全身性塞栓症の発症抑制を適応として、マレーシアで承認されました。アジア太平洋地域で、ダビガトランエテキシラートが同適応症として承認されるのは8カ国目(日本、韓国、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア)となります。なお、マレーシアでの製品名は、PRADAXA®です。
アジア太平洋地域は高齢化を迎えており、心房細動患者数も急増しています。例えば、中国では、心原性脳塞栓症発症のリスクを伴う心房細動患者数は約800万人と推定されています。心房細動に伴って起こる脳卒中(心原性脳塞栓症)は重症化しやすく、死亡率、後遺症を残す率も高いことが知られています。なお世界では毎年、最大300万人が心房細動に起因する脳卒中(心原性脳塞栓症)を発症しています。
第18回アジア太平洋心臓病学会(マレーシア)に先立ち5月3日に、ベーリンガーインゲルハイムは、この分野の専門家を演者にプレスセミナーを実施しました。この中で、大規模臨床試験RE-LY®や、心房細動患者の脳卒中発症抑制を目的に、ダビガトランエテキシレートをアジア太平洋地域の国々で使用する意義についての発表がありました。
大阪府立成人病センター総長 堀 正二先生は、RE-LY®試験の日本人サブグループ解析結果について発表し、次のようにコメントしました。「日本人サブグループ解析の結果は、RE-LY®試験全体の成績と一貫しており、ダビガトランエテキシラートの有用性を示しております。アジアでダビガトランエテキシラートの臨床使用を検討する上で貴重なデータです。」
またバーミンガム大学循環器サイエンスセンター、バーミンガム市民病院循環器内科 Professor Gregory Lip(グレゴリー・リップ教授)は、次のように述べました。「RE-LY®試験には世界中から18,113人の患者が参加しました。そのうち15%はアジア地域の患者で構成されており、医療実態の異なる幅広い国の状況を反映した画期的な試験です。この試験結果から、ひとりでも多くの心房細動患者さんを脳卒中から護ることができると期待しています。」
RE-LY®試験はPROBE法(前向き、ランダム化、非盲検、盲検下エンドポイント評価)で、盲検化したダビガトランエテキシラートの2用量群(110 mg 1日2回投与、150 mg 1日2回投与)と、良好にコントロールされた非盲検のワルファリン群とを比較した大規模な国際共同第Ⅲ相試験です。この試験結果から、脳卒中/全身性塞栓症の発症抑制において、ダビガトランエテキシラート 150mg 1日2回投与群は、ワルファリン群に対して優越性を示し、ダビガトランエテキシラート110mg 1日2回投与群は、ワルファリン群と同等であることが認められました。
ダビガトランエテキシラートは、心房細動患者の脳卒中発症抑制を適応として、前述の8カ国に加え、米国、カナダ、イスラエル、ナミビア、コロンビア、オランダ領アンティル、スリナムでも承認されています。さらに欧州医薬品庁(EMA)が欧州連合(EU)加盟諸国での承認勧告を示しています。
ダビガトランエテキシラートは日本で、「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」と適応として、プラザキサ®の製品名で2011年1月21日に承認を取得、同年3月14日から発売開始されています。日本で承認された用法・用量は、「通常、成人にはダビガトランエテキシラートとして1回150 mg(75mgカプセルを2カプセル)を1日 2回経口投与する。なお、必要に応じて、ダビガトランエテキシラートとして1回110mg(110mgカプセルを1カプセル)を1日2回投与に減量すること」です。
当プレスリリースについて
当資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が5月3日付で配信したプレスリリースの日本語版であり日本国内の状況と異なる情報が含まれる場合があります。内容および解釈は、オリジナルである英文が優先します。
ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムグループは、世界でトップ20の製薬企業のひとつです。ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界で145の関連会社と42,200人以上の社員が、事業を展開しています。1885年の設立以来、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、臨床的価値の高いヒト用医薬品および動物薬の研究開発、製造、販売に注力してきました。
2010年度は126億ユーロの売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の約24%相当額を研究開発に投資しました。
日本ではベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が持ち株会社として、その傘下にある完全子会社の日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(一般用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。日本のグループ全体で約3,000人の社員が、革新的な医薬品の研究、開発、製造、販売に従事しています。
日本ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。また、グローバルな研究・開発の一翼を担う医薬研究所を神戸に擁しています。
詳細は下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.co.jp
2011年5月3日 マレーシア/クアラルンプール
