【親子関係を深めるためのコミュニケーション方法ランキング】477人アンケート調査
親子のコミュニケーションに関する意識調査
オンラインイラスト教室を運営する株式会社アタム(本社:東京都港区、代表取締役:宮澤惇、以下 アタムアカデミー)は、小学生以上の子どもをもつ親477人を対象に「親子のコミュニケーションに関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。
親子関係は子どもの発達に影響を及ぼし、ストレス耐性や挑戦する意欲などにも関わると言われています。そのため「親子関係を深めたい」「子どもとしっかりコミュニケーションを取りたい」と考えている人は多いでしょう。
今回、オンラインイラスト教室を運営するアタムアカデミー( https://atam-academy.com/ )は、小学生以上の子どもをもつ親477人にアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。
調査結果に対して、合同会社ぜんと( https://zento.work/ )代表の吉田克彦氏よりご考察いただいております。
【データの引用・転載についてお願い】
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、必ず「アタムアカデミー」のURL( https://atam-academy.com/ )へのリンク設置をお願い致します。
【調査概要】
調査対象:小学生以上の子どもをもつ親
調査期間:2025年1月24日~2月7日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:477人(女性358人/男性119人)
回答者の年代:20代 3.8%/30代 35.4%/40代 48.6%/50代以上 12.2%
【調査結果サマリー】
・親子関係を深めるために重要だと思うコミュニケーション方法は「子どもの話を聞く」
・親子関係におけるコミュニケーションで難しいのは「一緒に過ごす時間が少ない」
・親子関係をより良くするために取り入れたい方法は「子どもとの時間を増やす」
・子どもが親に対して自発的にする話題は「学校生活」
親子関係を深めるために重要だと思うコミュニケーション方法は「子どもの話を聞く」
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小学生以上の子どもをもつ477人に「親子関係を深めるために重要だと思うコミュニケーション方法」を聞いたところ、圧倒的1位は「子どもの話を聞く(53.2%)」、次ぐ2位は「子どもを尊重する(33.5%)」でした。
「子どもの話を聞く」「尊重する」といった、子どもの気持ちを大切にする姿勢を重視している親御さんが多いとわかります。
また単に会話するだけでなく、一緒に過ごす時間や子どもに共感する姿勢を大切にしている人も。親が子どもに寄り添うことが信頼関係を深めるカギになると考えられます。
<1位 子どもの話を聞く>
・子どもの話がまとまっていなかったり話すのが下手だったりするときも、途中で口を挟まず、時間がかかっても最後まで聞くことを意識しています(30代 女性)
・話をしたそうにしているときは、話の腰を折らずに聞いてあげること(40代 男性)
ただ聞くのではなく「話を遮らずに最後まで聞く」「手を止めて子どもの目を見て聞く」など、聞き方に工夫している人も多くなりました。
親が話をおざなりに聞いていると、小さな子どもでも「ちゃんと聞いてくれていない」と勘づくもの。反対に親がしっかり聞く姿勢を示し、子どもが最後まで言いたいことを言えると、子どもは「受け止めてもらえた」と思えるでしょう。そのため、話を聞く態度が重要と考えている人が多いとわかります。
<2位 子どもを尊重する>
・基本的には本人の思いを尊重します。私自身が何か言うことは滅多にありません(30代 男性)
・子どもをひとりの人間として扱い、敬意をもって接することだと思います。自分のことや好きな話題などを丁寧に扱われることで、子どもたちも親をはじめとした周りの人間に対して、丁寧に接することを身につけてくれます(40代 女性)
子どもが何歳になっても「子どもは判断力が劣る」「失敗しないように親が守ってあげないと」と考える人もいます。このような気持ちが強過ぎると、親はつい口うるさく子どもに注意してしまい、子どものほうは親をうっとうしく思ってしまうことも。
そのため子どもを「ひとりの人間」として扱い、意見を尊重することが大切だと考えている人も多くなりました。
<3位 できるだけ会話する>
・平日でも、まずは朝晩自分から必ず声をかけるようにしています(40代 男性)
・相手の反応に関わらず、話しかけることです。子どものことを気にかけている姿勢を示していると、必要なときには親を頼りにしてきます(50代以上 女性)
会話の内容にこだわらず、会話の機会をとにかく多くもとうとしている人も多くなっています。
