日本再生医療学会、「YOKOHAMA宣言2025」を発表
— 再生医療における科学的厳密性と倫理的責任を確立 —
2025年3月19日
一般社団法人日本再生医療学会(所在地:東京都中央区、理事長:岡野栄之)は、本日、横浜で開催された第24回日本再生医療学会総会において、「YOKOHAMA宣言2025」を採択したことを発表しました。
近年、日本の「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(再生医療等安全性確保法、ASRM)」の下で提供される科学的検証を経ていない再生医療の拡散が国際的に懸念される中、日本再生医療学会(JSRM)は、科学的に正当な治療と、十分な科学的検証を経ていない治療を明確に区別する責任があると認識しています。
本宣言では、以下の2つのカテゴリーを明確に区別しています。
-
検証型診療(Explorative Therapy):
医薬品医療機器等法(PMD Act) に基づく製造販売承認を取得していない加工細胞や核酸等を用いる治療であり、独立した第三者レジストリに臨床データを蓄積し、治療前後に検証型研究(Explorative Study)を実施するもの -
無検証診療(Uninvestigated Therapy):
上記の「検証型診療」の条件を満たさない形で、PMD Actに基づく製造販売承認を取得していない加工細胞や核酸等を用いる治療
本宣言を通じて、JSRMは患者、一般市民、臨床医との積極的な対話を促進し、承認済み治療および
未承認再生医療の正しい認識と理解の向上を図ることを約束します。
さらに、JSRMは日本の再生医療分野において、透明性の確保、患者保護、そして科学的整合性を担保するための実践的な指針の策定に取り組んでいきます。
お問い合わせ:
日本再生医療学会外務室
Email: foreignaffairs@jsrm.jp