【独自調査】日本成長戦略17分野、スタートアップ比率は「量子」が35.5%で最高―関連企業730社を分析 - 株式会社Lister

企業数最多はデジタル・サイバーセキュリティの105社、123社が複数分野を横断。1,016件の「企業×重点技術」データから産業構造を可視化

株式会社Lister

製造業領域に特化した市場情報調査・データ提供基盤の開発を行う株式会社Lister(本社:東京都港区、代表取締役:永良慶太)は2026年7月28日、日本成長戦略17分野・62重点技術に関連する企業730社・1,016件のデータを分析した「日本成長戦略17分野・62重点技術 関連企業データ分析レポート2026」を公開しました。

本レポートでは、企業数の多寡だけでなく、上場企業・大企業・非上場有力企業・注目スタートアップの構成、企業が担う役割、複数の戦略分野を横断する企業などを分析しています。

分析の結果、企業数が最も多い戦略分野は「デジタル・サイバーセキュリティ」の105社、掲載企業に占める注目スタートアップの比率が最も高い分野は「量子」の35.5%となりました。

また、730社のうち123社、全体の16.8%が複数の戦略分野に関連しており、日本成長戦略17分野が共通の企業・技術基盤によって相互に接続されていることが分かりました。

分析結果とグラフは特設サイト上で公開しています。詳細版企業データベースとPDF版レポートについても無料で提供しています。

日本成長戦略17分野・62重点技術 関連企業データ分析レポート2026:

https://lister.jp/growth-strategy/chaos-map/report/

調査・分析の背景

2026年7月21日、政府は「日本成長戦略」を閣議決定しました。

日本成長戦略本部では、AI・半導体、デジタル・サイバーセキュリティ、量子、防衛産業、航空・宇宙、海洋、造船、マテリアル、創薬・先端医療、GX、フュージョンエネルギーなど、戦略17分野における「主要な製品・技術等」の官民投資ロードマップが決定されました。

株式会社Listerでは2026年7月24日、日本成長戦略17分野・62重点技術に関連する主要企業を整理した「日本成長戦略17分野・62重点技術 関連企業カオスマップ」を公開しました。

カオスマップおよび詳細版データベースでは、関連企業の名称だけでなく、各企業が提供する具体的な製品・サービス、関連する重点技術、企業が担う役割などを整理しています。

一方、17分野に関連する企業数を並べるだけでは、各分野をどのような企業が担い、どのような産業構造が形成されているのかを十分に把握できません。

そこで今回、詳細版データベースに収録した企業730社・1,016件の「企業×重点技術」データを基に、以下の観点から分析を行いました。

  • 戦略17分野別の関連企業数

  • 上場企業・大企業・非上場有力企業・注目スタートアップの構成

  • 重点技術別のスタートアップ比率

  • 分野別のバリューチェーン構造

  • 複数の戦略分野を横断する企業

  • 戦略分野間の共通企業と接続関係

※内閣官房資料における正式な表現は「62の主要な製品・技術等」です。本リリースおよび特設サイトでは、読みやすさを考慮して「62重点技術」と表記しています。

参考:内閣官房「日本成長戦略本部/日本成長戦略会議」

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/index.html

主な分析結果

1.企業数最多は「デジタル・サイバーセキュリティ」の105社

戦略17分野別の企業数を集計した結果、企業数が最も多かったのは「デジタル・サイバーセキュリティ」の105社でした。

以下、「AI・半導体」の101社、「航空・宇宙」の84社、「資源・エネルギー安全保障・GX」の77社、「創薬・先端医療」の72社が続きました。

【関連企業数上位5分野】

1位:デジタル・サイバーセキュリティ 105社

2位:AI・半導体 101社

3位:航空・宇宙 84社

4位:資源・エネルギー安全保障・GX 77社

5位:創薬・先端医療 72社

一方で、企業数が多い分野が、必ずしも同じ産業構造を持つとは限りません。

デジタル・サイバーセキュリティは、ソフトウェア、完成品・サービス、通信・データインフラなどの企業が広く分布しています。

AI・半導体は、部品・素材、製造装置、ソフトウェア・AI、完成品・サービスなど、上流から応用領域まで多層的な企業群で構成されています。

戦略17分野別の関連企業数

2.スタートアップ比率が最も高い分野は「量子」の35.5%

各分野の掲載企業に占める注目スタートアップの比率を集計した結果、最も高かったのは「量子」の35.5%でした。

以下、「フュージョンエネルギー」の30.0%、「航空・宇宙」の27.4%、「AI・半導体」の25.7%が続きました。

【スタートアップ比率上位4分野】

1位:量子 35.5%

2位:フュージョンエネルギー 30.0%

3位:航空・宇宙 27.4%

4位:AI・半導体 25.7%

量子、フュージョン、航空・宇宙、AI・半導体は、新興企業による研究開発や事業化が活発である一方、大規模な設備、製造技術、材料技術、品質保証などが必要となる分野です。

