【高校生ホンネ調査】高校生の約9割が「多様な性を受け入れる」と回答 一方で8割以上が「性別の不公平を実感」
”徹底的な高校生目線”で作る進学情報サイト「コレカラ進路.JP」を運営する株式会社ライフマップ(本社:東京都港区、代表取締役:石川太一郎)は、全国の高校生155人を対象に、「高校生が考えるジェンダーへの意識と本音」についてのアンケート調査を実施しました。
ライフマップでは、”徹底的な高校生目線”を行動指針に掲げ、高校生のリアルな声を拾い上げる実態調査を行っています。今回の調査テーマは「ジェンダーへの意識と本音」。社会全体で多様性の尊重が叫ばれるなか、高校生自身はどのようにジェンダー問題を捉えているのでしょうか。今回の調査では、性別による不公平さを実感しつつも前向きに多様性を受け止める、高校生のリアルな姿が見えてきました。
■ 高校生の約4割が「ジェンダー問題に関心あり」
「ジェンダーギャップ」や「ジェンダー平等」という言葉を知っているか、という問いに対し、「知っていて関心がある」と答えた高校生は43.9%にのぼりました。次いで「知っているが関心はない」が38.7%、「聞いたことはあるがよく知らない」が13.5%、「知らない」は3.9%という結果でした。
約4割の高校生がジェンダー問題を自分ごととして捉えている一方で、半数以上は「知識はあるが深く考えたことはない」という段階にとどまっていることが分かります。しかし、将来の社会を担う高校生の約4割がすでにジェンダー問題を課題意識として持っている事実は、世代交代によって社会の価値観が大きく変わる可能性を示唆しています。

■ 8割以上が「性別で不公平を感じた」と回答 日常に潜むジェンダー格差
「世の中には、性別によって不公平がある」と感じたことはあるか、という質問に対し、「よくある」(19.4%)、「時々ある」(61.3%)を合わせると、実に80.7%の高校生が「不公平を感じた経験がある」と回答しました。具体的に挙がった場面としては、「男らしさ/女らしさなどの言動に対する違和感」(55.2%)が最多で、次いで「進路や職業に関するイメージ」(48%)、「メディアやSNSでの表現」(41.6%)などが続きました。
こうした結果からは、ジェンダーに関する意識が「大人になってから」ではなく、すでに高校生の段階で日常的に芽生えていることがわかります。特に「言動の違和感」や「進路のイメージ」といった回答は、進学や将来を考える時期ならではのリアルな実感ともいえそうです。


■ 7割が肯定、3割は否定 ジェンダーをめぐる“高校生の二面性”
「性別に関係なく生きやすい社会になっていると思うか」という問いには、「とても思う」(20.6%)、「やや思う」(48.4%)と、約7割の高校生が肯定的に回答しました。一方で、「あまり思わない」「まったく思わない」とした生徒も30.9%存在しており、依然としてまだ生きづらさを感じる層も一定数いることが伺えます。
ジェンダーに対する価値観が多様化していく中で、「進んでいる」実感と「まだ足りない」実感の両方を同時に抱えているのが、今の高校生のリアルな姿といえるでしょう。

■ 高校生の約9割が“多様な性を受け入れる”と回答
「もし友人や身近な人が『同性のパートナーを選ぶ』『性別を変える』といった選択をしたらどう感じますか?」との問いに対し、「とくに気にしない/自然なことだと思う」と回答した高校生が56.1%と最多となりました。さらに、「最初は驚くかもしれないが、受け入れられると思う」が33.5%にのぼり、約9割の高校生が性の多様性を肯定的に受け止めていることがわかりました。
この結果から、ジェンダーに対する考え方が、従来の「特別なこと」として扱われる段階から、「当たり前のこと」として自然に受け止められる段階へ移行しつつあることが読み取れます。価値観の転換はすでに若い世代を中心に着実に進行しており、今後の社会全体の変化を予感させる結果となりました。

■ 高校生が注目するジェンダー課題、最多は「働き方の不平等」
関心のあるジェンダー問題を複数回答で聞いたところ、「働き方の不平等さ(男女の給与格差や昇進の違いなど)」が54.2%で最多でした。次いで「LGBTQ+への理解や配慮」(38.1%)、「男らしさ・女らしさなどの価値観による生きづらさ」(37.4%)が続きました。この結果からは、単なる学校生活の不満にとどまらず、「将来の働き方」や「社会全体の構造」にまで視線を向けている高校生の意識の高さがうかがえます。

■ “親世代との価値観ギャップ”を課題視する声も
最後に、「これからの社会が性別に関係なく生きやすくなるために何が大切か」を尋ねたところ、高校生からは多様な意見が寄せられました。なかには「自分たちの世代は柔軟に考えられているが、親世代との価値観ギャップが課題になっている」といった指摘も見られ、世代間の意識のずれをどう埋めていくかが今後の大きなテーマになりそうです。
一方で、高校生たちの言葉からは「理解しようとする姿勢」や「人として向き合うこと」といった前向きな姿勢も浮かび上がり、次の時代をつくっていく若い世代の価値観が垣間見えました。社会全体として、こうした声をどう生かしていけるかが問われています。
【高校生からの意見】(一部抜粋)
・「身体的に必要である区別か、偏見による差別かを判断すること」(高校2年生)
・「受け入れることが難しくても、知識をつけたり理解しようとする姿勢を持つ」(高校3年生)
・「相手の個性を理解すること」(高校1年生)
・「日頃からジェンダーに関する話題を出していく」(高校3年生)
・「自分の意見は持ちつつも、相手を尊重して批判しないこと」(高校2年生)
・「男性・女性という枠組みで見るのではなく、一人の人間として向き合うこと」(高校1年生)
・「自分とは違う考えの人もいる、ということを忘れない」(高校1年生)
・「今の高校生はあまり偏見を持っている人が少なく、偏見が多いのは親世代だと感じる。それが解消されたら子供たちはもっと暮らしやすくなると思う 」(高校1年生)
■調査概要
調査内容 :高校生が考えるジェンダーへの意識と本音
調査機関 :自社調査
調査対象 :当社を利用している全国の高校生
有効回答 :155人
調査期間 :2025年8月27日~9月26日
調査方法 :高校訪問でのアンケート調査
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
【会社概要】
株式会社ライフマップ
代表者:代表取締役社長 石川太一郎
本社所在地:東京都港区芝大門2-12-9 HF浜松町ビルディング3階
設立日:2007年12月25日
会社HP:https://lifemap.jp/
【コレカラ進路.JPについて】
「コレカラ進路.JP」は、「夢を見つける、夢を叶える」をテーマとした進学情報サービスです。高校生の個性と大学・短大・専門学校の特徴をマッチングさせるテクノロジーを搭載し、ユーザーに合った進路の実現を目指しています。
【本件に関するお問合せ先】
株式会社ライフマップ 広報担当宛
電話:03-6721-5290 Email:info@lifemap.jp
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