【塾エイド】学習塾において『講師間の授業・面談のクオリティ差』を最も課題視 -アンケート調査で見えた塾の”育成”に関する実態とは?

「塾の成功と生徒の成長を両立させ、より広く価値を提供したい」という目的・志のもとに主体的に集まり、相互に協力して地域教育に貢献するための塾・スクール経営の組織である塾エイド(運営法人:株式会社インサイト・ジャパン、代表取締役社長: 鴨志田順)は、全国の学習塾経営者を対象とした「塾運営に関するお悩みアンケート」を実施いたしました。今回は、採用に関する結果についてお知らせいたします。
1. 調査背景
少子化の進行や教育ニーズの多様化、保護者の価値観の変化などにより、学習塾業界を取り巻く環境は年々大きく変化しています。これまでのように学力指導だけで差別化を図ることが難しくなり、「どのように生徒を集めるか」「どのように人材を確保し育てるか」「どのように安定した運営体制を構築するか」といった課題が、より複雑かつ多様な形で現場に表れています。
塾エイドには、全国の塾経営者や教室長の方々から、こうした経営・運営に関するご相談やお悩みの声が日々寄せられています。そうした“現場のリアルな声”を数値的な指標として可視化し、業界全体の現状と変化を捉えることを目的として、本アンケートを実施いたしました。
調査では「集客」「人材・育成」「運営」の3つの観点から、塾の抱える課題や今後の方向性を多面的に分析しています。得られたデータは、塾エイドの「塾の成功と学生の成長を両立させ、より広く価値を提供したい」という理念のもと、各塾の経営課題に寄り添ったソリューションの提供やサービス開発へと反映してまいります。
また、塾運営に携わる皆様におかれましては、今後の経営判断や運営改善の参考としてご活用いただければ幸いです。
2. 調査概要
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調査方法: WEBアンケート方式
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調査対象: 全国の学習塾経営者59名
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調査実施: 2025年10月
※本調査を引用される場合 「『塾エイド』調べ」と明記ください。
3. 調査データ詳細
短期離職が多発している

「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」は合わせて約72% となり、約7割が短期離職は多発していないとしました。
講師への評価処遇制度が曖昧である

「そう思う」「どちらかといえばそう思う」は合わせて約57%となり、半数以上が講師への評価処遇制度が曖昧であるという実態が明らかになりました。
講師のモチベーション維持が難しい

「そう思う」「どちらかといえばそう思う」は合わせて約51%となり、半数以上が講師のモチベーション維持が難しいと感じていることが分かりました。
授業や面談のクオリティにばらつきが大きい

「そう思う」「どちらかといえばそう思う」は合わせて約66%となり、6割以上がクオリティにばらつきがあると感じていることが分かりました。
社員と講師、あるいは講師間のコミュニケーションが不足している

