さらに進化、九州産業大学「博物館浴®︎」研究 「AI博物館浴」モデル開発に向け、(株)Yume Cloud Japanと共同研究契約を締結
国立西洋美術館などで、8月から実証実験開始


株式会社Yume Cloud Japan(代表取締役:吉田大輔、以下「Yume Cloud Japan」)は、九州産業大学(福岡県福岡市、学長:北島己佐吉)と、「博物館浴®︎」におけるウェルビーイング効果のAI活用による評価高度化を目的とした共同研究契約を締結したことをお知らせします。
(もくじ)
-
共同研究の目的
-
博物館浴とは?
-
昨年度の実証実験の結果から見えてきた可能性
-
今年度の実証実験の計画
-
実証実験に期待すること(識者からのコメント)
-
今回の共同研究で目指すもの
-
今後の展開
-
参考資料
1. 共同研究の目的
本共同研究は、九州産業大学が2020年9月から全国で進めてきた、「博物館浴」の実証実験成果(国立西洋美術館をはじめ、全国100箇所以上の博物館で1500 名以上の科学的データを蓄積)を基盤に、文化芸術体験の効果をより科学的・客観的に可視化し、将来的には一人ひとりに最適な文化芸術体験を提案する「AI博物館浴」の実現を目指すものです。
*博物館法に基づき、歴史系・美術系・科学系などの施設を「博物館」と定義します。

2. 博物館浴とは
「博物館浴®(博物館見学を通して、博物館の持つ癒し効果を人々の健康増進・疾病予防に活用する活動)」は九州産業大学 地域共創学部 緒方泉特任教授が提唱する研究です。
森林浴・海水浴と同様に、
-
鑑賞によるリラックス
-
脳の活性化
-
自律神経の調整
-
ストレス軽減
などの効果を科学的に検証しています。
海外では
-
英国の Creative Health
-
カナダ・ベルギー・スイス・台湾などの博物館処方箋
-
欧米の芸術療法
など、文化芸術施設を健康・ウェルビーイング政策に活用する動きが広がっています。
九州産業大学 緒方泉 特任教授コメント
「博物館浴は、文化芸術の力を活かして、人々の健康やWell-being向上に貢献する新しい取り組みです。これまで全国の博物館で実証を重ねる中で、博物館での文化芸術体験が人の心身にポジティブな変化をもたらす可能性が見えてきました。次に私たちが目指しているのは、“AI博物館浴”です。その時の心身の状態や興味関心に応じて、どの作品、どの展示、どの鑑賞体験がより良いWell-beingにつながるかを科学的に導き出し、一人ひとりに最適な文化芸術体験を提案する未来です。今回の共同研究では、Yume Cloud Japanの測定・分析技術も活用しながら、その評価基盤をさらに高度化していきたいと考えています」
3. 昨年度の実証実験の結果から見えてきた可能性
昨年度、Yume Cloud Japanは、九州産業大学が推進する「博物館浴」実証実験において、ウェルビーイング可視化技術「MindScale(マインドスケール)」を活用したBefore / After評価を全国10箇所で実施しました。
MindScaleは、約30秒の音声から、
-
自律神経バランス(緊張 ↔ リラックス)
-
脳覚醒度(覚醒 ↔ 眠気)
を解析し、心身の状態を可視化する技術です。


昨年度の実証実験では、ストレス状態が高い参加者の約83%で、状態改善または現状維持が確認されるなど、文化芸術体験がWell-being向上に寄与する可能性が見えてきました。
・実施施設:全国8施設(全10回の実証実験)
①国立西洋美術館(東京都台東区)、②おぶせミュージアム・中島千波館(長野県小布施町)、③美濃加茂市民ミュージアム(岐阜県美濃加茂市)、④北名古屋市歴史民俗資料館(愛知県北名古屋市)、⑤名古屋大学博物館(愛知県名古屋市)、⑥下関市立考古博物館(山口県下関市)、⑦高鍋町美術館(宮崎県高鍋町)、⑧北谷町立博物館(沖縄県北谷町)
・参加人数:322名
・自律神経の改善率:85%(変化なし含む)グラフ①参照
・MSスコア(総合ストレス値)改善率:49%(変化なし除く)グラフ②参照
また、22条件中19条件で鑑賞後にスコア改善が確認されました。
①自律神経バランス(ほぼすべての実施館で自律神経のバランスが改善しています)

②MSスコア(総合ストレス値)(ほぼすべての実施館でストレスが改善しています)

4. 今年度の実証実験の計画
今年度も継続して、以下の施設で実証実験を計画しています。
①国立西洋美術館:2026年8月21日、9月18日、10月16日、いずれも金曜日の夜間開館時
②おぶせミュージアム・中島千波館:2026年8月22日(土)、23日(日)
③下関市立考古博物館:2026年8月4日(火)
④南阿蘇ルナ天文台(調整中)
⑤北谷町立博物館(調整中) など