「食事やおやつを食べているときなど、リラックスしているときに会話する」など、会話のタイミングを工夫しているという声も。リラックスした状態だと、子どもの本音も引き出しやすくなると期待できます。
仕事で忙しくても、1日のうちで子どもとの会話をもつように努力している人も多いとわかりました。
<4位 子どもと一緒に過ごす>
・一緒に何かする時間をつくる。一緒にゲームをしたり運動したりなど(30代 男性)
・子どもとの時間を楽しむために、一緒に出掛けたり外食に行ったりする(40代 女性)
子どもと一緒に何かをする機会を大切にしている人が多くなっています。一緒に何かに取り組むと自然と会話が生まれますし、お互いに対する理解も促進されると期待できます。
また「子どもの成長はとても早く、一週間会わなかっただけでも成長を感じた」「貴重な時間を一緒に過ごすことが大事」という声も。
子どもと一緒に過ごせる時間を貴重なものと感じ、大切にしたいと思っている人もいるとわかります。
<5位 共感を示す>
・共感することや否定しないことを大切にしています。子どもにとっては毎日が新しい発見なので、何か報告してきた際には、ささいなことでも喜びを共有しています(30代 女性)
・子どもの感情に寄り添う。子どもが楽しそうに報告してきたときには、同じように嬉しい気分で話に共感して聞く。一言目に逆のことを言って否定しない(40代 女性)
子どもが話をするときや、楽しそうなときや悲しそうなとき、気持ちに寄り添って共感することを大切にしている人も多数。
大人にとっては取るに足りないことであっても、子どもにとっては重大事であることもあり得ます。また親の感覚とは違っても、子どもが「悲しい」「難しい」「楽しい」「嬉しい」と感じていることは事実です。
自分の気持ちに対して親から共感を示してもらうことで、子どもは安心して話しやすくなると考えられます。
<6位 アドバイス方法を工夫する>
・子どもの意見を一旦全部聞くこと。そのうえで「こういうのはどう?」と違う考え方を投げかけるようにしています(30代 女性)
・子どもの意見を尊重しつつ、間違った方向に向いているときには、子どもが納得するように説明して理解してもらう(40代 男性)
アドバイスをするときに、押し付けと感じられないように気をつけている人が多くなっています。子どもがアドバイスを押し付けや命令と受け取ってしまうと、「尊重されていない」と感じたり、反発したりすることもあるからですね。
「ダメ」「○○しなさい」と頭ごなしに言うのではなく、「どうかな?」と提案してみたり、根拠を説明して説得してみたりなどの工夫が寄せられました。
<7位 話しやすい雰囲気をつくる>
・子どもがなんでも打ち明けられるように、友達感覚で会話をする(20代 女性)
・「相談したら乗ってくれる。親は自分の味方なんだ」と安心してもらえるように、なんでも話せる環境をつくる(30代 女性)
・NGな話題をつくらず、疑問にはちゃんと答える(40代 女性)
家庭内に相談しやすい雰囲気がないと、子どもは困ったことがあっても抱え込んでしまい、ギリギリまで親に打ち明けない可能性があります。そのため話しやすいオープンな雰囲気づくりが重要だと考える人も多くなりました。
上位にランクインした「子どもの話を聞く」「子どもを尊重する」なども、話しやすい雰囲気づくりの醸成につながると考えられます。
親子関係におけるコミュニケーションで難しいことは「一緒に過ごす時間が少ない」
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「親子関係におけるコミュニケーションで難しいこと」の1位は「一緒に過ごす時間が少ない(19.9%)」でした。2位「子どもが話したがらない(14.5%)」、3位「意見が合わない(9.6%)」が続きます。
「親子のコミュニケーションでは会話が重要」と考えている人が多かった一方で、会話に必要な時間を十分に確保できていない人も多いとわかります。
また子どもが話したがらなかったり、話してくれても会話の能力が未熟でわかりにくかったりするなど、子どもの行動や態度で難しさを感じている人も。
一方で「つい口うるさくしてしまう」など、親に問題があると考えている人もいました。
<1位 一緒に過ごす時間が少ない>
・仕事が忙しく、休みの日にしかコミュニケーションを取れない(20代 男性)
・年齢が上がるにつれ生活リズムのズレが生じて、一緒に過ごす時間が減っていく(30代 女性)
・部活や塾など子どものスケジュールが詰まっているため、帰宅後や登校前の限られた時間にコミュニケーションを取るしかない(50代以上 女性)
親には仕事や家事があり、子どもには学校や部活、習い事があります。
子どもの年齢が上がるほど自宅外にいる時間は長くなるため、親子で過ごす時間が短く、コミュニケーションを取りにくいと考えている人も多くなりました。
<2位 子どもが話したがらない>
