【大阪歴史博物館】特別展「難波宮発掘開始70周年記念 大化改新の地、難波宮―古代日本のターニングポイント―」を開催します

大阪市博物館機構

 大阪歴史博物館では、令和6年(2024)7月5日(金)から8月26日(月)まで、6階特別展示室において、特別展「難波宮発掘開始70周年記念 大化改新(たいかのかいしん)の地、難波宮(なにわのみや)―古代日本のターニングポイント―」を開催します。

 山根徳太郎博士の主導によって難波宮跡の第1次発掘調査が始まったのは、昭和29年(1954)2月20日のこと。令和6年(2024)は、発掘調査がはじまって70年の節目の年にあたります。これを記念して、あらためて難波宮と、そのゆかりの「大化改新」にスポットを当てる特別展を開催します。

 「大化改新」は誰もが知る古代日本の大きな政治改革です。大阪(難波(なにわ))の地にあった難波宮はその改革の舞台であり、改革の結晶ともいえるものでした。見事に左右対称に設計された中枢部と正方位の区画、広々とした朝堂院といった新機軸のつくりが導入された難波宮を通じて、日本古代の国づくりの大きな節目を感じとることができるでしょう。本展では、こうした難波宮の画期性と「大化改新」とのかかわりを、70年にわたる発掘調査成果を中心に、周辺資料や伝承をまじえながら、分かりやすく様々な角度で描きます。


1.名  称  特別展「難波宮発掘開始70周年記念 大化改新の地、難波宮―古代日本

        のターニングポイント―」

2.主  催  大阪歴史博物館、一般財団法人大阪市文化財協会

3.後  援  NHK大阪放送局、公益財団法人大阪観光局

4.会  期  令和6年(2024)7月5日(金)~8月26日(月)

        火曜日休館、8月13日(火)は開館

5.開館時間  午前9時30分~午後5時

        ※入館は閉館の30分前まで

6.会  場  大阪歴史博物館 6階 特別展示室

        〒540-0008 大阪市中央区大手前4-1-32

        電話06-6946-5728 ファックス06-6946-2662

        https://www.osakamushis.jp/

         (最寄駅)Osaka Metro谷町線・中央線「谷町四丁目」駅2号・9号出口、

                                   大阪シティバス「馬場町」バス停前

7.観覧料

      ●特別展観覧券:大人1,100(990)円、高大生730(660)円      

      ●特別展・常設展共通券:大人1,590(1,530)円、高大生1,060(1,020)円

      ※( )内は20名以上の団体割引料金

      ※中学生以下、障がい者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料

8.展示資料数 約100件

9.展示構成

   序 章 大化改新のイメージ-教科書で習う日本の古代-

   第1章 押し照る難波-都ができる前-

   第2章 大化改新-新たな国づくりの始まり-

   第3章 難波宮の姿-ことごとくに論(い)ふべからず-

   第4章 律令制という制度-改新の行方-

   終 章 古代から現代へ-発掘70年-

10.主な展示資料

(1)難波宮造営以前の素弁八葉蓮華文軒丸瓦(そべんはちようれんげもんのきまるがわら) 難波宮跡出土 7世紀前葉 大阪市教育委員会蔵

 難波宮の造営は、645年に始まる大化改新を契機として開始されます。それ以前の大阪には、難波津という港や四天王寺があり、大陸文化と接する場所でもありました。本資料は、のちに前期難波宮朝堂院ができるエリアで見つかりました。難波宮造営よりも前の7世紀前葉のもので、文様の型には四天王寺創建期の瓦と同じ笵(はん)を用いています。一方、前期難波宮にあたる時期に大規模な宮殿の規模に見合った量の瓦は出土していないため、宮殿は板葺(いたぶき)であったと推定されています。

(2)祭祀に関わる遺物 難波宮跡出土 7世紀半ば 大阪市教育委員会蔵

 前期難波宮の北西部から、鞍(くら)を付けた土馬(どば)や、木製の人形(ひとがた)、斎串(いぐし)、舟形木製品などが多数出土しました。こうした遺物はおもに古代宮都の縁辺部や水辺で見つかることから、国家事業としての祭祀に関わる資料として注目されてきました。本資料も谷底に設けられた石組の水路の遺構周辺で見つかっており、谷底から湧く水を利用した祭祀に関連する資料であると考えられています。

(3)絵馬 大坂城跡出土 7世紀半ば 大阪府教育委員会蔵        

 本資料は、これまで日本で見つかっている中では最古の絵馬として注目されるものです。648年と推定される干支が記された「戊申年木簡」とともに、前期難波宮北部に存在した谷から出土しました。

スギ材を使用しており、残存部で横11.5㎝、縦5.7㎝、厚みは0.5㎝で、全体の約4分の1が残る状態です。右向きに描かれた馬の後脚と尾の先が見えており、身体全体に彩色が施されていたと考えられます。

【原品特別公開:7月13日(土)~7月22日(月)】

※これ以外の期間は写真パネルで紹介します

(4)戊申(ぼしん)年木簡(複製品) 大坂城跡出土 7世紀半ば 大阪歴史博物館蔵(原品は、           大阪府教育委員会蔵 大阪府指定文化財)

