【新型コロナと経理領域のDXに関する調査】経費申請のペーパーレス化は全体で70%、大企業ではAIによる経費チェックが25%に
経理領域におけるDXが進まない3大要因は「予算がない」「人材がいない」「進め方が分からない」
AIテクノロジーでビジネスプロセスをレガシープロセスからモダンプロセスへと変革させるMiletos株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 兼 CEO:朝賀 拓視、代表取締役 兼 CTO/CPO:平野 将章)は、新型コロナウイルスによって、企業における経理領域のDXへの取り組みや、経費の使われ方、出勤率などがどのように変化したかについての調査を実施しました。
- 62.9%の企業が経理領域のDXを推進しており、推進している企業ほど出勤率が低い
- 経理領域でDXしやすいのは経費精算。申請のペーパーレス化やAI導入も進む
- コロナによって経費申請数はすべての費目で減少、2年以内に元に戻るとの回答が51.1%
- 従業員出勤率は67.5%。それによりコロナ禍前には83.7%あった通勤定期代の支給が、68.3%に減少。
【1】62.9%の企業が経理領域のDXを推進しており、推進している企業ほど出勤率が低い
経理領域のDXを推進しているとの回答は全体で62.9%。業種では、情報通信業(77.8%)、建設業(75.0%)、金融業・保険業(73.3%)、などが推進しているとの回答の割合が多い。反対に医療・福祉では37.1%と推進割合が低い。
従業員出勤率が低いのは、情報通信業(53.9%情報通信業)、金融・保険業(63.5%)。反対に従業員出勤率が高いのは複合サービス事業(87.0%)、不動産業・物品賃貸業(77.6%)、医療・福祉(74.4%)。
コロナ禍でも経理部はリモートワークがしにくい部署だと言われているが、経理部のDXを推進している企業は、会社全体の出勤率が抑えられている。一方、経理業務は、企業の業種によって大きく業務内容が異なるわけではないが、医療・福祉などのように従業員が出勤する必要性が高い企業においては、経理DXへの推進にあまり積極性が見られないという傾向がみられた。
【2】経理領域でDXしやすいのは経費精算。申請のペーパーレス化やAI導入も進む
企業規模に関わらず、経費申請のペーパーレス化と法人カードの導入に積極的と見受けられる。実施予定を含めると、申請のペーパーレス化は70.0%、法人クレジットカードの導入56.4%。ここでも医療・福祉は申請のペーパーレス化が42.9%、法人カードの導入が57.1%と推進割合が低い。
従業員数3,000人以上の企業では、AIを用いた不備・不正のチェック実施・実施予定の企業が約30%に上る。
【3】コロナによって経費申請数はすべての費目で減少、2年以内に元に戻るとの回答が51.1%。
コロナ禍によって、経費申請数はすべての費目で減少している。申請件数が「かなり件数が減った」「やや件数が減った」との回答があった費目は、交通費49.3%、出張費58.0%、会議費51.9%、交際費55.3%。
2年以内に経費の利用実態がコロナ禍前(2022年3月以前)の水準に戻るだろうとの回答は51.1%。
【4】従業員出勤率は67.5%。それによりコロナ禍前には83.7%あった通勤定期代の支給が、68.3%に減少。
会社規模別にみると、1,000~2,999人規模が73.3%と最も出勤率が高く、それ以上は大企業ほど出勤率が低くなる。平均出勤率が高い業種は、不動産業・物品賃貸業、医療・福祉などである。経理DXの推進状況がよい企業ほど、平均出勤率が低くなっている。
リモートワークが始まったことで、83.7%あった通勤定期代の支給が、68.3%に減少。経理DXを推進していると答えた企業では、通勤代の定期支給は64.7%にまで減少している。
- 62.9%の企業が経理領域のDXについて「推進」
A:経営目標ないし部門目標として、推進・投資をしていると思う/明確な目標にはなっていないが、進・投資をしていると思う/推進・投資はほとんど(全く)していないと思う/その他
- 経費領域でDXしやすいのは経費精算と支払業務
A:決算/支払業務/出納業務/固定資産管理/原価計算・管理会計/経費精算、についてそれぞれ以下の中からひとつ選択→DXしやすい/ややDXしやすい/DXしにくい/DXできない/わからない
- 経費精算領域では、申請のペーパーレス、法人クレジットカードの導入が主流
- 大企業ではAIでの不正チェックも
2位:法人クレジットカードの導入56.4%
3位:交通費の自動計算53.7%
従業員数3000人以上の企業では、AIを用いた不備・不正のチェックをしている企業が約25.4%。
A:申請のペーパーレス化 /交通費の自動計算/ICカードの読み取り/出張手配システムなどのシステムとの連携 /AIを用いた経費の不備・不正チェック/その他の経費精算システムの機能/法人クレジットカードの導入/プリペイドカードの導入/その他の経理領域のDX、についてそれぞれ以下の中からひとつ選択→既に導入している/導入を計画・予定している/導入しておらず、予定もない/わからない
- DX化を阻害しているのは予算不足、人材不足
A: 予算がない・少ない/どのように進めてゆけばよいかがわからない(わかっている人がいない)/ 方法はわかっているが、システムを運用する人材がいない(人手不足)/ 信頼できるDXのシステムが選定できない/ 経営者が導入の必要性を認めていない/ 社内に反対論がある(反対している人がいる)/企業・団体全体として、システム化などに抵抗感がある/ その他の理由/ わからない
