【イラストのお仕事人気ランキング】210人アンケート調査
イラストの人気の仕事に関する意識調査
イラストを描くのが好きで、イラストに関係するお仕事に就きたいと考えている人も多いでしょう。
好きなことを仕事にできれば、きっと楽しいはずです。また「本業でなくていいから、まずは副業でイラストに携わっていきたい」と考えている人もいるかもしれませんね。
今回、オンラインイラスト教室を運営するアタムアカデミー( https://atam-academy.com/ )は、イラストに関わる仕事に興味がある210人にアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。
調査結果に対して、イラストレーターのオオカワアヤ( https://vividcolors-a-g.com )氏からご考察いただいております。
【データの引用・転載についてお願い】
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、必ず「アタムアカデミー」のURL( https://atam-academy.com/ )へのリンク設置をお願い致します。
【調査概要】
調査対象:イラストに関わる仕事に興味がある方
調査期間:2024年12月17日~31日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:210人(女性131人/男性79人)
回答者の年代:10代 1.4%/20代 27.6%/30代 36.3%/40代 19.0%/50代以上 15.7%
【調査結果サマリー】
・やってみたいイラストの仕事1位は「キャラクターデザイン」
・イラストの仕事を選ぶ際に重視するポイントは「在宅でできる」
・理想とするイラストの仕事の雇用形態は「フリーランス」
・イラストの仕事をするうえで重要だと思うスキルは「コミュニケーションスキル」
やってみたいイラストの仕事1位は「キャラクターデザイン」
イラストに関わる仕事に興味がある210人に「やってみたいイラストの仕事」を聞いたところ、1位は「キャラクターデザイン(22.9%)」でした。2位「オリジナル作品の販売(19.0%)」、3位「SNS用のイラスト制作(18.6%)」が続きます。
興味のある仕事のタイプは「主にクライアントから依頼されて行う仕事」と「主体的な創作活動」に分かれました。例えば「ゲームやVTuberのキャラクターデザイン」「SNS用のイラスト制作」「挿絵制作」などは主にクライアントから依頼されて行うものです。
一方「オリジナル作品販売」は、主として自ら主体的に行う創作活動ですね。全体的には「主に依頼されて行う仕事」がやや多くなりました。
<1位 キャラクターデザイン>
・スマホゲームにおいてキャラクターデザインや背景・課金スキンのデザインなどは、ゲームの人気度に直結する重要なポイントであるため、責任とやりがいの大きい仕事だと思うから(20代 男性)
・配信活動に使うキャラクターのデザインと、Live2D用のイラスト作成。多くの人に絵を見てもらう機会があり、見た人から感想を直接聞けると思うからです(30代 男性)
・オリジナリティやスキルを問われるのと、報酬が高いと聞いたため(40代 女性)
「ゲームのキャラクターデザイン」を挙げた人が目立ちました。また最近ではVTuberやライブ配信者用のキャラクターデザインなども需要があります。
キャラクターの魅力がゲームの人気を高める面もあるので、「自分の生み出したキャラクターが、多くの人に愛されるようになったら嬉しいだろうな」と考えている人も多数。実際にキャラクターを自作した経験があり、やりがいや楽しさを感じている人もいます。
デザインしたキャラクターが人気になり、グッズなどがヒットすれば大きな利益を見込めるため、収入面に期待している人もいました。
<2位 オリジナル作品の販売>
・手に取ってくれる人に、実際に会えるから(20代 女性)
・トレンドの追従ではなく、自分の色をのせられるから(30代 男性)
・自分のペースで仕事ができるため。販売方法を決めて自分で販売するため、クライアントとの契約切れやトラブルが起きにくい(40代 女性)
「アパレルなどのグッズをつくって売る」という回答もあれば、「オリジナルイラストをストックサイトなどで売る」という回答もありました。
