ロールス・ロイス、ブラック・バッジ・スペクターを発表:さらなる高みへと昇華されたもうひとつの姿

Rolls-Royce Motor Cars Limited

2025年2月18日、グッドウッド、ウエスト・サセックス

•ブラック・バッジ・スペクター(Black Badge Spectre)は、ロールス・ロイス史上最もパワフルなモデル

•匿名化されたブラック・バッジ顧客の数十万マイルもの走行データに基づいて開発

•早期のお客様からの要望を受けて、秘密裏にブラック・バッジ・スペクターの少量製造を実施

•新たな「インフィニティ・モード(Infinity Mode)」により走行特性が変化し、485 kW(659 hp)の出力をエフォートレスに発揮

•ブラック・バッジのデザインは、よりダイナミックなロールス・ロイス体験を体現:イルミネーテッド・パンテオン・グリルの背後のキャンバスに配されたカラー、1980年代から1990年代のクラブ・カルチャーからインスピレーションを得た新色ヴェイパー・ヴァイオレット(Vapour Violet)、イルミネーテッド・ブラック・バッジ・トレッドプレート、テクニカル・ファイバーを用いたイルミネーテッド・フェイシア

•「スピリテッド・モード(Spirited Mode)」により、ロールス・ロイスのマーリン・エンジンの特徴を受け継ぎ、1075 Nmものトルクを発揮

•ブラック・バッジはロールス・ロイスの圧倒的なオルターエゴを表す、大胆不敵で既成概念にとらわれないお客様のためにつくられた表現

「ブラック・バッジ・スペクターは、私たちがこれまでにつくりだした力強さと存在意義の最も明確な表明の一つです。細部に至るまで徹底的なこだわりをもって、最も大胆で冒険心あふれるお客様のイメージに沿って生み出されました。ブラック・バッジ・スペクターの開発への旅路の始まりから、この特別な一台を待ち望むお客様たちは、私たちに彼らの大胆不敵な精神を分かち合うように挑みました。これに応えるべく、当社のエンジニアたちは、データ・サイエンス、定性的フィードバック、そしてロールス・ロイスがもつオルターエゴに関する深い知識を融合させ、圧倒的で妥協のない個性を打ち出す、ロールス・ロイス史上最もパワフルなモデルをつくり出したのです。ブラック・バッジの個性を反映して、デザイナーと職人たちは、鮮やかなディテールと洗練された現代のクラフツマンシップを駆使し、非常にドラマチックで挑発的なビジョンを具現化しました。その結果、ロールス・ロイスのもう一つの姿を極限まで研ぎ澄ませた、ブラック・バッジ・スペクターが誕生しました」

ロールス・ロイス・モーター・カーズ 最高経営責任者 クリス・ブラウンリッジ

「ブラック・バッジ・スペクターの開発は、ブラック・バッジの個性である妥協のない本質をエンジニアリングの観点から深く理解することから始まり、その後、お客様からの詳細なフィードバックと走行スタイルの徹底的な分析を重ね合わせました。世界中のブラック・バッジのオーナーの皆様のご協力のもと、当社のスペシャリストたちは匿名のデータにアクセスすることが可能となり、お客様のロールス・ロイスの実際の使用方法を完璧に理解し、検証することができました。社内での開発に続いて、このモデルをいち早く手にすることを望む一部のお客様のために、秘密裏にごく僅かな台数の「シークレット」・ブラック・バッジ・スペクターが製造されました。彼らからは私たちの技術的な対応に対して高い評価を得ることができ、ロールス・ロイスとお客様との強固な結びつきが改めて浮き彫りになりました」

ロールス・ロイス・モーター・カーズ エンジニアリング・ディレクター ベルンハルト・ドレスラー博士

ロールス・ロイス・モーター・カーズは、ブランドのオルターエゴをさらなる高みへと昇華させたブラック・バッジ・スペクターを発表しました。大胆なエクステリア仕上げ、鮮やかなインテリアのディテール、そして革新的なビスポークの可能性を兼ね備えたこのモデルは、最高出力485 kW(659 hp)、最大トルク1075 Nmという驚異的なパワーを発揮します。これにより、ブラック・バッジ・スペクターは史上最もパワフルなロールス・ロイスとなります。