5. 実証実験に期待すること(識者からのコメント)
①国立西洋美術館 田中 正之 館長
「美術館で作品を鑑賞することが、心身の健康に大きな影響を与えると言われています。今回の実験で、美術館が社会的課題解決のために果たせる役割を科学的に明らかにできることを期待しています」
②おぶせミュージアム・中島千波館 鶴田 典昭 館長
「博物館浴が住民と来訪者のウェルビーイングに寄与することが実証され、博物館の本来の存在理由が日本全国の行政の中で位置づけられることで、「幸せ」を感じる人が増えることを期待します」
③下関市立考古博物館 濱崎 真二 館長
「児童生徒はもとより、市職員のメンタルヘルス支援や高齢者のフレイル予防に対する効果が定量的に示され、これからの社会におけるWell-beingの実現に向けた施策において、博物館の役割が、新たに位置づけられることを期待します」
④医療法人社団志嵩会かなまち慈優クリニック 高山 哲朗 理事長(東海大学医学部客員准教授)
「博物館浴の血圧やメンタルヘルスへの好影響に大きな期待を寄せています。本研究は、実際の医療現場で使えるエビデンスを創出するための大規模臨床研究の礎になるものと確信しており、今後のさらなる発展を祈念しております」
⑤東京大学先端科学技術センター 吉村 有司 特任准教授
「ルーヴル美術館や国立科学博物館で進めてきた、AIとビッグデータによる来館者行動分析と同様に、博物館浴研究は博物館体験をデータに基づいて解明する試みです。来館者の移動軌跡や滞在時間データなどの行動データと心身の変化を統合した、新たな研究展開に期待しています」
6. 今回の共同研究で目指すもの
今回の共同研究では、
-
「博物館浴」体験前後の自律神経の状態・脳の覚醒度の変化分析
-
AIによるWell-being変化パターン解析
-
個別最適な文化芸術体験設計への応用
などを進めていきます。
将来的には、「今のあなたには、この作品、この展示体験がより適している」といった提案を可能にする「AI博物館浴」の実現を目指します。
株式会社Yume Cloud Japan 代表取締役 吉田大輔コメント
「昨年度の『博物館浴』実証では、文化芸術体験のBefore / After可視化という新しい取り組みに技術面から参加させていただきました。文化芸術の価値は感覚的に語られることが多い一方、AIや生体解析技術によって、その変化をより客観的に可視化できる可能性があります。
今回の共同研究では、九州産業大学が目指される『AI博物館浴』の実現に向け、測定・分析基盤の面から貢献してまいります」
7. 今後の展開
本取り組みは、博物館・美術館に留まらず、以下のように、企業、自治体などへの展開も期待されます。
-
企業の健康経営
-
文化観光、ヘルスツーリズム、ウェルビーイングツーリズム
-
スポーツメンタルコンディショニング
-
学校教育向け児童生徒及び学生のメンタルヘルス支援
-
高齢者向け健康維持・増進(フレイル予防)
8. 参考資料
九州産業大学/博物館浴®︎
【博物館浴®︎研究】100回目の実証実験!社会実装に向けたパイロット実験も実施
ミュージアムで“ととのう”!緒方泉教授に聞く、今注目の「博物館浴®︎」とは
株式会社Yume Cloud Japan/マインドスケール
会社紹介HP: https://www.yume-cloud.co.jp/
Mindscale(マインドスケール)HP: https://www.mindscale.jp/
■ 本件に関する問い合わせ先
①株式会社Yume Cloud Japan ②九州産業大学
◯担当:事業企画室 大場 ◯担当:総合企画部広報課
◯Mail:a.ohba@yume-cloud.co.jp ◯Mail: kohoka@ml.kyusan-u.ac.jp
会社概要
株式会社Yume Cloud Japan:https://www.yume-cloud.co.jp/ https://www.mindscale.jp/
株式会社Yume Cloud Japanは、音声解析技術を活用したコンディション可視化サービス「MindScale(マインドスケール)」を開発・提供しています。大学や医療機関との共同研究を通じて技術検証を進めるとともに、企業、自治体、教育機関、文化施設、スポーツ分野などにおけるウェルビーイング向上支援の社会実装に取り組んでいます。
【本プレスリリースに関するお問合せ】
株式会社Yume Cloud Japan
【代表者】代表取締役 : 吉田大輔
【所在地】山形県米沢市アルカディア1-808-46
山形大学有機材料システム事業創出センター内
【URL】 https://www.yume-cloud.co.jp/
【お問合せ先】info@yume-cloud.co.jp


このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
