まるで戦争…パレスチナ・ガザの人道危機に対し、日本のNGO「日本国際ボランティアセンター」が医療支援を開始

「資金不足で30円でも貴重」…撃たれた人々であふれ、未曾有の資金不足にあえぐ病院を救うため、薬や医療器具を支援します

人と物の出入りが厳しく制限される「封鎖」が続くガザ。この状況への抗議や、米国大使館のエルサレム移転への反対、そして難民が故郷に帰る権利を訴える人々が、イスラエル軍による銃撃に遭い、戦争に匹敵するほどの死傷者が出ています。
病院は負傷者の受け入れでパンク状態、医薬品や人手が足りず、治療が間に合わないことで脚を切断せざるを得ない患者も出ています。国際協力NGOである日本国際ボランティアセンター(JVC)は、この人道危機に対し医療支援を開始、支援を募ります。

 

■1.5万人が実弾や催涙ガスで負傷するガザの現実

 11年も封鎖状況が続くガザは経済が成り立たず、200万人口のうち8割は支援に頼って暮らしています。
 あまりに切迫した状況に、ガザでは今年3月末から、人々による抗議運動が毎週末に行われています。しかし、70年も故郷に帰れないパレスチナ難民の帰還やガザの状況改善を訴える運動に、イスラエル軍が攻撃を加え、武器をもたない一般市民の死傷が後を絶ちません。この3ヶ月で140人が死亡しており、1万5,000人以上に増えた負傷数はすでに2014年のガザ戦争の数を上回っています

(左)抗議運動の様子/(左)現場で活動する医療チーム(撮影:志葉玲)(左)抗議運動の様子/(左)現場で活動する医療チーム(撮影:志葉玲)

■治療が間に合わず脚を切断…資金、人手、医薬品も不足する医療現場

 この状況に対し、ガザの病院はパンク状態です。資金が足りず医薬品も不足しており、医師や看護師は昼夜を問わず治療にあたっています。負傷者のケアが間に合わず、患者たちは病院の庭にまであふれかえり、本来なら手術で治せたはずのケガも、治療が間に合わず脚を切断する患者もいます。入院が必要な患者も、手術後にすぐの退院を余儀なくされ、リハビリセンターや自宅へと送られています。

 

ストックが尽き、空になった病院の薬棚ストックが尽き、空になった病院の薬棚

■JVCによる人道危機支援
 この危機に対し、JVCは人道支援を開始しました。日本で集めた支援で、ガザの病院が必要とする医薬品や医療器具を購入します。「いまのガザには、1シェケル(30円)でも貴重だ」と、病院のスタッフは口々に言います。傷ついた人々が本来受けるべき治療を提供するため、募金を集めています。ぜひ情報拡散にご協力ください。 

【募金ページ】https://lp2.ngo-jvc.net/

病院で聞き取りを行うJVCスタッフ山村(右)病院で聞き取りを行うJVCスタッフ山村(右)

■ガザで活動する現地駐在員・山村より

 封鎖が11年も続き、失業率は世界最悪の49%に到達、そして人口の8割が支援を受け取らなければ生きていけないガザ。ここに暮らす人々は、すでにギリギリの貧困状態を生きています。この窮状を国際社会に訴えたい、少しでも変化を起こしたいと最後の願いをかけて抗議活動に参加し、負傷してしまった人々、特に次世代を担うはずの若者たちは、ますます貧困のループに陥っていきます。
 怪我人は右の利き足を撃たれたケースが非常に多く、適切な治療を受けられず脚を切断されるケースもあります。彼らの社会復帰が叶わなければ、ガザ社会はさらに未来を奪われてしまいます。
 今回の支援では、負傷者・障害者のリハビリテーションに特化したエル=ワファー病院を支援します。ここに集まる人たちが少しでも回復し社会へと戻っていけるよう、ご支援をどうぞ宜しくお願いいたします。 

■支援に関する詳細ページ
https://lp2.ngo-jvc.net/

■問い合わせ先:
特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)
〒110-8605 東京都台東区上野5-3-4 クリエイティブOne秋葉原ビル6F
TEL:03-3834-2388 / FAX:03-3835-0519 / E-mail:namiki@ngo-jvc.net
人道支援/平和構築グループ パレスチナ事業担当 並木麻衣

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会社概要

URL
http://www.ngo-jvc.net/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都台東区上野 5-22-1 東鈴ビル 4F
電話番号
03-3834-2388
代表者名
熊岡 路矢
上場
未上場
資本金
-
設立
1980年02月