鳥取大学医学部附属病院にてカルディオインテリジェンス社が開発したAI医療機器「SmartPAFin」を活用した臨床研究を開始 — 心不全入院患者に対する潜在的心房細動の早期検出を目指す

― “見えない心房細動”をAIで可視化し、心不全患者の心房細動早期診断支援への可能性を検証―

鳥取大学医学部附属病院 循環器内科において、株式会社カルディオインテリジェンス(本社:東京都港区、代表取締役:田村雄一、以下当社)が開発したAI医療機器「発作性心房細動兆候検出ソフトウェア SmartPAFin シリーズ」を用いて、心不全入院患者における潜在的な心房細動の兆候を早期検出することを目的とした臨床研究を開始いたします。

発作性心房細動兆候検出AI機器「SmartPAFin」を活用した臨床研究を鳥取大学医学部付属病院で開始

■研究の実施背景

心不全は、心臓のポンプ機能が低下し、全身に必要な血液を十分に送り出せなくなる状態を指します。その結果、息切れ、むくみ、疲れやすさなどの症状が現れ、進行すると日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、生命を脅かすこともあります。高齢化が進む本邦において心不全患者は年々増加しており、早期の診断と適切な治療介入が重要になっています。

心不全により入院する患者は、不整脈の一種である“心房細動”を新たに発症するリスクが高いことが知られています※。心不全患者における潜在的な心房細動の存在は、血栓塞栓症(血管にできた血のかたまりが流れていき、脳や肺などの血管を詰まらせてしまう病気)のリスクや予後の悪化に影響する可能性があり、心房細動の早期検出は非常に大切です。しかしながら、短時間の心電図モニタリングでは発作性心房細動(pAF)を捉えることは難しく、見逃しのリスクがあります。

※Circulation: Heart Failure 2011; 4: 740–746

■研究の概要

本研究では、鳥取大学医学部附属病院に心不全で入院した患者の心電図データを対象に、非発作時の心電図データから発作性心房細動の兆候を検出する新しいAI医療機器「発作性心房細動兆候検出ソフトウェア SmartPAFin シリーズ」(以下、SmartPAFin)を用いた心電図解析を実施し、発作性心房細動の兆候の有無と入院期間中に発症した心房細動の関連を評価いただきます。心不全と心房細動兆候の関連性に着目した本研究は、循環器疾患領域におけるAIを活用した新たなリスク評価手法の一つとして、医療現場への技術実装の可能性を広げる重要な研究の1つとなることを期待しています。

当社は、2024年12月にSmartPAFinの薬事承認を取得しました。

■研究代表者:鳥取大学医学部附属病院 循環器内科 加藤克 先生 コメント

心不全で入院している方は、新たに心房細動という不整脈を起こすことがあります。心房細動は脳梗塞や心不全の悪化につながることがあるため、早く見つけることが大切です。しかし、短い時間の心電図検査では発作がないと見つけにくいのが現状です。今回の研究では、AIを使って、発作が起きる前の“前ぶれ”を見つけることに挑戦します。この技術が実用化されれば、より早く治療を始められる可能性があります。

鳥取大学医学部附属病院について

鳥取大学医学部附属病院は、「地域と歩む高度医療の実践」を理念に掲げ、地域に根ざした先進的な医療の提供を通じて、患者さん一人ひとりに最適な医療を届けることを目指しています。

高度急性期医療を担う基幹病院として、がん診療連携拠点病院の役割も果たし、専門的な人材の育成やがん登録の推進など、多角的な取組みによって鳥取県全体のがん診療成績の向上に努めています。また、最新の医療技術・知見を取り入れた診療・研究・教育の一体的な推進により、地域医療の質の向上と持続可能な医療体制の構築に貢献しています。

株式会社カルディオインテリジェンスについて

カルディオインテリジェンスは、医療分野におけるAI技術を活用した製品開発に特化した企業です。主に心血管疾患の診断・治療支援を目的とした革新的なAI医療機器の開発を行っております。医療現場のニーズに即した実用的な製品を提供することで、心血管疾患の早期発見や治療をはじめとした医療の質の向上を目指しています。

・会社名:株式会社カルディオインテリジェンス

・所在地:東京都港区東麻布1-25-5 VORT麻布イースト 2階

・代表者:代表取締役CEO 田村 雄一

・設立:2019年10月

・会社HP:https://www.cardio-i.com/

発作性心房細動兆候検出ソフトウェア SmartPAFin シリーズについて

本製品は、2誘導以上の心電計等※で取得した、5分以上の非発作時の心電図データから発作性心房細動の“兆候”を検出するAIを実装しています。本製品に対して行われた医師主導治験から、検査から7日以内に心房細動発作を起こす可能性がある患者さんを感度91%でスクリーニングすることができます。

・医療機器承認番号:30600BZX00277000

・販売名:発作性心房細動兆候検出ソフトウェア SmartPAFin シリーズ

・製品ページ:https://www.cardio-i.com/product/smartpafin/

※汎用心電計、ホルタ解析装置、ホルタ解析装置用プログラム、ベッドサイドモニタ等(本申請範囲外)

■本件に関する連絡先

株式会社カルディオインテリジェンス 担当:山根

E-MAIL:contact-ci-info@cardio-i.com

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会社概要

URL
https://www.cardio-i.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区東麻布一丁目25番5号 VORT麻布イースト2階
電話番号
03-6821-0390
代表者名
田村 雄一
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2019年10月