松山智一、カルロス・ロロンキュレーションによる「ながくとも四十に足らぬほどにて死なんこそめやすかるべけれ(Die Young, Stay Pretty)」をKOTARO NUKAGA(六本木)にて開催
国際的アーティスト総勢9名によるグループ展
この度、2023年3月10日(金)から 4月28日(金)までKOTARO NUKAGA (六本木)は現代美術家・松山智一、カルロス・ロロン、キュレーションによるグループ展「ながくとも四十に足らぬほどにて死なんこそめやすかるべけれ(Die Young, Stay Pretty)」を開催いたします。(公式HP: https://kotaronukaga.com/)
本展は、プエルトリコにルーツを持ち、帰属意識や⽂化的アイデンティティをテーマにシカゴを拠点に活動するアーティスト、カルロス・ロロンとニューヨークを拠点にリアリティをもった時代性を表現し、活躍するアーティスト、松⼭智⼀による共同キュレーションの展覧会です。ロロンと松⼭、2名のアーティストの根底には、⾮⻄洋の⽂脈から⽣まれる美学による「美」というものに向き合っているという共通点があります。本展は、美術の歴史上、常に検討されてきた「美(美しさ)」という概念とその概念が内包する多⾯性、そして美は普遍的ではないということついてロロンと松⼭の対話の積み重ねから企画された展覧会となります。
展覧会タイトル「ながくとも四⼗に⾜らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ。」について
『徒然草』の第七段、「あだし野の露」より抜粋した本展覧会タイトルを現代訳にすると、「死ぬことがないならば、⼈⽣の深い感動は⽣まれてくるはずもない。やはり、⼈間の命ははかないほうが断然いい。」というような意味になります。この⼀節の本質を年齢についての問題ではなく、⼈⽣の「美しさ」について検討する姿勢であると捉えたとき、それはその後の時代の⽇本の美学に通底する概念です。その意味においてこの節を松⼭はタイトルとして選びました。
出典:徒然草(吉田兼好著・吾妻利秋訳)
■キュレーターコメント
松山智一 コメント
展覧会をキュレーションするのは4, 5回目ですが、テーマを決め作品やアーティストを選ぶことはキュレーターはじめ専門家ができることであり、表現をする当事者であるアーティストができることは、作家同士だからこそ起きる相互反応、有機的な共鳴を“今”という時間を共通項にして形にすることです。それゆえ最初この展覧会のタイトルに“リフレクション”を考えていました。時代を反映するリフレクション、同時代を生きる作家同士が互いを映し出すリフレクション。ただそれをそのまま展覧会タイトルにすることにつまらなさを感じました。
作家にとって表現とは変わりゆく今を捉えることであり、作品をつくることは時間軸を超える行為でもあります。生死という無常の概念にあらがう行為とも言えます。徒然草「長くとも四十に足らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ」で詠まれた無常観は、我々現代美術作家の表現行為と根底で相通ずるものがあります。この展覧会ではアーティストがどのように表現を追求し、それぞれの作家がどのように今を捉えているのかのプロセスと眼差しを共有したいと思っています。
カルロス・ロロン コメント
かけがえのない友人である松山が選んだ本展のタイトルを英訳するのに、私は頭を悩ませました。英文タイトルは、歌手デボラ・ハリーとギタリストのクリス・スタインが結成し、70年代から活躍するアメリカのロックバンド、ブロンディが作った同名の曲(1979年リリース)から引用しています。この曲は、美しくいる事へのプレッシャーや、期待、価値観というものが商品化される今日の文化において、今なお意味を持つのです。歌詞にある、「永遠に若くあるためには、若くして死に、人々の心に残るしかない。それは人間の性の奇妙さだ」という死生観は、中世の日本人のみに流れるのではなく、時代や文化を超えて、常に人の生き様に投げかけられる問いなのかもしれません。
松山智一(本展のキュレーターも兼任)参加アーティスト
左) photo by Akira Yamada, 右)松山智一《Home Salvation Toner》2022
カルロス・ロロン(本展のキュレーターも兼任)
右)カルロス・ロロン《Discovery in the New World II》2023
フーマ・ババ(Huma Bhabha)
右)フーマ・ババ《Untitled》2015
セイヤー・ゴメス(Sayre Gomez)
右)セイヤー・ゴメス《(To Be Titled)》2022
カンディダ・ヘーファー(Candida Höfer)
右)カンディダ・へーファー《Bibliothèque du CNAM Paris II 2007》2007
桑田卓郎(Takuro Kuwata)
右)桑田卓郎《Untitled》2015
ジョエル・メスラー(Joel Mesler)
右)ジョエル・メスラー《Untitled (Solid Gold)》2022
マリリン・ミンター(Marilyn Minter)
右)マリリン・ミンター《I C Gaga》2018
エルヴィン・ヴルム(Erwin Wurm)
右)エルヴィン・ヴルム《Glory(Semmel、Brotleib)》2021
■参加アーティスト
フーマ・ババ、セイヤー・ゴメス、カンディダ・ヘーファー、桑田卓郎、ジョエル・メスラー、マリリン・ミンター、エルヴィン・ヴルム、カルロス・ロロン、松山智一
■開催概要
展覧会名: 「ながくとも四十に足らぬほどにて死なんこそめやすかるべけれ(Die Young, Stay Pretty)」
会期: 2023年3月10日(金)- 4月28日(金)
開廊時間: 11:00 – 18:00 ※日月祝休廊
公式サイト: https://kotaronukaga.com/
会場:KOATRO NUKAGA(六本木)
〒106-0032 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル2F
アクセス: 東京メトロ日比谷線、
都営地下鉄大江戸線「六本木駅」3番出口より徒歩約3分
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