~「あたりまえをたやさないまち」池田町~能楽の郷 池田 日本の伝統文化「葉月薪能(はづきたきぎのう)」を23年ぶりに開催しました

■令和4年8月11日(木・祝)須波阿湏疑(すわあづき)神社境内・多目的ステージ【第一部】民俗芸能交流会 【第二部】葉月薪能

池田町役場


池田町および池田町教育委員会は、令和4年8月11日(木・祝)に、須波阿湏疑(すわあづき)神社境内・多目的ステージにて、23年ぶりとなる「葉月薪能(はづきたきぎのう)」を開催しました。
福井県池田町は人口約2400人、森に囲まれた小さな町です。心をいやす日本の原風景、作物をいつくしむ感謝の気持ち、人と人が思いやり、支えあって暮らす「あたりまえをたやさないまち」を目指しています。
池田町水海には「水海の田楽能舞」が760年以上受け継がれています。鎌倉幕府の第5代執権、北条時頼公が雪で立ち往生した際、村人たちが「田楽」を舞い、そのお礼として時頼が「能」を教えたのがその始まりと語り継がれており、今も毎年2月15日には、安寧と豊穣を願いながら春の訪れを待つ神事として舞を奉納しています。
「田楽」と「能」を併せ持つこの貴重な神事は、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
当日はコロナウイルス感染拡大防止に配慮し、当初予定の能役者体験会を中止、会場の定員人数を減らして、感染防止施策、注意喚起を徹底した上で開催しました。かがり火に照らされた舞台で披露された23年ぶりの薪能は、幻想的で厳かな雰囲気の中、まちの人々に見守られて上演されました。
 これからも、「あたりまえをたやさないまち」池田町では、「田楽能舞」を大切に継承していきます。
<葉月薪能(はづきたきぎのう): 参考資料>
薪能は、鎌倉時代に奈良の興福寺で始まったとされており、能舞台の周囲にかがり火を焚いて演じる能楽です。池田町では23年ぶりに薪能を復活。水海の田楽能舞に加え、池田町と同じく、農村の営みのなかで受け継がれてきた愛知県新城市の国の重要無形文化財「鳳来寺田楽」の演舞が披露されました。
また、興福寺を母体として発達したシテ方五流の一つ金剛流 二十六世宗家金剛 永謹(こんごうひさのり)師によって華麗で躍動感あふれる演目「土蜘蛛」や狂言方二大流派の一つ大蔵流の茂山七五三(しげやましめ)師による演目「伯母ヶ酒」が披露されました。
奈良時代716年に創建された須波阿湏疑(すわあづき)神社の境内の杉の森のなかに設けられた舞台でかがり火を焚き、その中で演じられる薪能は、幻想的で荘厳な雰囲気に包まれました。今回、能や狂言で使用する面は、池田町が平成9年から開催している「全国新作・創作能面公募展」で出品された延べ8000点余りの作品から選ばれたものです。池田町の能面公募展の優秀作品は、自分の製作した能面が主要流派の舞台で使用されることから、現代の面打ち師にとっての登竜門になっています。

【第一部「民俗芸能交流会」】
<水田の田楽・能舞(福井県池田町)> 田楽「鳥飛び」/能舞「羅生門」
760年以上、絶えることなく受け継がれている水海の田楽・能舞は、1つの祭礼において田楽と能舞(猿楽能)の両方を奉納する芸能です。五穀豊穣、息災延命、天下泰平、国土安穏を祈願します。毎年2月15日に池田町水海の鵜甘(うかん)神社で、田楽4番(鳥とび・祈詞・あまじゃんごこ・阿満)・能舞5番(式三番・高砂・田村・呉服・羅生門)が奉納されています。

<鳳来寺田楽(愛知県新城市)> 惣田楽のこと/ろん舞のこと
鳳来寺田楽は、農民生活、修験、薬師如来信仰などと結びついて、室町時代に現在のような形態が生まれたと言われています。鳳来寺が田楽衆に扶持を与えて行われる寺田楽であること、またその内容も五穀豊穣を願う田遊びの行事のみでなく、悪霊退散、災難滅除、一家安隠、さらに天下泰平、国家万民のための祈願にまで拡大されていることに特色があります。

【第二部「葉月薪能」】
<火入れ式>
日没が近づいた第二部のはじめに「火入れ式」が執り行われました。地元の中学生宮本藍歌(3年生)さん、山内温(3年生)さんが巫女をにない国の重要文化財に指定されている須波阿湏疑神社本殿から種火を受け取り、厳粛な雰囲気の中、舞台のかがり火に灯りをともしました。

<大蔵流狂言> 伯母ケ酒(おばがさけ) 出演:茂山七五三(しげやましめ)他
重要無形文化財総合認定保持者であり、2020年芸術選奨文部科学大臣賞を受賞されている、狂言方大蔵流能楽師 茂山七五三氏による大蔵流狂言が披露されました。「越前池田 能楽の里が選ぶ能面展 第4回全国創作能面公募展」にて最優秀作品に選ばれた東京都・貫井薫さん作「武悪」が使用されました。

<金剛流能> 土蜘蛛(つちぐも) 出演:金剛永謹(こんごうひさのり)他
重要無形文化財総合認定保持者であり、2017年芸術選奨文部科学大臣賞受賞、2018年紫綬褒章を受章されている能楽金剛流二十六世宗家金剛永謹氏による金剛流能が披露されました。「越前池田 能楽の里が選ぶ能面展 全国新作能面公募展」で、第12回で最優秀作品に選ばれた大阪府・松本幸男さん作「顰」、第18回で最優秀作品賞に選ばれた岡山県・白神元治さん作「小面」が使用されました。

【関連行事】
■令和4年度能面美術館企画展「創作能面展」
期間:令和4年12月15日(木)まで開催中
時間:10時~16時(土日祝は17時)
入場料:300円
会場:池田町能面美術館(池田町志津原17-2 TEL:0778-44-7757)
休館日:火曜 *8月は無休

古くから伝わる能面や能面師が打った面など、100面を超える能面を展示し、日本の伝統文化継承を担っている能面美術館では、期間中、桑田能忍・桑田能守ら面打ち師による創作能面「秀吉」「家康」「利休」「世阿弥」などを展示しています。また、同美術館で開催予定の体験会は感染拡大防止の観点から、今年は残念ながら中止しました。池田町では今後も、能面・装束の着装、所作など、伝統文化に触れる機会創出に取り組んでまいります。

 ※体験会イメージ写真
■「あたりまえをたやさないまち」池田町
福井県池田町は人口約2400人、森に囲まれた小さな町です。
心をいやす日本の原風景、作物をいつくしむ感謝の気持ち、人と人が思いやり、支えあって暮らす「あたりまえをたやさないまち」を目指しています。
池田町町長・杉本博文
「人々が共同して暮らす小さな社会だからこそ、 人々が関わりあえる、相互扶助が生きるまちでありたいと願っています」

 

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会社概要

池田町役場

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URL
https://www.town.ikeda.fukui.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
福井県今立郡池田町稲荷35-4
電話番号
0778-44-6000
代表者名
杉本博文
上場
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資本金
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設立
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