オリジナル作品を販売する場合は、自分の好きな作品を自分で価格を決めて販売できます。そのため自由に作品を制作できますし、「クライアントに買い叩かれ、不当に安い報酬で作業する」という心配もありません。
また人気があるイラストやグッズを生み出せれば、継続して売れ、安定した収入源になる可能性があります。
<3位 SNS用のイラスト制作>
・需要があると感じているから(20代 男性)
・最近は、SNSきっかけで人気が出るイラストも多いから(30代 女性)
・SNSの時代なので、アイコンやバナーに自分のイラストを使ってもらえると嬉しい(30代 女性)
「SNSのアイコンやヘッダーのイラスト」あるいは「SNSに投稿するためのイラスト」には、高い需要があります。またアイコン作成などは単発でできることも多いため、「取り組みやすい」という意見もありました。
「たくさんの人に見てもらえるから」というコメントもあるように、携わったアカウントが成長してくれば、自作イラストが多くの人の目に触れ、やりがいにもつながると考えられます。
<4位 漫画制作>
・オリジナル漫画をInstagramやブログに投稿すること。もともと漫画を書くことが好きだからです。いきなり書籍を発行するのはハードルが高いけれど、SNSやブログを使えばハードルを下げられます(20代 男性)
・単価が高めだから(30代 女性)
・ネットの再現漫画に興味があるから(50代以上 女性)
イラストを仕事にしたいと考えている人の中には、「もともと漫画が大好き」という人も多いので、憧れの仕事として漫画制作を挙げる人が多いのも納得です。自分で漫画を創作するのではなく、漫画家のアシスタントとして携わりたいという声もありました。
今はSNSなどでオリジナルの漫画を投稿できるので、漫画を発表することへのハードルは下がっています。SNS発で書籍化される漫画もあります。
<5位 挿絵制作>
・絵がうまいわけではありませんが、「ちょっとした絵を描いてたくさんの人に見てほしい」「誰かの役に立てたら」と思っているからです(30代 女性)
・小説の挿絵。文字だけの小説から世界観を想像するのも楽しいですが、挿絵や表紙絵があることで、小説が苦手な子どもたちも「読んでみよう」という気持ちになってくれたら嬉しいからです(40代 女性)
・女性向けライトノベルの挿絵。指定通りに描くほうが好きだから(50代以上 女性)
魅力的な挿絵は、物語や文章を読み進めるための大きなサポートになります。
「漫画制作できるほどの画力はない」「絵がうまいわけではない」など、絵に自信がない人からの回答も見られたのが特徴です。しかし挿絵制作では物語や説明文の内容をきちんと理解したうえで、的確に場面を描写する必要があります。
イラストの仕事を選ぶ際に重視するポイントは「在宅でできる」
「イラストの仕事を選ぶ際に重視するポイント」を聞いたところ、「在宅でできる」と答えた人がもっとも多く、全体の半数近くにのぼりました。2位「納得できる対価(29.0%)」、3位「クリエイティブな自由度(18.1%)」となっています。
・クリエイティブな自由度と在宅で働けること。自由気ままにやりたいです(20代 男性)
・在宅でできる。求められるものと絵のスタイルが合っているかなど(30代 女性)
・給与面は平均的であれば可で、在宅ワーク可能だといいと思います。過去に注文内容の修正をずっとしてくる顧客がいたため、修正対応の作業収入もあるといいです(30代 女性)
・クリエイティブな自由度です。自分のアイデアやスタイルを活かせる環境で、オリジナリティを発揮しながら仕事ができることを重視します。プロジェクトの世界観やテーマに共感できるかどうかも大切なポイントです(40代 男性)
・納期に多少のゆとりがあることと、難易度と報酬のバランス(50代以上 男性)
イラストの仕事をするにあたっては、「場所」「時間」「作業内容」の自由度を重視している人が多いとわかります。つまり「柔軟な働き方で、描きたいイラストを描いて高い収入を得たい」ということですね。納期の余裕も、時間的な自由度につながります。
ただクライアントからイラストの仕事を引き受けて描く場合、「イラストの内容が完全に自由」と言うケースは少ないもの。そのため「求められている絵柄や世界観に共感できるか」を重視する人も多くなっています。
理想とするイラストの仕事における雇用形態は「フリーランス」