スタートアップだけで産業が形成されるのではなく、既存大企業との連携が重要な領域であることが示唆されます。

戦略17分野別の企業区分構成

3.重点技術では「データプラットフォーム」のスタートアップ比率が55.0%

掲載企業数が8社以上の重点技術について、注目スタートアップの比率を比較しました。

最も高かったのは「データプラットフォーム」で、掲載企業20社のうち11社、55.0%が注目スタートアップでした。

以下、「革新的デバイスを活用した先端医療」が52.9%、「ロケット・射場」と「量子センシング」が50.0%、「人工衛星・サービス」が47.6%となりました。

【スタートアップ比率が高い主な重点技術】

  • データプラットフォーム:55.0%

  • 革新的デバイスを活用した先端医療:52.9%

  • ロケット・射場:50.0%

  • 量子センシング:50.0%

  • 人工衛星・サービス:47.6%

  • バーティカルAI:47.4%

  • 量子コンピューティング:41.2%

  • フィジカルAI:41.0%

同じ戦略分野の中でも、重点技術によって企業構成は大きく異なります。

例えばAI・半導体分野では、半導体中核技術のスタートアップ比率が4.4%である一方、バーティカルAIは47.4%、フィジカルAIは41.0%となっています。

スタートアップや協業先を探索する場合は、17分野という大分類だけでなく、重点技術単位まで分解して企業を確認することが重要です。

スタートアップ比率が高い重点技術

4.産業の主役となる役割は分野ごとに大きく異なる

本データベースでは、各企業が重点技術において担う役割を、完成品・サービス開発、装置・機器製造、部品・素材、ソフトウェア・AI、研究開発、エンジニアリング・システム構築などに分類しています。