ブラック・バッジ・スペクターは、あらゆる面でロールス・ロイス史上最もパワフルで大胆なモデルです。大胆不敵なスピリットを持つお客様の要望に応えて誕生したこのモデルは、その精神を完璧に映し出しています。ブラック・バッジのお客様は、ロールス・ロイスの中でも特別な存在です。限界を押し広げながら成功を築いてきた彼らは、ラグジュアリーに対しても従来の常識には縛られません。究極のクラフツマンシップが息づくプロダクトと妥協のない体験を追求する一方、自らの世界観、ストーリー、そして大胆不敵な精神そのものを体現する、ダイナミックなエッジとゆるぎない個性を追求します。

このような強力なパワーをもつモデルを製造する決断は、ブラック・バッジのお客様からの並々ならぬ期待に強く後押しされたものです。お客様からの緻密な要望に応えるためには、その期待と同等の圧倒的なエンジニアリングの対応が必要とされ、それはロールス・ロイスのブラック・バッジの特徴である「エフォートレスな力強さ、即応性、精度」への深い理解に基づいています。

この理念がお客様の実際の車の使用状況を正確に反映していることを確認するため、ロールス・ロイスのエンジニアは複数のオーナーから匿名化された走行データへのアクセス許可を得ました。これにより、ドライブトレインのスペシャリストが数十万マイルに及ぶ運転行動を定量的に分析することが可能になりました。分析の結果、お客様は長時間よりも、短いパワーパルスを最大限に活用していることが明らかになりました。このインサイトは、今回のロールス・ロイスのアプローチを強く裏付けるものとなり、この大胆な顧客グループをイメージして入念に開発された、ブランド史上最もパワフルで、ドラマチックかつ強烈な本モデルの特徴と完璧にマッチしています。

圧倒的なパワーの活用

ブラック・バッジ・スペクターでは、二つのパワートレインの技術革新により、圧倒的なパワーを瞬時に発揮するというコンセプトが徹底的に追求されています。これらの機能はロールス・ロイスの自動車としては新しいものですが、そのルーツはブランドの歴史に刻まれています。伝説的なスーパーマリン・スピットファイアをはじめとするロールス・ロイスのマーリン・エンジンを搭載した航空機では、パイロットがスロットル・クアドラント(スロットル・レバーの基部)にあるスイッチを押すことで、瞬時に追加のパワーを得ることができました。堅牢なマーリン・エンジンはこのような一時的な出力の増加にも容易に対応でき、パイロットは着陸時にこの機能を使用したことを航空エンジニアに報告する義務がありました。しかし、今日のブラック・バッジ・スペクターのドライバーには、その必要はありません。

一つ目のイノベーションは、ロールス・ロイスのブラック・バッジを象徴するインフィニティ・シンボルに敬意を表した、独自の「インフィニティ・モード」です。ステアリング・ホイールに備わるインフィニティ・ボタン(∞)を押すことでこのモードが作動し、485 kW(659 hp)の最高出力が解放され、よりダイレクトなスロットル・レスポンスを実現します。このモードを有効にすると、走行状況の変化に連動して計器類の表示がより鮮やかに彩られます。

二つ目には、強烈かつ瞬時の加速を体験することができる「スピリテッド・モード」が搭載されました。この機能を作動させるには、停止している状態でブレーキとスロットルを同時に完全に踏み込み、車の準備完了を知らせる触覚的および視覚的なレスポンスを確認した後、ブレーキを完全に解除します。これにより、トルク出力は1075 Nmという画期的な数値にまで一時的に増幅され、圧倒的な推進力が解き放たれ、0-60mphをわずか4.1秒で駆け抜けることができるのです(0-100km/h:4.3秒)。

ブラック・バッジのシャーシ・エンジニアリング

ロールス・ロイスのシャーシのスペシャリストは、ブラック・バッジ・スペクターの前例のないパワーをお客様が自信を持って使いこなせるよう、数々の変更を取り入れました。ステアリングのフィーリングを重くし、ロール安定性を調整することで、ステアリング・ホイールの操作からのフィードバックを高め、コーナリング時の車体の揺れを低減させました。また、強化されたダンパーにより車体のコントロール性能が向上し、加速時や減速時の「スクワット(車体の傾き)」が軽減しました。これらの改良により、ロールス・ロイスならではのエフォートレスな操作性と名高い「マジック・カーペット・ライド」を維持しつつ、よりエンゲージメントの高い走行性が実現しました。