理想とするイラストの仕事における雇用形態を聞いたところ、「フリーランス」と答えた人が圧倒的に多く、68.1%となっています。勤務場所や作業時間の自由度を重視する人が多いことから、「フリーランス」という結論に至ったのでしょう。
「正社員」「パート・アルバイト」という人は少なく、安定した固定給ではなく成果給を求める人が多いという推測もできます。
人気イラストレーターになって依頼の単価が上がれば、正社員イラストレーターよりも稼ぐことは可能です。正社員イラストレーターの年収が他職種に比べてやや低めなことも、「正社員ではなく、成果に応じて報酬で得られるフリーランスがいい」という考えに影響していると考えられます。
イラストの仕事をするうえで重要だと思うのは「コミュニケーションスキル」
「イラストの仕事をするうえで重要なスキルは何だと思うか?」という問いには、「コミュニケーションスキル(35.7%)」と回答した人がもっとも多くなっています。2位「イラスト技術(26.2%)」、3位「デジタル技術(22.9%)」と、イラストを描くためのスキルが続きます。
高クオリティの画像生成AIが登場する中で、人間のイラストレーターならではの強みとなるのが「コミュニケーション」「発想力」「センス」と言えるのではないでしょうか。
<1位 コミュニケーションスキル>
・目指すところを話し合えるコミュニケーション力(20代 女性)
・在宅勤務になるとなかなか相手と顔を合わせて会話しないので、コミュニケーション能力が必要になると思いました(30代 女性)
・クライアントのニーズを読み取る能力(50代以上 男性)
イラスト作成を請け負う場合は、クライアントの要望を理解する必要があります。ニーズや指示の意図を理解できていないと、「何度も修正依頼が入る」といった失敗につながるからです。
例えば「ポップなタッチで」「シュールな雰囲気で」と言われても、クライアントのイメージとイラストレーターのイメージがまったく違うこともあります。「○○先生のようなイメージでしょうか」「私のポートフォリオに、イメージに近いものはありますか」など綿密なやりとりをしてイラストに反映させるのは、AIにはできない強みです。
またフリーランスの場合、契約内容をクライアントにしっかり確認しておくことが、報酬や修正回数を巡るトラブル防止にもつながります。クライアントがイラスト制作依頼に慣れていないようなら、「作業の流れを説明する」などの対応も喜ばれ、信頼関係構築につながるでしょう。
<2位 イラスト技術>
・思い浮かべたものを絵に表現するスキル(20代 女性)
・基礎的な画力(30代 女性)
・デッサン能力(40代 男性)
「デッサン力」「彩色」「構図」などは、デフォルメされたイラストでも必要になります。いわゆる「画力」というものです。例えば人体構造を正確に表現する力がないと、「違和感のあるイラストだな」と感じてしまいます。
現在では画力を補ってくれる便利なツールもありますが、やはりイラストを仕事にするなら基礎的な画力は必要だと考えている人が多くなりました。
<3位 デジタル技術>
・デジタルでの制作技術(20代 男性)
・ゲームデザインやVTuberデザインなどは、デジタル技術が不可欠だと思う(30代 女性)
・画像処理や加工の技術(40代 女性)
現在ではコンピュータでイラストを描くのが主流となっています。クライアントもデータでの納品を求めるので、イラストレーターとして活動するなら、主な画像編集ソフトのスキルは必須と言っていいでしょう。
またデジタル技術を活用することで、「建物や人体の3Dモデルをイラストに反映できる」「ツールに備わっている肌色のカラーセットを利用できる」といった効率化・簡略化ができます。
<4位 発想力>
・想像力や発想力、独創性(20代 女性)
・イメージ力。インスピレーション(40代 女性)
・想像力や個性。他人には思いつかない発想(40代 男性)
発想力とは、知識や経験をもとにアイデアを生み出す力です。
例えばクライアント自身も納品してほしいイラストのイメージが明確でないとき、イラストレーターの発想力を活かした提案が喜ばれることもあります。「こんな表現ができるんだ」「おもしろい」などと思ってもらえるのですね。
発想を「ひらめき」と表現してしまうと、自分の意思では掴み取れないもののように思えます。しかし実際には、たくさんの素材や情報を見てアイデアを出していくイラストレーターもいます。