分析の結果、分野ごとに主要な役割が大きく異なることが分かりました。

  • マテリアル:部品・素材が62.0%

  • フュージョンエネルギー:装置・機器と部品・素材が合計80.0%

  • 防災・国土強靱化:エンジニアリング・システム構築が45.7%

  • 創薬・先端医療:研究開発が40.5%

  • 港湾ロジスティクス:装置・機器が50.0%、ソフトウェア・AIが32.5%

例えば、防災・国土強靱化では、個別の製品や技術だけでなく、複数の機器やデータを組み合わせて現場へ導入するエンジニアリング企業の役割が大きくなっています。

港湾ロジスティクスでは、物流設備とソフトウェア・AIを組み合わせる産業構造が表れています。

戦略分野別のバリューチェーン構成

5.730社のうち123社、16.8%が複数分野を横断

企業が関連する戦略分野数を集計した結果、730社のうち123社、全体の16.8%が複数の戦略分野に登場しました。

  • 1分野に関連:607社

  • 2分野に関連:91社

  • 3分野に関連:19社

  • 4分野以上に関連:13社

分野横断企業の比率が最も高いのは「防衛産業」の69.2%で、「情報通信」の65.6%が続きました。

防衛産業は、航空・宇宙、海洋、造船、AI・半導体、情報通信、GXなどの技術基盤と強く接続しています。

情報通信は、デジタル・サイバーセキュリティ、量子、航空・宇宙などを支える共通インフラとして機能しています。

企業が関与する戦略分野数の分布

6.共通企業が最も多い戦略分野の組み合わせは「航空・宇宙 × 防衛産業」

共通企業が最も多い戦略分野の組み合わせは、以下のとおりでした。

  • 航空・宇宙 × 防衛産業:14社

  • 創薬・先端医療 × 合成生物学・バイオ:14社

  • AI・半導体 × デジタル・サイバーセキュリティ:9社

  • 航空・宇宙 × 資源・エネルギー安全保障・GX:9社

  • デジタル・サイバーセキュリティ × 資源・エネルギー安全保障・GX:9社

日本成長戦略の17分野は、独立した17の市場ではなく、共通の企業と技術によって相互に接続された産業群であることが分かります。

戦略分野間の共通企業数

分析から見えた4つの産業形成パターン

企業区分、企業が担う役割、分野横断性を組み合わせると、戦略17分野には異なる産業形成パターンがあることが分かります。

本レポートでは、Lister独自の分析として、戦略17分野を以下の4類型に整理しました。

1.大企業×スタートアップ共創型

対象分野:量子、フュージョンエネルギー、航空・宇宙、AI・半導体

スタートアップ比率が高い一方、装置・材料・製造能力を持つ大企業も多い分野です。

技術探索だけでなく、量産、品質保証、実証設備、顧客アクセスなどを組み合わせる必要があります。

2.既存産業基盤・サプライチェーン型

対象分野:マテリアル、情報通信、造船、資源・エネルギー安全保障・GX

上場企業・大企業の比重が高く、部品・素材、装置、インフラ運営などが中心です。

既存サプライチェーン内での位置付け、認証、長期供給、設備投資能力などが重要になります。

3.研究開発・知識集約型

対象分野:創薬・先端医療、合成生物学・バイオ

研究開発、データ・AI、素材、完成品が連続しており、大学・研究機関、製薬・化学企業、スタートアップの共同開発が価値創出の中心となります。

4.社会実装・業務統合型

対象分野:デジタル・サイバーセキュリティ、防災・国土強靱化、港湾ロジスティクス、フードテック、コンテンツ

技術そのものの性能だけでなく、既存業務への組み込み、運用設計、データ連携、顧客接点などが重要となる分野です。

※上記の類型は政府の公式分類ではなく、本データに基づく株式会社Lister独自の分析です。

想定される活用シーン

本レポートおよび詳細版データベースは、以下のような用途で活用いただけます。

  • 日本成長戦略17分野・62重点技術の全体像把握

  • 戦略分野ごとの企業構造・バリューチェーン調査

  • 新規事業開発における市場・競合調査

  • オープンイノベーションにおける協業先候補の探索

  • スタートアップ・大学発企業の探索

  • 投資・M&A候補企業の初期調査

  • 製品・技術別の営業先候補の抽出

  • 重要部品・素材・製造装置などのサプライチェーン調査

  • 金融機関、商社、コンサルティング会社における業界調査

  • メディア・調査機関における企業・技術情報の収集

調査・集計方法

調査対象:

日本成長戦略17分野・62重点技術に関連し、製品・技術・サービスの開発、製造、供給、研究開発、事業化、インフラ運営などを担う企業

掲載対象:

上場企業

大企業

非上場有力企業

注目スタートアップ

分析対象データ:

企業数:730社

企業×重点技術データ:1,016件

戦略分野:17分野

重点技術:62技術

集計基準日:

2026年7月24日

分析レポート・詳細版データベースについて

分析結果および主要グラフは、特設サイト上で公開しています。

また、以下も無料で提供しています。

  • PDF版「日本成長戦略17分野・62重点技術 関連企業データ分析レポート2026」

  • 関連企業730社・1,016件を収録した詳細版企業データベース

詳細版データベースには、以下の項目を収録しています。

  • 戦略分野

  • 重点製品・技術

  • 企業名

  • 企業URL

  • 企業区分

  • 具体的な製品・サービス

  • 重点技術との関連概要

  • 企業が担う役割

→分析レポート・詳細版データベースのダウンロードはこちら(無料)

レポート編集者コメント

日本成長戦略17分野は、AI・半導体・通信・素材・エネルギー・製造装置・ソフトウェアなどの共通基盤を通じて相互に接続しています。

企業名の一覧だけでは、それぞれの企業が具体的に何を担い、どのような企業との連携によって産業が成り立っているのかを把握することは困難です。

今回のレポートでは、企業数の多寡だけでなく、企業区分・企業が担う役割・複数分野への関与を分析することで、日本の戦略産業を構成する企業群の違いを可視化しました。

本レポートが、企業の市場調査、新規事業開発、協業、投資、営業活動などに活用され、新たな取り組みや事業機会につながることで、日本の産業の発展と、より明るい未来づくりに少しでも貢献できればと考えています。

留意事項

  • 本データベースは、企業の公式サイト、プレスリリース、IR資料、公的機関の資料などの公開情報を基に作成しています。

  • 対象となるすべての企業を網羅するものではありません。

  • 企業区分は株式会社Listerが独自に設定した編集上の分類です。

  • 掲載企業数やスタートアップ比率は、市場規模、成長率、投資魅力度、企業価値、技術の優劣を示すものではありません。

  • 持株会社と事業会社、企業グループ内の別法人は、別企業として集計される場合があります。

  • 本レポートは2026年7月24日時点の公開情報に基づくスナップショットです。

関連サイト

日本成長戦略17分野・62重点技術 関連企業カオスマップ:

https://lister.jp/growth-strategy/chaos-map/

日本成長戦略17分野・62重点技術 関連企業データ分析レポート2026:

https://lister.jp/growth-strategy/chaos-map/report/

株式会社Listerについて

株式会社Listerは、製造業領域に特化した市場情報調査・データ提供基盤を開発している会社です。

製造業・物流・建設・インフラ・エネルギー領域などを中心に、経営企画・営業企画・マーケティング・市場調査・新規事業開発などの意思決定に活用できる企業情報データベースの提供を行っています。

【会社概要】

会社名:株式会社Lister

代表者:代表取締役 永良 慶太

所在地:〒108-0075 東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー8F

公式URL: https://lister.jp/

代表プロフィール

代表取締役 永良 慶太

東京大学工学部卒業、東京大学大学院工学系研究科修了。

株式会社キーエンスに新卒入社。三次元測定機やレーザー顕微鏡などの開発に携わる。画像処理アルゴリズム開発や、工場における検査自動化プロジェクトに従事。その後、ロボット開発スタートアップにて経営企画に従事し、独立。

本件に関するお問い合わせ

株式会社Lister 広報担当

maker@lister.jp

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会社概要

株式会社Lister

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URL
https://lister.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー8F
電話番号
-
代表者名
永良慶太
上場
未上場
資本金
-
設立
2021年07月