若年層のプレミアム日本酒志向高まる ─ 2020年 日本酒の飲用に関する消費者動向調査
SAKETIMESでは2017年( https://jp.sake-times.com/think/study/sake_questionnaire173 )、2019年( https://jp.sake-times.com/think/study/sake_questionnaire192 )にも同様の調査を実施しています。前2回では回答者属性に変化はありませんでしたが、今回の調査では20~30代の若年層からの回答と、女性比率が増えた結果となりました。日本酒の飲用頻度について、若年層は「月に1~2日」「週に1日」の頻度でライトに日本酒を楽しみ、40代以上の中・高年層は「週に2~3日」「週に4日以上」の頻度で日常的に日本酒を楽しむ傾向があることが明らかになりました。
日本酒の購入予算に関しては、若年層が中・高年層よりも大きな予算を確保する傾向にあります。年代ごとに回答を比較すると、全体で最も回答を得た予算以上の選択肢となる「自宅用に2,000円以上」、「ギフト用に3,000円以上」の予算を持つ割合がおおよそ1~2割、若年層の方が中・高年層に比べて高い結果となりました。
また、若年層ほど外食で日本酒を楽しむ割合、自宅用では購入しない割合が高かったことや、男性は女性に比べてひとり飲みをする回答割合が高かったことから、性別・年代によって日本酒に対する印象や楽しみ方が異なっていることが分かります。今後も当社では、日本酒スタートアップとして日本酒に関する調査を行い、日本酒産業のさらなる発展を目指します。
◆ 主な調査結果
- 若年層の回答数が増加し、男女比が等しく
- 日本酒を飲む頻度:若年層はライトに、中・高年層は日常的に
- 日本酒を飲む場所:基本は家飲み。20代女性は唯一、外飲みがメジャー
- 日本酒を飲む機会: 男性のひとり飲みが顕著に
- 日本酒の購入予算:若年層のプレミアム志向が明らかに
- 日本酒を選ぶ基準:男性は「酒質」「スペック」、女性は「地域性」「デザイン」を重要視
- 日本酒ブーム: 半数以上が実感。50代女性では7割以上
①回答者属性:若年層の回答数が増加し、男女比が等しく
回答数が増加し、男女比が等しく有効回答は2,215件に達し、昨年の2014件から10%増加しました。回答者の男女比率は、昨年の調査では男性73%、女性27%でしたが、今回はそれぞれ約50%と、ほぼ等しくなっています。
②日本酒を飲む頻度:若年層はライトに、中・高年層は日常的に
これには、上で見たような"昨年との回答者属性の違い"、すなわち、「若い年代の回答者の増加」と、「SNSを通じたSAKETIMES読者以外の幅広い日本酒飲用者による回答の増加」が大きく影響していると考えられます。
③日本酒を飲む場所:基本は家飲み。20代女性は唯一、外飲みがメジャー
「日本酒をどこで飲むことが多いか」という質問への回答のうち、全体の45%にあたる1000名が「どちらかといえば自宅」という結果に。昨年の調査でも同回答の割合が48%だったことから、日本酒は家飲みが主流のようです。しかし、性別・年代別で見るとグラフ上に赤い枠で示した通り、20代女性は外飲みが主流となっていて、30代でも4割近くにのぼります。男性も、20~30代は3割ほどが外飲みの方が多いと回答しており、若い年代ほど外食時に日本酒を楽しむ層が存在するようです。
④日本酒を飲む機会: 男性のひとり飲みが顕著に
⑤日本酒の購入予算:若年層のプレミアム志向が明らかに
若年層では、「自宅用の日本酒は購入しない」もしくは「ギフトとして日本酒は選択しない」を選択した割合も高くなっていますが、購入すると回答した回答者に限れば、中・高年層が「日常酒としての日本酒」を楽しんでいるのに対し、若年層は比較的プレミアムな日本酒を「ご褒美や、こだわりの嗜好品として」楽しむ傾向があるのかもしれません。
⑥日本酒を選ぶ基準:男性は「スペック」、女性は「地域性」「デザイン」を重要視
⑦日本酒ブーム: 半数以上が実感。50代女性では7割以上
- 調査概要
調査対象:日本酒を飲用する成人男女
調査期間:2020年1月28日〜2月11日
調査方法:日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」によるインターネット調査
有効回答数:2,215件
※回答率(%)は小数点第1位を四捨五入し表示しています。複数回答の場合は、回答人数に対する割合を表示しています。そのため、合計値は必ずしも100%とはならない場合があります。
- 調査データの引用・転載ついて
- 会社概要
所在地:東京都渋谷区渋谷2-4-3 2F
設立:2013年2月
代表:生駒龍史
URL:http://clear-inc.net
事業内容:
- 日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」(https://jp.sake-times.com)の運営
- 海外向け日本酒WEBメディア「SAKETIMES International」(https://en.sake-times.com/)の運営
- 高級日本酒ブランド「SAKE100」(https://sake100.com)の運営
- SAKETIMESについて
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