<5位 イラストセンス>
・フィーリング、感性(20代 女性)
・クリエイティブのセンス(20代 男性)
・アナログでもやっていける芸術センス(20代 男性)
センスとは、「細かい感覚をもつこと」や「ちょっとした違いを感じたり使い分けたりできることと」いった意味になります。イラストレーター独自の美的感覚ですね。
クライアントやイラストを見た人に「センスのいいイラストだな」と思ってもらえれば、依頼が入る可能性も高まると考えられます。
センスという言葉には先天的なイメージがあるので、「構図のセンスが全然ないね」「何だかセンスが悪いね」なんて言われてしまうと、ショックを受ける人も多いでしょう。ただ「知識」「経験」「他の作品を分析すること」などによって、センスは磨かれていきます。
まとめ
イラストを仕事にする場合には、大きく分けて「依頼を受けて報酬を得る方法」と「オリジナル作品を発表して収益を上げる方法」があります。
◯参考URL イラストレーターの仕事や流れ・就職について
https://atam-academy.com/blog/23925/
クライアントありきの仕事を考えている人が多かったため、イラストを仕事にするにあたってはコミュニケーション能力が必要だと考える人が多くなりました。実際にイラストレーターの募集で、「コミュニケーションがきちんと取れる人にお願いしたい」と明記しているクライアントや雇用主もいます。
また個人イラストレーターの仕事として需要がある「VTuberや配信者用のキャラクターデザイン」や「SNS用画像の作成」などはデジタルで行いますので、イラスト技術に加えてデジタル技術も必要です。
▽オオカワアヤ氏の考察
SNS・デジタルの普及でイラストレーターの売り込み方法のハードルが下がり、 ストレスフリーなパーソナルエリアから世界に発信し収益になる方法を実現できる時代になっているのだと改めて感じます。
自分の描いたイラストが動いたりSNSで反応が多いと嬉しいですよね。個人物販は作品の自由度が高く、技術料と対価のバランスも考えやすいかもしれません。
コミュニケーション力は本当に大切で、取引先が大手企業でも個人でも礼儀がありヒアリングの上手い人にまた仕事を頼みたくなるもの。
やりたい仕事は目標として、まずは規模に関わらず色々な案件を経験しましょう。スキルが磨かれて、素敵なご縁に繋がるはずです。
その過程で何度もぶつかる疑問や失敗で学び、描き続けることで、生業の楽しみを生み出せるフリーランスが本当の自由を知るのかもしれません。
私もまだ学ぶことだらけです。一緒に楽しんで描きましょうね。
■監修者紹介
イラストレーター
オオカワアヤ( https://vividcolors-a-g.com )
【著書】
「毎日楽しい!かわいいイラスト」(宝島社) 累計発行8万部
【主な取引先】
株式会社 講談社/株式会社 宝島社/株式会社 KADOKAWA/株式会社 婦人之友社/株式会社 ジェイアール東日本企画/株式会社 ファンケル/株式会社 フェリシモ/株式会社 花王/株式会社 インプレス/コクヨ株式会社/株式会社アルビオン/株式会社PHP研究所 その他
【データの引用・転載についてお願い】
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、必ず「アタムアカデミー」のURL( https://atam-academy.com/ )へのリンク設置をお願い致します。
■アタムアカデミーについて
アタムアカデミーは、子供の創造性を育てるオンラインイラスト教室です。2020年5月よりオンラインのイラスト教室としてサービス提供開始し、2023年7月現在、小中学生を中心に日本全国から生徒が通う日本最大級のイラスト教室にまで成長しています。
サービスサイト:https://atam-academy.com/online/
■株式会社アタムについて
株式会社アタムは、「イラスト教育により子供の可能性を最大化する」をビジョンにオンラインイラスト教室を運営するスタートアップです。
所在地:東京都港区
代表者:代表取締役 宮澤惇
コーポレートサイト:https://atam-academy.com/
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