- コロナによって、経費申請数はすべての費目において減少
A:交通費/出張費/会議費(1件5千円未満)/交際費(1件5千円以上)/その他、についてそれぞれ以下の中からひとつ選択→かなり件数が増えた/やや件数が増えた/どちらともいえない/わからない/やや件数が減った/かなり件数が減った
- 51.1%が2年以内に、経費の利用実態がコロナ禍前の水準に戻ると回答
A:半年以内に戻ると思う/1年以内に戻ると思う/2年以内に戻ると思う/2年より先と思うが、戻ると思う/戻らないと思う/わからない
- 現在の従業員出勤率は67.6%
経理DXの推進状況がよい企業ほど、平均出勤率が低くなっている。
A: 10%未満(ほとんどの従業員がリモートワーク)/10%台/20%台/30%台/40%台/50%台/60%台/70%台/80%台/ 90%以上(ほとんどの従業員が出社している)
- リモートワークが始まったことで、83.7%あった通勤定期代の支給が、68.3%に減少。
A:コロナ禍(2020年3月)以前/現在、についてそれぞれ以下から選択→主に通勤定期代相当額を支給/主に通勤日ごとに実費を支給/その他の支給方法
【調査概要】
調査対象:全社従業員300名以上の企業において、経理または財務部署に2年以上従事している者
調査方法:インターネットリサーチ
調査時期: 2022年7月5日(火)~7月8日(金)【事前調査~本調査 一体実施】
有効回答数:【事前調査】 87,182サンプル 【本調査】564サンプル
※本資料に含まれる調査結果をご掲載頂く際は、必ず『Miletos株式会社調べ』と明記下さい。
本調査により、『コロナ禍によって経費申請数は下がったものの、経理領域のDXは進んでいる。2年後には経費利用は元に戻るだろうと予測している経理担当者が多い。また、コロナ禍により従業員出勤率は下がっており、結果として通勤定期代を支給する企業が減っている』ということが分かりました。
- 経理DXを推進する新サービスを提供開始
サービスサイト:https://miletos.tech/dx
このサービスでは、現場の方から詳細なヒアリングを実施し、課題を抽出・整理した上で、課題解決のためのブループリントを作成します。さらに費用対効果・コスト削減効果を算出するなど、課題解決までのロードマップを作製する定額のプランとなっております。
成果物一覧
- サービス概要
プロダクトサイト:https://sapphire.miletos.tech/
SAPPHIREは経費領域専門のAIプロダクトです。経費精算プロセスにおいて「人」がやっていた作業を「AI」に置き換えることで、効率化を実現します。さらに、プロセスに「人」を介在させないことで、意図しない不備や不正経費利用を防げるため、会社全体の統制強化・健全化に寄与します。SAPPHIREには現在大きく分けて2つの機能があります。ひとつは、AIによる経費チェックです。経費・勤怠・入退館データ等からリスクの高い経費申請を洗い出し、人手では難しかった高度な精査と効率化を実現します。もうひとつの機能は、AIによる通勤費・交通費の自動精算機能です。複数データから、複数データから、AIが申請者の行動を予測し、最適な移動経路を導き出した上で、移動に必要となる費用を計算。それらの費用は、課税ルールに則り通勤費と交通費に自動仕訳し、基幹システムにデータ連携します。
入金消込領域専門AI「STREAM」
プロダクトサイト:https://stream.miletos.tech/
STREAM AI ARM(*ストリーム エーアイ アーム、**STREAM AI Accounts Receivable Management)は、入金消込領域専門のAIプロダクトです。経理担当者が経験から判断していたような複雑な入金消込を、AIが正確かつ迅速に担います。
- 会社概要
代表者 代表取締役社長 兼 CEO 朝賀 拓視、代表取締役 兼 CTO/CPO 平野 将章
設立 2016年6月
所在地 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 13F
事業内容 AIプロダクトの開発/運営、業務改善コンサルティング
Miletos株式会社コーポレートサイト:https://miletos.tech
SAPPHIREプロダクトサイト:https://sapphire.miletos.tech/
STREAMプロダクトサイト:https://stream.miletos.tech/
- 代表経歴
Accentureにてクロスインダストリーでのデューデリジェンス実施による課題発掘からソリューションの策定、プロジェクト立ち上げまでを担当。グローバルプロジェクトでのソリューションを多数担当。
2016年にMiletos株式会社を設立。
現在 代表取締役社長 兼 CEO(Chief Executive Officer:最高経営責任者)。
平野 将章
機械学習領域だけでなく、インフラやサーバー、クライアントアプリケーションなど様々な領域をカバーするフルスタックエンジニア。 CyberAgentにて新規事業立ち上げや、子会社技術責任者を担当。 その後DeNAにて米国向け新規事業の立ち上げを担当。 2016年にMiletos株式会社を設立。 現在 代表取締役 兼 CTO(Chief Technology Officer:最高技術責任者)/CPO(Chief Product Officer:最高製品責任者)。
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