秘密の取り決め

お客様との対話から、大胆かつ揺るぎない視点でスペクターを再解釈した、ブラック・バッジ・モデルの登場を待ち望むお客様が、正式な発表前からその可能性に強く惹かれていたことが明らかになりました。ロールス・ロイスは、度重なる問い合わせに応え、特別に選ばれた一部のお客様に対して、正式発表まではその所有を極秘にすることを条件に、このモデルのへの早期アクセスを許可しました。この慎重な導入方法は、反骨精神を持つお客様の価値観と共鳴するものでした。ブラック・バッジ・スペクターの公開に先立ち、これらのお客様のために、極めて限定的なブラック・バッジ・スペクターが極秘裏に製作されました。お客様からの圧倒的な支持と、彼らのイメージを反映して開発されたこの大胆な表現手法が、ロールス・ロイス史上最もパワフルなモデルであることを力強く証明するものとなりました。

暗黒の美学

ブラック・バッジ・スペクターは、新色ヴェイパー・ヴァイオレットのペイント仕上げで世界デビューを果たします。この深みのある黒紫色は、1980年代から1990年代のクラブ・カルチャーを彷彿とさせるネオンの雰囲気にインスピレーションを得たもので、多くのブラック・バッジのお客様にとって魅力的な要素のひとつです。さらに、アイスド・ブラック・ペイントのボンネットも採用され、ロールス・ロイスの44,000色の「プレタポルテ」カラー・パレットと組み合わせることで、より大胆なコントラストを演出します。あるいは、ロールス・ロイスのビスポーク・デザイナーとともに、お客様専用の特別色を開発することもできます。

既存のショルダーおよびフェンダーのコーチラインに加え、ブラック・バッジではスーパー・クーペの下部に「ワフト(Waft)」コーチラインを施すことが可能になりました。これにより、車体下部3分の1の位置にシャープなラインが浮かび上がり、堂々としたフォルムとゆとりあるプロポーションがさりげなく強調されます。

また、ブラック・バッジ・スペクターでは、23インチの5スポーク鍛造アルミニウム・ホイールが新たに導入されました。部分ポリッシュ仕上げとオール・ブラック仕上げの2種類が用意され、その複雑な幾何学的造形が、このモデルの秘められた技術的複雑性と力強さをさりげなく表現しています。ブラック・バッジの顧客層の広がりを受けて、新しいホイール・セットには発売当初からウィンター・タイヤのオプションも用意されています。

これまでのすべてのブラック・バッジ・モデルと同様、ブラック・バッジ・スペクターの鏡面加工による光沢部分には特徴的なダーク仕上げが施され、その破壊的でノワール(暗黒)な個性を際立たせています。ロールス・ロイスの象徴であるパンテオン・グリル・サラウンド、スピリット・オブ・エクスタシー、ダブル「R」のバッジ・オブ・オナーに加えドア・ハンドル、広大なサイド・ウィンドウ・サラウンド、バンパー・アクセントにも同様の仕上げが施されています。

鮮やかなイルミネーション

先進的かつ現代的なクラフツマンシップへのこだわりをさらに追求し、ブラック・バッジ・スペクターのイルミネーテッド・グリルをより印象的に際立たせるユニークな機能として、ロールス・ロイスが新たに開発したイルミネーテッド・グリル・バックプレートが導入されました。バックプレートのカラーは、テーラード・パープル(Tailored Purple)、チャールズ・ブルー(Charles Blue)、シャルトリューズ(Chartreuse)、フォージ・イエロー(Forge Yellow)から選択可能で、選択したカラーをこの新たなキャンバスに反映し、コーチラインやインテリアを引き立てるユニークなアクセントとして活用することもできます。さらに、10種類の補色から選択できる新開発のイルミネーテッド・ブラック・バッジ・トレッドプレートにより、インテリアにまでこの鮮やかなイルミネーションが広がります。