直接トロンビン阻害剤 ダビガトランエテキシラートが、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中/全身性塞栓症の発症抑制を適応として、マレーシアで承認されました。アジア太平洋地域で、ダビガトランエテキシラートが同適応症として承認されるのは8カ国目(日本、韓国、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア)となります。なお、マレーシアでの製品名は、PRADAXA®です。
アジア太平洋地域は高齢化を迎えており、心房細動患者数も急増しています。例えば、中国では、心原性脳塞栓症発症のリスクを伴う心房細動患者数は約800万人と推定されています。心房細動に伴って起こる脳卒中(心原性脳塞栓症)は重症化しやすく、死亡率、後遺症を残す率も高いことが知られています。なお世界では毎年、最大300万人が心房細動に起因する脳卒中(心原性脳塞栓症)を発症しています。
第18回アジア太平洋心臓病学会(マレーシア)に先立ち5月3日に、ベーリンガーインゲルハイムは、この分野の専門家を演者にプレスセミナーを実施しました。この中で、大規模臨床試験RE-LY®や、心房細動患者の脳卒中発症抑制を目的に、ダビガトランエテキシレートをアジア太平洋地域の国々で使用する意義についての発表がありました。
大阪府立成人病センター総長 堀 正二先生は、RE-LY®試験の日本人サブグループ解析結果について発表し、次のようにコメントしました。「日本人サブグループ解析の結果は、RE-LY®試験全体の成績と一貫しており、ダビガトランエテキシラートの有用性を示しております。アジアでダビガトランエテキシラートの臨床使用を検討する上で貴重なデータです。」
またバーミンガム大学循環器サイエンスセンター、バーミンガム市民病院循環器内科 Professor Gregory Lip(グレゴリー・リップ教授)は、次のように述べました。「RE-LY®試験には世界中から18,113人の患者が参加しました。そのうち15%はアジア地域の患者で構成されており、医療実態の異なる幅広い国の状況を反映した画期的な試験です。この試験結果から、ひとりでも多くの心房細動患者さんを脳卒中から護ることができると期待しています。」
RE-LY®試験はPROBE法(前向き、ランダム化、非盲検、盲検下エンドポイント評価)で、盲検化したダビガトランエテキシラートの2用量群(110 mg 1日2回投与、150 mg 1日2回投与)と、良好にコントロールされた非盲検のワルファリン群とを比較した大規模な国際共同第Ⅲ相試験です。この試験結果から、脳卒中/全身性塞栓症の発症抑制において、ダビガトランエテキシラート 150mg 1日2回投与群は、ワルファリン群に対して優越性を示し、ダビガトランエテキシラート110mg 1日2回投与群は、ワルファリン群と同等であることが認められました。
ダビガトランエテキシラートは、心房細動患者の脳卒中発症抑制を適応として、前述の8カ国に加え、米国、カナダ、イスラエル、ナミビア、コロンビア、オランダ領アンティル、スリナムでも承認されています。さらに欧州医薬品庁(EMA)が欧州連合(EU)加盟諸国での承認勧告を示しています。
ダビガトランエテキシラートは日本で、「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」と適応として、プラザキサ®の製品名で2011年1月21日に承認を取得、同年3月14日から発売開始されています。日本で承認された用法・用量は、「通常、成人にはダビガトランエテキシラートとして1回150 mg(75mgカプセルを2カプセル)を1日 2回経口投与する。なお、必要に応じて、ダビガトランエテキシラートとして1回110mg(110mgカプセルを1カプセル)を1日2回投与に減量すること」です。
当プレスリリースについて
当資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が5月3日付で配信したプレスリリースの日本語版であり日本国内の状況と異なる情報が含まれる場合があります。内容および解釈は、オリジナルである英文が優先します。
ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムグループは、世界でトップ20の製薬企業のひとつです。ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界で145の関連会社と42,200人以上の社員が、事業を展開しています。1885年の設立以来、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、臨床的価値の高いヒト用医薬品および動物薬の研究開発、製造、販売に注力してきました。
2010年度は126億ユーロの売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の約24%相当額を研究開発に投資しました。
日本ではベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が持ち株会社として、その傘下にある完全子会社の日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(一般用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。日本のグループ全体で約3,000人の社員が、革新的な医薬品の研究、開発、製造、販売に従事しています。
日本ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。また、グローバルな研究・開発の一翼を担う医薬研究所を神戸に擁しています。
詳細は下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.co.jp