Supershipの広告プロダクトにおける「ads.txt」の対応について
オンライン広告取引の透明性、信頼性の向上を目的とした「ads.txt」導入状況の調査
また、Supershipが提供する広告配信プラットフォームにおける「ads.txt」への対応を順次開始いたします。
「ads.txt」 は、IAB(Interactive Advertising Bureau)の研究・開発組織であるIAB Tech Labが2017年5月に発表した、プログラマティック広告取引の透明性を高めるための仕組みです。
パブリッシャーは、広告枠の販売を許可するSSP/Exchangeを記述した「ads.txt」というテキストファイルを作成し、自身のウェブサイトのルート直下に配置することで、DSPがその情報を参照できるようにします。
DSPはその情報をクロールし、宣言されたSSP/Exchangeとマッチしないインベントリ(在庫)の売買を排除することで、偽造された広告枠や不正なインプレッション販売によるアドフラウド(注2)を防止することが可能となります。
またパブリッシャーは「ads.txt」の導入を行うことで、悪質なパブリッシャーによりドメインを偽造されるなどして発生した不正な広告取引により、本来受け取るべき広告掲載料をかすめとられる、自社サイトの広告評価が下がるなどの被害を防ぐことができます。非対応のサイトにおいては、今後DSPからの買い付け対象外となり入札がされにくくなる可能性があるため、導入が推奨されています。
「ads.txt」の詳細な仕様についてはIAB Tech Lab が公表している仕様書をご確認ください。
https://iabtechlab.com/ads-txt/
■「ads.txt」導入調査について
本調査はSupershipの提供する「ScaleOut DSP」へのビッドリクエストのなかから重複やサブドメインを省いたユニークドメインを対象に行ったものです。
調査の結果「ads.txt」 は、240,459ドメイン中、5,654ドメインで導入されており、全体の導入率は2.35% にとどまるものの、調査対象サイトをユニークユーザー(UU)数順に並べると、UU数上位1,000のサイトの導入率は17.5% と、大規模媒体を中心に「ads.txt」の導入が進んでいる傾向がみられました。
<調査結果サマリー>
- 「ads.txt」 は240,459ドメイン中、5,654ドメインで導入されており、導入率は2.35%
- UU数上位1,000の導入率は17.50% と、大規模媒体を中心にads.txtの導入が急速に進んでいる
- 指定されている広告システムは「Google」で、導入サイトの91.74%で指定されている
- 第三者の広告システムを経由した「RESELLER」が51.16%と直接管理を示す「DIRECT」をわずかに上回った
詳しい調査結果と、導入にあたる注意事項についてはこちらの記事をご覧ください。
▼調査結果詳細
「ads.txt」導入調査結果(Supership調べ)と、 パブリッシャーがチェックすべき導入にあたる注意事項/SuperMagazine
https://supership.jp/magazine/technology/1580/
■Supershipの「ads.txt」対応について
Supershipでは提供する広告プロダクトにおいて、下記の対応を順次開始いたします。
▼広告主向け広告配信プラットフォーム「ScaleOut DSP」
「ScaleOut DSP」では、「ads.txt」に応じた広告入札への対応を順次行ってまいります
具体的には、「ads.txt」の記述内容とビッドリクエストの内容がマッチしない場合、徐々に入札額を下げるなどの対応を行うことで、不正と疑わしいインベントリへの広告入札を減らし、アドフラウドの排除を行います。
▼媒体社向け広告配信プラットフォーム「Ad Generation」
「Ad Generation」では、パブリッシャー向けの管理画面にて「ads.txt」 に記述すべき内容をコピーアンドペーストで簡単に取得できるサポート機能の提供を開始しました。
また、「Ad Generation」が発行したパブリッシャーアカウントIDを含めた情報をRTBのビッドリクエストで送ることで、「ads.txt」に応じた入札を行うDSPへの対応を行いました。
なお、アドベリフィケーションへの取り組み強化のため協業を行っているグループ会社のMomentum株式会社(以下、モメンタム)では、アドベリフィケーションプロダクトの新たなラインナップとして、DSPを提供する事業者向けに「ads.txt」のクローリングソリューション「ads.txtクローラー」の提供を開始しました。
Supershipとモメンタムを有するSyn.グループでは、デジタル広告の透明化を推進しております。
詳しくはモメンタムのプレスリリースをご確認ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000011681.html
Supershipは、今後も定期的に国内パブリッシャーにおける「ads.txt」の導入状況を調査し、提供する広告プロダクトにおいて、マーケットニーズにあわせたサービスの提供・機能改善に努めてまいります。
注1:アドベリフィケーション
広告主のブランド価値を保護し、ユーザーが認識できる場所に広告が掲載されるよう配信をコントロールする、広告価値毀損測定の仕組み。
注2:アドフラウド
botなどを使い無効なインプレッションやクリックによって広告費用を騙し取る不正広告のこと
【ScaleOut DSPについて】http://www.scaleout.jp/scaleout-ad-platform/dsp/
「ScaleOut(スケールアウト)DSP」は、独自データを活用した高精度なターゲティング配信や媒体開示型の詳細なレポーティング機能によって、より効果的、効率的な広告運用を多様な広告フォーマットにて可能にする広告主向け配信プラットフォームです。不適切な枠からのリクエストや広告効果が見込めないフィラーを定期的に排除するモニタリング機能や、コンピュータのボットプログラムによる不正広告の検知機能によるアドフラウド対策に積極的に取り組むことで、高度なブランドコミュニケーションにご利用頂けるサービスを提供しています。
【Ad Generationについて】http://www.scaleout.jp/ad-generation/
「Ad Generation(アドジェネ)」は、複数のDSPやアドネットワークから、最も収益性の高い広告を自動配信し、媒体社の広告収益最大化を支援するアドプラットフォームです。
月間配信実績は350億imp(インプレッション)を突破し、スマートフォンアプリ/ウェブにおける配信実績としては国内最大規模を誇ります。
【Supership株式会社について】 https://supership.jp/
当社は、「すべてが相互につながる『よりよい世界』を実現する」という理念のもと、広告事業・インターネットサービス事業・プラットフォーム事業等の事業基盤を活かした新たな価値の提供を目指すKDDIのグループ会社です。今後、スマートフォン最大規模の顧客接点とデータ利活用により、お客さまのご期待に応える新たなサービスを提供していきます。
事業内容:インターネットサービス事業、広告事業、プラットフォーム事業、その他
所在地:東京都港区南青山5-4-35 たつむら青山ビル
代表取締役社長:森岡康一
<「ScaleOut」に関するお問い合わせ先>
Supership株式会社 ScaleOut担当
E-mail:so-sales@supership.jp
<「Ad Generation」に関する問い合わせ先>
Supership株式会社 Ad Generation担当
E-mail:adg-info@supership.jp
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