・年齢が上がるにつれて話したがらない内容が出てきた。「それでも聞くべきか?子どもが言ってくるまで待つべきか?」と判断に迷う(40代 男性)
・子どもが高学年になると話したがらない(50代以上 男性)
どんな内容でも親にあまり話したがらない子どももいれば、特定の話題だけ避ける子どももいます。避けられやすい話題は「友人関係のトラブル」「困っていること」「気に入らないこと」などです。
トラブルや困り事は、親としては把握してアドバイスしてあげたいところですが、子どもからすると話しにくいことも多いとわかります。
「打ち明けてくれるころにはかなり追い込まれている」という声もあり、子どもから話してくれないことを心配している人も。大きなトラブルにならないうちに聞き出したいと思いつつ、話したがらないことをどう聞き出したらいいのか困る人もいました。
<3位 意見が合わない>
・経験を元に伝えても、時代が違うのでなかなか理解を得られないところは、難しく感じてしまいます(40代 男性)
・親の価値観と異なることがある(50代以上 女性)
意見の違いは親子間以外でも起こりますが、親子で意見が違うと「自分の子どもなのにどうして」と思ってしまいがちです。意見の相違を受け入れられずに、ケンカになってしまうご家庭もあります。
40代や50代以上では、「ジェネレーションギャップで意見が合わない」という声も多くなっています。育ってきた時代が違うので感覚も違って、難しさを感じている人もいるとわかりました。
<4位 口うるさく言ってしまう>
・普通の会話でもつい「子どものために」と思って、説明したり何かを教えたりしたくなってしまう(40代 男性)
・私自身がついつい口出ししてしまい、意見を押し付けがちになってしまうこと。自分の言葉で子どもが意見を言うまで待てないときがある。親である私自身に問題があると思っています(40代 女性)
男性からの回答は6.5%のみで、主に女性から回答を集めた項目です。
日本の家庭では、母親のほうが子どもと触れ合っている時間が長い傾向があります。子どもと長く過ごしていることで「気になる部分」がよく目に入り、つい口出ししてしまうとも考えられます。
また回答したのは全員30代以上で、40代以上の比率も高いのも特徴です。子どもの年齢が高くなるにつれて、親から口出ししたいことが多くなると推測できます。
<5位 子どもの会話能力が未熟>
・子どもは自分の見たものを思いついたとおりに話すから、時間の流れや主語がわからず、子どもの話を理解するのが難しい。何度も聞き返してしまい、子どもが話すのをやめてしまうこともある(30代 女性)
・子どもが語彙不足で、子ども自身が言いたいことをうまく伝えられないので、引き出すのが難しいと感じます(40代 女性)
子どもは語彙力が不足していたり、話をわかりやすくまとめられなかったりすることがあります。また、親が伝えたいことを十分に理解できないことも。
親はもちろん子どもも「うまく意思疎通できていない」と感じるので、お互いストレスになってしまうこともあるとわかりました。
子どもの話をしっかり聞くのが苦痛になってしまい、「つい代弁したり適当に流したりしてしまう」と反省している人もいました。
親子関係をより良くするために取り入れたい方法は「子どもとの時間を増やす」
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「親子関係をより良くするために取り入れたい方法」を聞いたところ、1位は「子どもとの時間を増やす(24.9%)」でした。2位は「先輩パパママに相談する(18.2%)」、3位は「本で勉強する(14.3%)」でした。
・一緒に活動することを増やす。会話だけでなく、一緒にスポーツをするなど外遊びを増やす(40代 男性)
・先輩ママであったり、知人であったり、とにかく親子関係について話せる人と会話する。専門家の話を聞く機会があれば参加するよう心がけている(40代 女性)
・本や雑誌などによる情報収集。YouTubeなどでも子育て情報はあるがほぼ幼児向けなので、もう少し対象年齢が上の子たちの子育て情報があればいいなと思う(40代 女性)
・共通の趣味をもつこと。子どもが2人いて、2人とも同じ習い事(ピアノ、英会話)をしています。私も楽器をしているので、音楽の話をもう少ししていけたらなと思っています(50代以上 男性)
「一緒に過ごす時間が少ない」という難しさを感じている人が多かったことから、子どもとの関わりを増やしたいと考える人が多くなるのは当然の結果です。
また、具体的な取り組み方がわからず、まずは「先輩パパママの体験談」や「本」「ネット」などを参考にしたいという人も多くなっています。
ただ外部の意見を取り入れることについては、「ネットの意見に流されたくない」「科学的な根拠や裏付けのある方法を採用したい」という声も。子育てに関する情報の取捨選択が大切になると考える人も多いとわかります。
子どもが親に対して自発的にする話題は「学校生活」