力強いインテリアの聖域

ブラック・バッジ・スペクターのキャビンに足を踏み入れた瞬間、反骨精神にあふれる大胆なインテリアが印象的に乗員を迎え入れます。

スピリット・オブ・エクスタシーを抽象的に解釈したイルミネーテッド・フェイシアのユニークな模様に、ブラック・バッジ・シリーズ全体で使用されているインフィニティ・シンボルが取り入れられました。無限の力を象徴するこのエンブレムは、かつて歴史的な水上速度記録を示すものとして使用され、アドレナリンを求めてきた挑戦者たちに信頼されてきた証でもあります。フェイシアは、ピアノ・ブラックの「空」に、大小異なる輝きを放つ5,500個以上の「星」を散りばめたデザインになっています。

この最先端の工芸品を囲むように配されているのが、複雑でゆたかなテクニカル・ファイバーの表面仕上げです。このダイヤモンド型の織り柄は、ブラックのボリバル・ウッドをベースに、カーボン・ファイバーとメタル・ファイバーを使用しています。このメタル・ファイバーを、カーボン・ファイバーの層の間に手作業でダイヤモンド模様に配すことで、立体感が生み出されます。硬化後、各インテリアパーツはサンドブラスト加工が施され、6層のラッカーで密封された後、完璧な仕上がりになるまで手作業で磨き上げられ、印象的な深みと透明感をもたらします。

ブラック・バッジ・インフィニティ・シンボルはさらに、リアシートを隔てるレザーの「ウォーターフォール」セクションにも配されています。

ブラック・バッジ・スペクターでは、インストルメント・ダイヤルを5つのテーマカラー、ビビッド・グレロー(Vivid Grellow)、ネオン・ナイツ(Neon Nights)、シアン・ファイア(Cyan Fire)、ウルトラバイオレット(Ultraviolet)、シンセ・ウェーブ(Synth Wave)から選択し、カスタマイズすることが可能です。このオプションにより、SPIRIT(スピリット)オペレーティング・システムを介して、お客様ご自身で車内の物理的デザインとデジタル・インターフェースを調和させることができます。このラグジュアリーなデジタル・アーキテクチャは、リモート充電や位置情報の取得に加え、オーナー専用アプリケーションでのデジタル会員制クラブ「ウィスパーズ(Whispers)」へのアクセスも提供します。

ドラマチックなデザイン

ブラック・バッジ・スペクターは、大胆不敵な揺るぎない信念から生まれ、その精神に共鳴するお客様のために精密に作りあげられています。画期的な出力、シャーシ技術、そしてビスポークの豊かな可能性は、ロールス・ロイスのオルターエゴであるブラック・バッジが歩む成功の物語に、鮮烈な新たな一章をもたらします。

以上

ロールス・ロイス・モーター・カーズ

ロールス・ロイス・モーター・カーズは、真のラグジュアリー自動車のメーカーであり、 世界で最も高い評価と敬愛を受ける、手作業による魅力的なビスポーク製品を世界中のお客様のために製造しています。

英国ウエスト・サセックス州グッドウッドにあるホーム・オブ・ロールス・ロイスには、2,500名以上の従業員が勤務しています。ホーム・オブ・ロールス・ロイスには、グローバル本社のほか、センター・オブ・ラグジュアリー・マニュファクチャリング・エクセレンスが設置され、世界で唯一、ロールス・ロイスの自動車のデザイン、開発、手作業による緻密な製作が行われています。London School of Economics & Political Scienceの独自調査によると、2003年にグッドウッドでの生産を開始して以来、ロールス・ロイスは英国経済に40億ポンド以上を貢献し、毎年5億ポンド以上の経済価値を生み出していることが確認されています。

ロールス・ロイス・モーター・カーズはBMWグループの完全子会社であり、航空機用エンジンや推進システムを製造するROLLS-ROYCE PLC(ロールス・ロイス・ピーエルシー)とは完全に別会社で、関連はありません。

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会社概要

Rolls-Royce Motor Cars Limited

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URL
https://www.rolls-roycemotorcars.com/ja_JP/home.html
業種
製造業
本社所在地
Summit Avenue Farnborough, Hampshire GU14 0FB Summit ONE
電話番号
-
代表者名
クリス・ブラウンリッジ
上場
未上場
資本金
-
設立
1998年03月