企画展「春を寿(ことほ)ぐ―徳川将軍家のみやび―」 開催のお知らせ
本展覧会では、德川宗家に伝来する東照宮御影(元日拝礼)をはじめ、十三代将軍徳川家定正室の天璋院篤姫(てんしょういんあつひめ)と十四代将軍徳川家茂正室の皇女和宮が所持した雛道具、江戸中・後期の精緻な銀細工や豆人形などを展示いたします。これらの作品を通して、徳川将軍家の年中行事や季節感、美意識などを味わっていただきたいと思います。
1 会期
平成31年1月2日(水)~3月3日(日)
開館時間:午前9時30分~午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:1月7日(月)・28日(月)、2月4日(月)・12日(火)・18日(月)・25日(月)
※会期中に展示替えがあります。
2 会場
東京都江戸東京博物館 常設展示室内 5F企画展示室
3 観覧料 企画展は常設展観覧料でご覧になれます
一般 600円(480円)/大学・専門学校生 480円(380円)/中高生・65歳以上 300円(240円)
※( )内は20人以上の団体料金。消費税込。
※平成31年1月2・3日は常設展観覧料無料
4 主催等
主催:東京都、東京都江戸東京博物館、公益財団法人德川記念財団
5 展示構成および主な資料
プロローグ
第1章 睦月 将軍家の正月
第2章 如月 花ひらく春
第3章 弥生 典雅な雛道具
エピローグ
プロローグ
春の慣習として、花見や雛祭りなどを連想する日本人は少なくないでしょう。こうした行事はもともと公家社会の習慣でした。江戸時代、とりわけ泰平の世となった中期以降には、武家社会にも浸透していきました。その背景として、徳川将軍家と京都の宮家との婚礼がありました。婚姻関係が結ばれることによって宮廷文化が江戸城の大奥にもたらされ、春を寿ぐ行事がしだいに江戸市中にまで広がっていきました。この章では、徳川将軍家にとっての春、そして江戸城大奥におけるみやびとはどのようなものであったのかをご紹介します。
第1章 睦月 将軍家の正月
徳川将軍家の正月は、東照宮御影への元日拝礼から始まります。将軍と御台所は、親族に挨拶を交わした後、先祖代々の位牌に御膳を備え、座に戻るときに若水を共に恵方に向かっていただきました。この参拝は正月三日まで毎日行われました。また、大奥では、色紙または短冊に歌をしたためる「御書き初め」や、源氏物語などの物語より御意に召したものを選んで披露する「御読初め」などが催されていました。
第2章 如月 花ひらく春
江戸時代の花見は梅からで、梅見の後に桜などを楽しんでいました。将軍家では、将軍自ら春の花を和歌や絵画などに描き、御台所は梅や桜などが配された調度品を多数所有していました。
江戸幕府は、江戸の庶民にも花見を通して春を楽しませることを心がけ、なかでも八代将軍徳川吉宗は、庶民のために飛鳥山や墨堤(隅田川)などを整備しました。
第3章 弥生 典雅な雛道具
春の風物詩である雛祭りは、「上巳(じょうし)」や「桃の節句」の三月三日に催されました。江戸城大奥では、段飾りのきらびやかな雛人形や雛道具を御座之間や御休息之間などに飾っていました。ここでは、将軍家のみやびをうかがい知ることができる十三代将軍徳川家定正室篤姫と、十四代徳川家茂正室和宮の雛道具を中心にご紹介します。
エピローグ
平和な江戸中・後期、雛祭りで段に飾る細やかな雛道具は、京都の細工技術の広がりが他の地方にも及び、江戸市中・近郊の職人の手でも生産されるようになりました。これら精緻な細工物、いわゆる「ちいさきもの」は、将軍家や大名家で賞玩されました。そして、「ちいさきもの」をつくりだした技術は、後の時代の工芸品にも引き継がれていきました。
6 関連イベント・その他
(1)ミュージアム・トーク(展覧会見どころ解説)
【日時】1月18日・25日、2月8日(各金曜日)午後4時から30分程度 【参加料】無料(常設展観覧料は別途必要)
(2)英語通訳付き ミュージアム・トーク
【日時】2月2日(土曜日)午前10時30分、午後4時30分から30分程度 【参加料】無料(常設展観覧料は別途必要)
※(1)(2)とも常設展示室5階、日本橋下にお集まりください。
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