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「子どもが親に対して自発的にする話題」を聞いたところ、圧倒的1位は「学校生活(64.6%)」で、6割以上の人から回答を得ました。2位「ゲーム(24.9%)」、3位「友人関係(24.7%)」が続きます。
・学校であった嫌なことや、テストが良かったことなどを話してくれます。ただテストが悪かったときは隠そうとします(40代 男性)
・学校での出来事。とくに部活です(50代以上 男性)
・ゲームの中の出来事や、ゲーム内で自分が達成したことについての説明やクイズ(30代 女性)
・友達と遊んだ内容(30代 男性)
・小学6年生男子で、学校での出来事は私から聞いてもあまり答えてくれません。私には好きなYouTubeやTikTokの話題などで話してくることが多いと感じます(40代 男性)
・推しのアイドルについて延々と喋っています(50代以上 男性)
・アニメ・キャラクターの話題。そのアニメについて私が知らないという前提で、ひたすら説明してくる(40代 女性)
子どもにとって学校は生活の大半を占める場所。そのため、授業や友人関係をはじめとする学校での出来事を話題にする子が多いようです。
ただ、すべての子が学校生活について積極的に話すわけではなく、むしろ親が聞いてもあまり答えないことも。ゲームやYouTube、推しなど、自分の好きなことになると、自発的に話し始める子も少なくありません。
子どもにとって「話したいこと」は、親にも共有したいと感じることなのかもしれません。
まとめ
親子のコミュニケーションでは会話が大切だと考えている人が多い一方、会話するための時間を確保できていないケースも多いとわかりました。
また子どもの年齢が上がるにつれ、親が聞きたい「学校でのトラブルや困っていること」などについては話してくれなくなることも多いようです。
ただ自分の好きなことについては自発的に話してくれる子どももいますので、コミュニケーションが少ないと感じる場合は、子どもが好きなことについての話題を提示してみるのもいいですね。
▽吉田克彦氏の考察
とても興味深いアンケート結果です。
「子どもの話を聞く」ことを重要視していることはとてもいいことです。子どもの話を聞くことには「子どもを尊重する」「できるだけ会話をする」など、2~7位の全ての要素が自然と含まれるからです。
一方で、子どもの話を聞く難しさも浮き彫りになりました。時間がない、子どもが話したがらない、つい意見してしまうなど、理由はさまざまです。
そんな時は、「親が子どもに相談すること」がおすすめ。些細な失敗の愚痴を聞いてもらうのも効果的です。子供は親の役に立っていると実感し、自己肯定感が上がります。さらに、返報性の原理が働き、お子さんも何かあった時に家族に相談しやすくなります。
■監修者紹介
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吉田克彦
・合同会社ぜんと( https://zento.work/ )代表 公認心理師・精神保健福祉士
・不登校専門の情報サイト「不登校なんでも相談室」( https://zento.work/gtn/ )主宰
・家族カウンセリング25年、のべ10000組以上の家族カウンセリングを行ってきた。
・自治体や企業などでのコミュニケーションやメンタルヘルスに関する研修も多数実施。
・福島県いわき市出身、東日本大震災をはじめ被災地住民のこころのケアがワイフワーク
【著書紹介】
「『できる』ブリーフセラピー」(金子書房2025年)
「震災心理社会支援ガイドブック」(共著:金子書房 2013年)
「小学校スクールカウンセリング入門」(金子書房 2008年)
「犬と家族の心理学」(共著:北樹出版 2007年)
「ブリーフセラピーの登龍門」(共著:アルテ 2005年)
「教師のためのブリーフセラピー」(共著:アルテ 2006年)
「学校臨床ヒント集」(共著:金剛出版 2003年)
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■アタムアカデミーについて
アタムアカデミーは、子供の創造性を育てるオンラインイラスト教室です。2020年5月よりオンラインのイラスト教室としてサービス提供開始し、2023年7月現在、小中学生を中心に日本全国から生徒が通う日本最大級のイラスト教室にまで成長しています。
サービスサイト:https://atam-academy.com/online/
■株式会社アタムについて
株式会社アタムは、「イラスト教育により子供の可能性を最大化する」をビジョンにオンラインイラスト教室を運営するスタートアップです。
所在地:東京都港区
代表者:代表取締役 宮澤惇
コーポレートサイト:https://atam-academy.com/
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