 日本最古の絵馬とともに出土した、中央に「戊申年」と墨書された木簡です。出土地点は、少なくとも幅60m、古代時点で深さ8mを測る大きな谷で、7世紀半ば頃の土器・須恵器がともに出土しています。干支「戊申」にあたる年は648年、まさに前期難波宮を造営中だった大化4年を指しているとされます。上部に書かれた「戊」や「稲稲」は、書体や墨の濃淡からみて「戊申年」以下の文字とは別に書かれ、裏面にも2行以上の墨書がありますが、下部と側面を欠いているため、全容は不明です。

〈お詫び〉戊申年木簡は、都合により全期間、複製品を展示いたします。

(5)藤原宮の複弁八葉蓮華文軒丸瓦(ふくべんはちようれんげもんのきまるがわら) 藤原宮跡採集 8世紀 大阪歴史博物館蔵

 前期難波宮は、日本の宮殿構造としては中国風の画期的なものでしたが、瓦屋根建築ではない点は旧来の日本のスタイルを保っていました。一方で、694年に都となった藤原宮は、宮殿建築では初めて瓦葺(かわらぶき)を導入しています。その瓦は近江や淡路、遠くは讃岐など各地の瓦窯で大量に焼かれ、はるばる大和まで運ばれることになりました。これらは大極殿や朝堂といった建物の屋根を飾り、壮麗さを演出したことでしょう。

11.関連行事

(1)講演会・シンポジウム「古代難波のランドマーク―難波宮と四天王寺」

   日  時:令和6年7月13日(土)午後1時~4時45分(受付:12時30分~)

    1.テーマ「難波宮跡発掘70年の成果と課題」

     講師:中尾芳治氏(元帝塚山学院大学 教授)

            2.テーマ「難波の大寺四天王寺の確立とその背景」

               講師:谷﨑仁美氏(大阪府立近つ飛鳥博物館 学芸員)

            3.テーマ「大化改新と難波宮」

               講師:市 大樹氏(大阪大学大学院文学研究科 教授)

            4.シンポジウム「ここまでわかった古代難波」

         会  場:大阪歴史博物館 4階 講堂

         定  員:250名(要事前申込)

         参 加 費:1,500円(特別展への入場には別途観覧券が必要です)

         参加方法:事前予約制

         参加券はインターネット予約サイト(PassMarket)でお申し込みください。

   詳細は後日当館ホームページ等でお知らせします。

         ※申込開始は5月3日(金・祝)の予定です。

(2)「なにわの日」講演会

         日  時:令和6年7月28日(日)午後2時~4時(受付:1時30分~)

            1. テーマ「前期難波宮の源流をさぐる」

               講師:積山 洋(大阪市文化財協会 学芸員)

            2.テーマ「大化改新と天皇」

               講師:磐下 徹氏(大阪公立大学大学院文学研究科 准教授)

         会  場:大阪歴史博物館 4階 講堂

         定  員:250名(要事前申込)

         参 加 費:1,000円(特別展への入場には別途観覧券が必要です)

         参加方法:事前予約制

         参加券はインターネット予約サイト(PassMarket)でお申し込みください。

         詳細は後日当館ホームページ等でお知らせします。

         ※申込開始は5月3日(金・祝)の予定です。

(3)ガイドツアー・スライドトーク「難波宮を巡る@大阪歴史博物館」

        日  時:令和6年7月20日(土)午前9時45分~12時(受付:9時30分~)

         令和6年8月4日(日)午前9時45分~12時(受付:9時30分~)

        行  程:午前9時45分~10時15分 「難波宮遺跡の見学」

                          大阪歴史博物館地下の倉庫群、石組水路の公開

                       午前10時25分~10時50分「難波宮の世界」

                          常設展示10階古代フロアの案内

                       午前11時30分~12時 スライドトーク「645年:特別展への招待」に参加

        集合場所:大阪歴史博物館 1階 受付

        定  員:各回20名(要事前申込)

        担  当:安岡早穂(当館学芸員)

        参 加 費:3,000円(「特別展・常設展共通券」1枚付き)

        参加方法:事前予約制

        参加券はインターネット予約サイト『PassMarket』でお申し込みください。

        ※申込開始は5月3日(金・祝)の予定です。

(4)スライドトーク「645年:特別展への招待」

        日  時:令和6年7月20日(土)午前11時30分~12時(受付:11時~)

         令和6年8月4日(日) 午前11時30分~12時(受付:11時~)

                   ※(3)ガイドツアー「難波宮を巡る@大阪歴史博物館」と合同での開催です

        会  場:大阪歴史博物館 4階 講堂

        定  員:各回200名(要事前申込)

        担  当:安岡早穂(当館学芸員)

        参 加 費:1,645円(特別展観覧券1枚付き)

        参加方法:事前予約制

        参加券はインターネット予約サイト『PassMarket』でお申し込みください。

        ※申込開始は5月3日(金・祝)の予定です。

12.取材について

取材をご希望の場合は、事前に下記担当までご連絡ください。

    (連絡先)大阪歴史博物館 企画広報課

         電話 06-6946-5728 ファックス 06-6946-2662


広報用画像をご希望の場合は、以下URLより画像申込書をダウンロードのうえ、ご提出ください。

▼画像申込書はこちら

https://www.osakamushis.jp/news/press/pdf/application_20240424naniwanomiya70.pdf

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会社概要

URL
https://ocm.osaka/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
大阪府大阪市中央区大手前4丁目1番32号 大阪歴史博物館内4階
電話番号
06-6940-4330
代表者名
真鍋精志
上場
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資本金
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設立
2019年04月