日本メナード化粧品、マスク着用でアクネ菌が増え肌荒れの原因に!~温泉ミネラルがアクネ菌の増殖を抑える~
アクネ菌は、その名前からニキビ(アクネ)の原因となるイメージが強い菌ですが、実際には、ほとんど全ての人の皮膚や毛穴に必ず存在する代表的な皮膚常在菌です。新型コロナの流行により、マスクを長く着用する機会が増え、それに伴い、マスクの下はアクネ菌が増殖しやすい環境になると言われていますが、アクネ菌の増殖や肌荒れとの関連性を明確にしたデータはありませんでした。
メナードは、長時間マスクを着用した人の皮膚を測定し、アクネ菌が増殖していることを明確にするとともに、個々のアクネ菌が活性化して肌荒れを引き起こす原因として知られている酵素も増加していることを明らかにしました。この結果は、マスク着用によって起きる肌荒れに、アクネ菌が関わっていることを示唆しています。
また、温泉ミネラルの一つである「カリミョウバン」を配合した製剤を塗布することで、アクネ菌の増殖や肌荒れを起こす酵素の増加を防げることも明らかにしました。
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参考資料
1.マスク着用によって皮膚上のアクネ菌数が増加する
被験者18名(27~50歳の男女各9名、平均34歳)に不織布マスクを6時間着用してもらい、着用前後の頬から、綿棒で菌を採取し、遺伝子学的手法を用いてアクネ菌の数を測定しました。
その結果、マスク着用前と比べ、マスク着用後ではアクネ菌数が増加していることが確認されました。
これまで、マスクの下は、高温多湿で皮脂が多く分泌されているため、アクネ菌が増殖しやすいと言われていましたが、実際に、アクネ菌の数を測定したデータはありませんでした。
今回の結果から、長時間マスクを着用すると、アクネ菌が増殖することが、実験で明らかとなりました。
<グラフの説明>
マスク着用前の平均値を1(1倍)とした時の菌数を示しています。統計学的に有意な違いを認めています
(被験者18名 p<0.05)。
なお、マスクを着用しないままで6時間後に菌数を測定した場合、アクネ菌数の増加は認めませんでした。
この結果から、アクネ菌数の増加は時間経過によって起きたものではなく、マスク着用によって起きたものと考えられます。
アクネ菌:
学名はCutibacterium acnes(従来はPropionibacterium acnes)。アクネ菌という名前からニキビ(アクネ)の原因菌のイメージが強いですが、実際はほとんど全ての人の皮膚や毛穴に生息している代表的な皮膚常在菌(細菌)です。脂質を好むため皮脂の分泌量が多い顔や背中に多く、通常皮膚1平方センチメートルあたり10万~100万個検出されます。
2.マスク着用によってニキビ・肌荒れ原因酵素が増加する
項目1と同様に、マスク着用前後の頬から菌を採取し、遺伝子学的手法を用いてアクネ菌が産生している酵素の量を測定しました。
その結果、マスク着用前と比べ、マスク着用後では、肌荒れの原因となると言われている酵素であるアクネ菌の「リパーゼ」「プロテアーゼ」および「ヒアルロン酸リアーゼ」の産生量が増加していることが確認されました。
この結果から、マスクの下でアクネ菌が増殖するとともに個々のアクネ菌が活性化し、肌荒れの原因となる酵素が増加することが明らかになり、マスク着用によっておきる肌荒れには、アクネ菌の増殖、および活性化が、その一因として関わっていることが示唆されました。
<グラフの説明>
マスク着用前の平均値を1(1倍)とした時の各酵素の量を比率で示しています。統計学的に有意な違いが認められました(被験者18名 p<0.05)。
マスクを着用しないままで6時間後に測定した場合、これらの酵素の産生増加は認めませんでした。この結果から、酵素産生の増加は時間経過によって起きたものではなく、マスク着用によって起きたものと考えられます。
リパーゼ:
皮脂を分解し、遊離脂肪酸を作る酵素。遊離脂肪酸は、炎症や異常角化を引き起こすと言われています。
プロテアーゼ:
タンパク質を分解する酵素。角質層に損傷を与えると考えられています。
ヒアルロン酸リアーゼ:
保湿成分であるヒアルロン酸を分解する酵素。皮膚の保湿能を低下させます。
3.温泉ミネラル(カリミョウバン)によるアクネ菌の増殖抑制効果
カリミョウバンは、硫酸アルミニウム塩の一種で、美人の湯として知られる明礬(ミョウバン)温泉の主要な成分の一つです。
この「カリミョウバン」を配合した製剤(ローション)を作製し、被験者6名(27~50歳の男女各3名、平均35歳)について、不織布マスクを着用してもらうとともに、1時間おきに片側の頬に製剤を塗布しました。6時間後に、両側の頬から綿棒で菌を採取し、遺伝子学的手法を用いてアクネ菌数と、アクネ菌が産生している酵素量を測定し、左右の頬の比較を行いました。
その結果、「カリミョウバン」を配合した製剤を塗布すると、マスク着用によって増加するアクネ菌数、および肌荒れに関わる酵素の増加が、抑制されました。この結果から、マスク着用による肌荒れに対し、カリミョウバンが予防効果を持っていると推測されます。
<グラフの説明>
マスクを着用し、カリミョウバン配合製剤を塗布しなかった時の平均値を100%とした時の菌数・酵素量を示しています。マスク着用によって増加するアクネ菌数、および肌荒れ関連酵素の増加を、カリミョウバン配合製剤は抑制しました(被験者6名の平均)。
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