【東京・大阪】売出戸数が多い中古マンションは値引き率が高い?~売出戸数率ランキングから検証~

中古マンション流通マーケットレポート2021年12月 vol1

マンションリサーチ株式会社

中古マンションは、売りに出した価格のまま売却にいたるとは限りません。成約までには、一定率、値引きされることが多いものです。今回、マンションナビを運営するマンションリサーチ株式会社は、売出戸数率(売出戸数/総戸数)の高い中古マンションの値引き率を調査。流通数が多いマンションは値引き率も高いのか検証いたしました。本記事詳細https://t23m-navi.jp/magazine/editorial/news/tokyo-osaka-price-reduction-rate/

  • 総論

東京都では、東京全体の値下げ率平均値と比較しても、流通頻度が高いマンションが値引きされやすいという傾向は見られませんでした。一方で、大阪府では、大阪府全体の値下げ率平均値と比較すると、やや値下げ率は高いようです。従って、本調査から東京都のほうが、流通数が多い中古マンションにおいても、その資産性は確保されやすいという事も想定されます。
 

  • 検証方法

調査期間:2020年1月~2021年11月
調査対象:東京都・大阪府の総戸数50戸以上のマンション
検証方法:調査期間内での総戸数に対する売出戸数が高いマンションの売出戸数率(売出戸数/総戸数)と、値引き率を比較する事で流通数が多いマンションは値引き率も高いのかを検証
 

  • 記事詳細

成約にいたった中古マンションの「売出開始価格」と「最終売出価格」の差の平均値は、次の通りです。

  1. 東京都:2.6%

  2. 大阪府:3.2%


【東京都の売出個数率と値引き率の関係性】
「売出開始価格」と「最終売出価格」の差の平均値:2.6%

(マンションナビ調べ)

上記は、調査時期において売出戸数率が高い中古マンションTOP10です。
東京都の平均値引き率「2.6%」に対し、大幅に高いマンションも見られましたが、逆にほとんど値引きされていないマンションも見られ、流通頻度の高さと値引き率の高さは比例していないようです。

売出戸数率においては、100戸以下の中規模マンションが相対的に高く、タワーマンションや大規模マンションの流通数が多いという傾向も見られませんでした

【大阪府の売出個数率と値引き率の関係性】
「売出開始価格」と「最終売出価格」の差の平均値:3.2%

(マンションナビ調べ)

大阪府においても、東京都と同様、 売出戸数率は100戸以下の中規模マンションが相対的に高いようです。
しかし東京都とは異なり、値引き率に関しては、大阪の平均値「3.2%」に対して売出戸数率の高いマンションは相対的に高い傾向が見られます。
また、売出戸数率が高い中古マンションは、大阪市浪速区、淀川区が多数を占め、このエリアにおいてはとくに値引き率が高いようです。
 

  • 総論:大阪府では売出戸数率が高いマンションは値引き率も高い傾向に

東京都では、東京全体の値下げ率平均値と比較しても、流通頻度が高いマンションが値引きされやすいという傾向は見られませんでした。一方で、大阪府では、大阪府全体の値下げ率平均値と比較すると、やや値下げ率は高いようです。従って、東京都のほうが、流通数が多い中古マンションにおいても、その資産性は確保されやすいと想定されます。

今回の調査からもわかったように、成約にいたるまでの値引き率はエリアによって大きく異なります。 また、コロナ禍で中古マンションの売出数が大きく減少し、それに伴って値引き率も低下傾向にあったものの、2021年終盤から徐々に値引き率は高くなっており、中古マンションマーケット全体としては不安定な状況が続く事が予想されます。

※本記事詳細
 https://t23m-navi.jp/magazine/editorial/news/tokyo-osaka-price-reduction-rate/
※本リリースのデータなどをご利用の際は、引用元として【マンションナビ調べ】とご明記ください。

【マンションリサーチ株式会社サービスURL】
■不動産売却一括査定サービス『マンションナビ』
https://t23m-navi.jp/
 
■不動産データクラウド
https://fudosan-data.jp/

■ロボ査定
https://robosatei.jp/

■分譲マンションデータ販売
https://fudosan-data.jp/product/re-data/


【マンションリサーチ株式会社について】
マンションリサーチ株式会社では、 不動産売却一括査定サイトを運営しており、 2011年創業以来「日本全国の中古マンションをほぼ網羅した14万棟のマンションデータ」「1億件以上の不動産売出事例データ」及び「不動産売却を志向するユーザー属性の分析データ」の収集してまいりました。 当社ではこれらのデータを基に集客支援・業務効率化支援及び不動産関連データ販売等を行っております。

会社名  : マンションリサーチ株式会社
所在地  : 東京都千代田区九段北1丁目2番11号 エイム東京九段ビル3階
設立年月日: 2011年4月
資本金  : 1億円
Web    : https://mansionresearch.co.jp/ 

筆者プロフィール

福嶋 真司(ふくしましんじ)

マンションリサーチ株式会社

データ事業開発室 

不動産データ分析責任者

FUKUSHIMA RESEARCH INSTITUTE

代表研究員

https://lit.link/fukushimasouken 

早稲田大学理工学部経営システム工学科卒。大手不動産会社にてマーケティング調査を担当後、 

建築設計事務所にて法務・労務を担当。現在はマンションリサーチ株式会社にて不動産市場調査・評価指標の研究・開発等を行う一方で、顧客企業の不動産事業における意思決定等のサポートを行う。

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会社概要

マンションリサーチ株式会社

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URL
https://mansionresearch.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区神田美土代町5−2 第2日成ビル 5階
電話番号
03-5577-2041
代表者名
山田 力
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2011年04月