上半期ベストセラーランキングで、『ケーキの切れない非行少年たち』が、新書「3冠」達成!
出版取次大手の日本出版販売(日販)とトーハンは29日、今年上半期(集計期間:2019年11月24日~2020年5月23日)のベストセラーランキングを発表した。新書部門(教養新書)で、日販、トーハンともに1位となったのが、宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』(新潮新書)。28日に発表されたオリコン上半期ランキングの「新書1位」とあわせて、同書は「3冠」を達成したことになる。
◆人口の10数%いる「境界知能」の人々
児童精神科医である筆者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いる、という事実に気づく。たとえば、本書の帯のイラストを見てほしい。これは、著者が医療少年院に勤めていた時、「ケーキを三等分する」という課題に対して在院中の少年が出した答えの一例だ。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、さらに驚くべきは、これを描いた少年たちが、殺人や強姦致傷などの凶悪な犯罪を起こしている、という事実だろう。
問題の根深さは、普通の学校でも同じ状況がある、ということだ。こうした「境界知能」の人々は、人口の実に10数%いるというのだ。「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開したのが、この一冊だ。
◆大きな反響を呼んで「50万部」の大台に
「‟三等分“したケーキの図」に代表される衝撃的な内容に、「私の過去を物語っているような内容に驚愕しました。元非行少女として、本当に本当に良かったです。もっと早く会いたかった」(少年院経験者の女性)、「教育関係者はみんな読んだほうがいい」(養老孟司氏)など、多くの反響が寄せられた。その結果、昨年7月の刊行以来20回以上の重版がかかり、今年5月中旬には、「50万部」を突破することになった。
◆「くらげバンチ」でも連載開始
ちなみに、同書はマンガ化され、「くらげバンチ」https://kuragebunch.com/ で、6月12日(金)から連載がスタートする。
「ケーキの切れない非行少年たち」
【原作】宮口幸治
【漫画】鈴木マサカズ
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