日本政府、アフガニスタンにおける命を守る予防接種及び学校の水と衛生支援のため、30億円の無償資金協力を供与
本資金協力により、国連児童基金(UNICEF)はアフガニスタン全土の1,830万人の母親と子どもたちにワクチンを提供し、4県の3万人が清潔な水の恩恵を受けます。
アフガニスタンで深刻な人道危機が続く中、日本政府は子どもたちの保健の改善を目的として、1,800万人以上の母親と子どもたちに対し必要不可欠な予防接種を行うために25億円、また、公立学校の水と衛生施設を整備するために5億円の無償資金協力を供与しました。
本支援を通じて、はしか、ロタウイルス、破傷風、ジフテリア、ポリオ、B型肝炎等のワクチンが提供されます。また、UNICEFは2023年の全国ポリオ予防接種キャンペーンで、約1,000万人の子どもたちに経口ポリオワクチンを届けることができるようになります。
学校の水と衛生に関する5億円の資金協力により、UNICEFとパートナーは20校の1万人の生徒が清潔な水を利用できるようにする他、換気性の良いトイレ、手洗い場を整備します。支援を受ける生徒の半数が女の子です。コミュニティで暮らす2万人の住民もこれらの水源を利用し、サービスの恩恵を受けます。また、感染症の予防のために、教員やコミュニティに衛生教育が実施されます。
「アフガニスタンの子どもたちや母親に対する日本の長年のご支援は他の模範となるものであり、深く感謝申し上げます。この度の資金協力は、これまでの日本政府の支援をさらに拡大するものです。厳しい冬に継続的な人道危機が重なり、母親と子どもたちは、感染症にかかりやすいぜい弱な状態に置かれています。本支援は、人々が健康を維持するために必要な免疫力を高めるだけでなく、学校の衛生環境の改善にもつながります。」とUNICEFアフガニスタン事務所副代表のルシュナン・ムルタザは述べています。
清潔な水とトイレへのアクセスは、すべての子どもたちの基本的人権であり、子どもの保健、栄養、教育の基盤となるものです。
岡田隆駐アフガニスタン日本国特命全権大使は、「日本政府と国民は、アフガニスタンにおける甚大な人道ニーズを認識しています。本資金協力は、アフガニスタンの保健、栄養、教育の分野における日本政府のこれまでの支援を補完するものであり、子どもたちとその家族にとってより清潔で安全な学習環境とコミュニティが実現されることを願っています。」と語りました。
本支援を通じた水と衛生に関する活動は、アフガニスタンで特に特に困難な状況にある、ゴール県、ウルズガン県、ザブール県、パクティカ県で実施されます。予防接種の支援は全34県において展開されます。
■ UNICEFについて
国連児童基金(UNICEF)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190以上の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。
※UNICEF国内委員会が活動する33の国と地域を含みます
※UNICEFの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ UNICEF 東京事務所
UNICEF東京事務所は、ニューヨーク本部直轄の国連機関事務所として、日本政府からの政府開発援助(ODA)による資金協力や、国会議員、国際協力機構(JICA)、非政府組織(NGO)等との連携を促進しています。
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