「そう思う」「どちらかといえばそう思う」は合わせて約52%となり、コミュニケーション不足の懸念を示しました。
4. 考察
講師間の”クオリティ差”には研修機会等の不足が影響か
今回の調査では、「授業や面談のクオリティにばらつきが大きい」と答えた割合が約66%となり、半数以上を占める結果となりました。このような結果となった要因の一つとして、講師研修や講師間の意見交換会など、授業や面談の質をあげるための機会を定期的に設けられていない、という点があげられるかと思います。講師自身が自分の授業の質に疑問を感じ、それを改善させるということは難易度が高く、ましてや多くの塾で大学生のアルバイト講師が主力となっている昨今において、講師全員にそのような行動を促すことは難しいと思われます。
また、「講師への評価処遇制度が曖昧である」の問いに対しても、「そう思う」が約58%を占めたことからも、制度や「仕組み化」に関しては多くの塾で実施できていない事が分かります。実際に、塾エイドも数多くの塾経営者様と面談させていただきましたが、アルバイト講師が多い状況や、生徒・保護者対応に追われている…といった理由から、評価制度や定期的な研修・意見交換会を実施できていない塾は多いように見受けます。
慢性的なコミュニケーション不足が育成関連の課題の主要因か
「講師のモチベーション維持が難しい」と答えた割合も半数以上になりました。飲食店は提供する「モノ(食べ物・飲み物)」が商品ですが、塾講師はこうした「モノ」がなく、講師自身が商品と言っても過言ではありません。そのため、サービス提供の基幹となっている講師のモチベーション維持に苦しんでいる状態は、早くに脱却しなければなりません。
一方で、「社員と講師、あるいは講師間のコミュニケーションが不足している」と答えた割合が半数以上となっており、モチベーション維持の第一歩ともいえる『コミュニケーション』が慢性的に不足している状況であることも分かりました。
これは推察ではありますが、若い世代、いわゆる「Z世代」とどう接して良いか分からない、といった理由があげられるかと思います。近年はハラスメントも問題になっていることから、特に世代間をまたぐコミュニケーションには慎重になっている可能性もあります。
しかしながら、コミュニケーションが不足している状況ですと、講師のモチベーションはもちろん、面談や授業のクオリティといった塾運営の根幹部分へ関与する機会も失われます。講師の心理的安全を確保しつつ、定期的に面談や講師間の交流を持てる機会を作れると、こうした課題は改善していく可能性があります。
懸念とは反対に講師の短期離職は少ない模様
こうした課題・懸念とは裏腹に、「短期離職が多発している」と回答したのは約28%となり、講師は比較的長期にわたり勤務してくれている事が分かりました。最低賃金の上昇や、塾のアルバイトにおける負のイメージ先行(予習が必要、サービス残業が多いなど)はあるものの、地方では時給が高い傾向にあることや、教えることに関するやりがい、就職活動でのエピソードのしやすさ…といった理由が考えられそうです。
5.塾エイドが提供する人材採用・育成サポートについて
塾エイドは「塾の成功と生徒の成長を両立させ、より広く価値を提供したい」という理念のもと、塾の先生方がコア業務である「教育」に集中できるような仕組みづくりを日々実践しております。教育業界を取り巻く環境は日々変化しており、塾エイドが情報の集約を行って、セミナーやコンテンツを通して発信していくことで、効率よく情報収集いただけます。
今回取り上げた人材採用・育成テーマについて、塾エイドでは過去以下のようなセミナーを開催しております。無形商材を扱う塾においては、「講師が商品」と言っても過言ではありません。採用=塾の仕入れで、仕入れが悪い店舗には寄り付かない…といった可能性も考えられるでしょう。
本テーマは、セミナーアンケートからも毎回関心度の高さが伺えます。ぜひこの機会に、公式HPからフレンド会員登録(無料)、塾エイドLINE公式のご登録をいただけますと幸いです。
人材採用・育成テーマで実施したセミナー例
スポットワークが変える採用市場!
門配から講師まで、塾で活用するコツとは?

タイミー様にご登壇いただき、スポットワークを塾に取り入れるための手法や事例をご紹介いただきました。
講師がやる気で活気のある教室なら、売上も伸びる!
離職を防ぎ、パフォーマンスを高める声かけとは?

株式会社ウーマンプラスアルファ代表の菊地様にご登壇いただき、講師の「定着」「パフォーマンス向上」のためのコミュニケーションのコツについてお話しいただきました。
塾エイドセミナーのアーカイブはこちら(一部有料会員限定)
塾エイド公式HP
塾エイドLINE公式
https://page.line.me/887hcxuv?openQrModal=true
また塾エイドでは、教室長や講師、事務スタッフの採用~定着までをサポートする「人材育成パートナー」サービスを提供しています。求人出稿だけでなくその後の研修フォローや労務対応まで、塾特化のノウハウを元に、伴走型でサポートいたします。ご興味がございましたら、下記メールアドレスまでご連絡くださいませ。
ご案内は以上です。本調査や塾エイドに関してご関心やご質問のある皆様は下記までお問い合わせくださいませ。
info@jukuaid.com
【株式会社インサイト・ジャパンについて】
所在地 :本部 千葉県我孫子市本町2-3-23 田中ビル2階
TEL:050-5052-1133 FAX:04-7165-3534
事業内容:学習塾ボランタリーチェーンの運営
会社沿革:
2020年 6月 学習塾ボランタリーチェーン本部発足
2020年10月 第1回セミナー開催
2021年 1月 サービス名称を塾エイドに決定
2021年 2月 会員募集開始
2021年 6月 会員塾100教室突破
2021年 8月 セミナー参加者延べ1000名突破
2022年12月 会員1000教室突破
2024年 2月 セミナー参加者延べ5,000名突破
2024年10月 会員1,500教室突破
2025年7月 セミナー参加者延べ7,000名突破
2025年10月 会員2,000教室突破
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