三井住友フィナンシャルグループとenechainとの合弁による新会社設立について
株式会社三井住友フィナンシャルグループ(執行役社長グループCEO:中島 達、以下、当社グループを総称して「SMBCグループ」)と株式会社enechain(代表取締役:野澤 遼、以下「enechain」)は、合弁による新会社を設立することを発表します。新会社の名称は「株式会社eXstend(以下「eXstend」)」となります。
■設立目的・社名由来
eXstend設立の目的は、電力事業者向けに、燃料価格変動リスクのヘッジ機会を提供し、事業者の安定的な経営をサポートすることです。社名「eXstend」には、enechain×SMBCグループの掛け合わせで、市場参加者の取引の範囲を拡大する(Extend)という意味が込められています。
■背景
日本政府は2030年までに再生可能エネルギー比率36-38%の実現を目指し、多くの施策を展開していますが、現時点においては、日本の電力供給における化石燃料由来の発電比率は70%を超え、日本はその多くを海外からの輸入に依存しています。このような状況下、多くの電力事業者(以降、「ヘッジャー(※)」)は燃料価格の変動リスクにさらされており、経営の安定化にはそのリスクをヘッジすることが重要な課題となっています。
enechainはこれまでも燃料価格の変動リスクのヘッジのために、仲介機能を通じて燃料価格の変動リスクのヘッジ機会を提供してきましたが、国際燃料市場での取引のオペレーション負荷や、必要な資金の点から、一部のヘッジャーしか機会を活用できませんでした。こうした課題を解決するため、SMBCグループとenechainは共同で対応策を検討し、このたび新たに合弁会社を設立する運びとなりました。
■eXstend設立について
eXstendは、ヘッジャーの皆様に燃料価格の変動リスクをマネージするための市場アクセスと新たな取引企業との取引機会を提供します。eXstendの役割は、自社でポジションを取って燃料価格の変動リスクを負った取引を行うのではなく、enechainが運営する市場に参加する最適な取引相手とヘッジャーの取引が円滑に進むように商流を整え、取引機会を提供することです。この仕組みにより、ヘッジャーは効率的かつ効果的に燃料価格の変動リスクをヘッジできるようになります。また、主な取引相手となるトレーダーや燃料生産者に、ヘッジャーとの新たな取引機会を提供します。
■SMBCグループの役割について
中期経営計画「Plan for Fulfilled Growth」の中で、基本方針の一つに社会的価値の創造を掲げ、持続可能な社会の実現に向けた取組を推進しています。また、電力に関する課題解決を重要テーマの一つと掲げ、専門チームを立ち上げて取組を進めています。今回の取組を通じ、これまで我が国における課題の一つとされてきた電力業界が抱える燃料価格変動リスクへのソリューション実現に貢献してまいります。
■enechainの役割について
「Building Energy Markets, Coloring Our Society」をミッションに掲げ、卸電力や燃料、環境価値の取引機会を提供しています。これまで提供していた燃料取引の仲介機能を、eXstendの機能でさらに強化し、より多くの事業者に燃料価格の変動リスクをヘッジするための新たな取引機会を提供します。
■今後の展望について
eXstendは、電力事業者が直面する燃料価格変動リスクを最小限に抑えるためのソリューションを提供し、ますます複雑化するエネルギー市場での経営安定化を支援してまいります。また、国内外のエネルギー市場において新たな価値を提供していくことを目指します。
<会社概要>
社名 |
株式会社 eXstend(エクステンド) |
代表取締役 |
新井 友也 |
資本金 |
10億円 |
出資比率 |
株式会社三井住友フィナンシャルグループ50% 株式会社enechain 50% |
事業内容 |
燃料価格変動リスクに対するヘッジ機会の提供 |
※本資料では、燃料価格変動リスクをヘッジする事業者を指しています
以 上
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