【日本企業の国際的なチーム運営調査】海外で働く同僚との共同作業、日本の従業員の半数以上が「全くなし」

SaaSレビュープラットフォームキャプテラはこの度、13カ国のリモート・ハイブリッド従業員6,490名(日本からは498名)に意識調査を行い、日本企業の国際的なチーム運営の現状をまとめました。

キャプテラ

本記事は、キャプテラサイトに掲載されている「グローバル人材と国境を越えたコラボレーション 効果的な運営とは?」の一部を抜粋したものです。

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デジタル化とグローバル化の進展に伴って、より多くの企業が国をまたいでのチーム運営やグローバル人材の育成に取り組んでいます。この2つの波にどのくらい日本企業が追いついているのかを明らかにする目的で、13カ国のリモートワーカーまたはハイブリッドワーカー6,490名(日本からは498名)を対象に調査を実施し、日本企業の国際的なチーム運営の現状を国際比較を交えてまとめました。

調査内容の詳細は本記事文末でご覧いただけます。

本記事のポイント:

  1. 海外で働く同僚との共同作業、日本の従業員の半数以上が「全くなし」

  2. グローバルコラボレーションのメリットは「コミュニケーション能力の向上」や「新たな問題解決の視点」

  3. 日本企業が取り入れている、「言語の壁」対策第1位は「ゆっくり話す、俗語を使わない」

1、海外で働く同僚との共同作業、日本の従業員の半数以上が「全くなし」

海外で働く同僚と共同作業する機会があるか尋ねたところ、日本の回答者の56%が「全くない」と回答し、本調査を行なった13カ国のうち最も高い数字となりました。

グローバルなビジネス環境で競争力向上を目指すなら、日本企業には思い切った改革が必要だと言えます。

キャプテラ「コラボレーションと生産性に関するアンケート調査」:海外にいるスタッフと共同作業を行う頻度

Q.「現在の仕事で、外国に住んでいる同僚と共同で作業をする頻度はどのくらいですか?」

インド

月に1回以上(81%)、年に1回以上(10%)、全くすることがない(9%)

メキシコ

月に1回以上(64%)、年に1回以上(21%)、全くすることがない(15%)

オーストラリア

月に1回以上(59%)、年に1回以上(13%)、全くすることがない(28%)

ブラジル

月に1回以上(58%)、年に1回以上(16%)、全くすることがない(26%)

スペイン

月に1回以上(57%)、年に1回以上(13%)、全くすることがない(30%)

米国

月に1回以上(57%)、年に1回以上(12%)、全くすることがない(31%)

英国

月に1回以上(57%)、年に1回以上(11%)、全くすることがない(33%)

イタリア

月に1回以上(56%)、年に1回以上(16%)、全くすることがない(28%)

カナダ

月に1回以上(53%)、年に1回以上(12%)、全くすることがない(34%)

ドイツ

月に1回以上(52%)、年に1回以上(14%)、全くすることがない(34%)

フランス

月に1回以上(44%)、年に1回以上(14%)、全くすることがない(32%)

オランダ

月に1回以上(44%)、年に1回以上(13%)、全くすることがない(43%)

日本

月に1回以上(27%)、年に1回以上(17%)、全くすることがない(56%)

2、グローバルコラボレーションのメリットは「コミュニケーション能力の向上」や「新たな問題解決の視点」

先ほどの質問で「月に1回以上」海外にいる従業員と共同で作業すると答えた人に、そういったグローバルコラボレーションのメリットとデメリットを聞きました。

キャプテラ「コラボレーションと生産性に関するアンケート調査」:国際的な共同作業のメリットとデメリット

Q.「他の国に住む同僚と共同で作業する最大の利点はなんだと思いますか?」「他の国に住む同僚と共同で作業するときの最大の課題はなんだと思いますか?」

注)アンケート対象者のうち、海外に住む同僚との共同作業の頻度について「月に1回以上」と回答した人を対象に質問。それぞれ上位5項目ずつを抜粋して掲載

メリット

コミュニケーション能力の向上(34%)

新たな問題解決の視点(25%)

柔軟な仕事環境(25%)

交流・ネットワーキングの機会(24%)

他の仕事文化への理解(22%)

デメリット

コミュニケーションスタイルの違い(37%)

文化的な誤解(31%)

言語の障害(28%)

不規則な労働時間(25%)

組織階層やチーム構造の違い(22%)

異なる文化的背景を持つチームメンバーと働くことで、多様なコミュニケーション手法を理解し適応する能力が養われたり、問題を多角的に捉えて新しいアイデアや視点が身につくといった利点があるほか、言語や文化の違いが業務遂行に悪影響を与えることがあるといった課題が挙がりました。

3、日本企業が取り入れている、「言語の壁」対策第1位は
「ゆっくり話す、俗語を使わない」

今後もますます増えていくであろう海外とのやりとりにどう対応できるかが日本企業発展の分かれ道とも言われますが、技術の進歩により国際的なコラボレーションは効率化していくと言えます。

外国語話者の少ない日本企業にとって課題として多く挙げられる「言語の壁」。現在海外にいるスタッフと共同作業を行なっている日本の企業はどのような対策をとっているのか聞きました。

キャプテラ「コラボレーションと生産性に関するアンケート調査」:社内会議で行われる「言語の壁」対策

Q.「現在の職場で、会議における言語の壁を克服するためにどのような対策を講じていますか?」

注)アンケート対象者のうち、同じチームに自分と異なる母国語を話す同僚が「多くいる」または「数名いる」と回答した人を対象に質問。複数回答のため、合計は100%にならない。「その他」、「該当なし」の回答は除外。

  • ゆっくり話す、俗語は使わない(33%)

  • プレゼンに視覚的補助を取り入れる(31%)

  • 文字資料を用意する(26%)

  • 会議後にフォローアップ資料を共有(26%)

  • 質疑応答の時間を設ける(26%)

最も多く挙げられたのは、日本語または外国語の「ネイティブスピーカーがゆっくり話し、俗語や方言などを避ける」でした。ただし、挙げられた対策は全て約3割程度に留まっており、言語の壁への配慮が全体的にやや不足していることが窺えます。

まとめ

今回の調査では、デジタル化とグローバル化が進展する中での日本企業の国際的なチーム運営の現状を明らかにするため、日本と世界13カ国で意識調査を行いました。

他国と比較して、国をまたいでの共同作業が日本では明らかに少ないことがわかりました。言語の壁や文化的背景の違いが障害となっていることが多いようですが、双方の適切な配慮とテクノロジの活用によって、より円滑なやり取りが可能になることでしょう。

♦︎2024年コラボレーションと生産性に関するアンケート調査②:

https://www.capterra.jp/blog/6425/collaboration-global-teams

キャプテラの「2024年コラボレーションと生産性に関するアンケート調査」は、2024年1月に回答者6490名 (米国n=503、英国n=496、カナダn=499、オランダn=499、ブラジルn=501、インドn=500、フランスn=497、スペインn=401、ドイツn=497、イタリアn=500、メキシコn=500、オーストラリアn=500、日本n=498) に対してオンラインで実施されました。本調査の目的は、国境を超えたチームがリモートで共同作業を行う際に直面する課題を分析することです。対象者は、各国の企業で正規・非正規問わず雇用されていることを条件に抽出しました。

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業種
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本社所在地
東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンヒルズMORIタワー5階
電話番号
-
代表者名
塩入琴恵
上場
未上場
資本金
-
設立
1999年01月