例年よりも早く流行しているインフルエンザの予防にお茶が役立つ 第2回 お茶で人生100年時代「伊藤園健康フォーラム」
お茶で人生100年時代を豊かに生きる知恵~お茶と茶カテキンの力~ 11月28日(木)渋谷ヒカリエ(東京都渋谷区)にて開催
株式会社伊藤園(社長:本庄 大介 本社:東京都渋谷区)は、第2回「伊藤園健康フォーラム」(主催:伊藤園中央研究所)を2019年11月28日(木)に渋谷ヒカリエ ホールAにて開催しました。
インフルエンザ予防には緑茶飲用が有効 認知症予防の効果にも期待
第一部の基調講演では、静岡県立大学薬学部教授・健康支援センター長の山田浩氏より、「お茶でインフルエンザは予防できるか?認知機能低下は改善するか?」と題し、ご講演いただきました。
■山田氏 講演内容
茶カテキンの習慣的な摂取がコレステロールや体脂肪の減少につながる
同じく基調講演として、山形大学農学部 食料生命環境学科 准教授の井上奈穂氏より、「健康診断結果で見直す生活習慣~お茶でコレステロールや体脂肪は下げられるか~」と題し、ご講演いただきました。
■井上氏 講演内容
お茶が貢献する”豊かに生きる社会”
お坊さんの長寿の秘訣 長生きするためのお茶のうまい取り入れ方
続いて行われた一般講演では、日本食文化史・精進料理研究家の麻生怜菜氏から「お坊さんは健康で長生き!~お寺でのお茶料理~」をテーマに、ご講演いただきました。
■麻生氏 講演内容
茶カテキンの様々な摂り方や健康機能を解説
太陽化学株式会社 ニュートリション事業部研究開発部門参事、三重大学大学院生物資源研究科連携教授の大久保勉氏からは「こんなところにも茶カテキン~茶カテキンの用途と効能~」をテーマにご講演いただきました。
現在、世界中でお茶の持つ嗜好性や機能性を活かし、お茶、茶エキスあるいは茶カテキンはペットボトル飲料や様々な加工食品、サプリメントなどに使われています。これまでの研究から、茶カテキンの摂取は、口の衛生、腸の環境を整える、さらには各臓器でも健康機能を発揮することがわかってきました。お茶で健康を補うことが重要です。」
<パネルディスカッション>
第二部のパネルディスカッションでは、「人生100年時代『QOLを高める茶カテキンとの上手な付き合い方』」と題し、株式会社三菱総合研究所 プラチナ社会センター主席研究員の奥村隆一氏をモデレーターに迎え、専門家の皆さまで行われました。
最初のテーマとして「インフルエンザ、コレステロール、花粉症を予防するには」について議論が交わされました。
■山田氏
「インフルエンザ予防にはお茶でのうがいだけでなく、お茶を飲むことも大いに効果があります。」
■井上氏
「コレステロールが高めの方に対してカテキンは有効です。余計なものを落とすというのが、カテキン、緑茶のいいところです。」
■麻生氏
「もったいないと思って食べていた茶殻がここまでエビデンスを持っていることに驚いています。茶殻は具材という立ち位置ではなく、ちょっと苦い春菊という感覚で使うと使いやすいです。」
■大久保氏
「加湿器にカテキンを入れたりなどして、ウイルスをまずキャッチしてなるべく人の体に入らないようにする、あるいはカテキン入りのマスクなどで住環境、食品から両方で対策ができないかという提案をしていきたいです。」
■衣笠所長
「インフルエンザ、花粉症の対策として“ちびだら飲み”というペットボトル飲料を時間をかけて飲むのがおすすめです。マイボトルも流行っているので、マイボトルに濃いめのお茶をいれるのがいいと思います。」
お茶を通してQOLを高める
続いて「人生100年時代 QOLを高め、健康寿命を延ばすには、お茶をどう活用したらよいか」というテーマで議論が交わされました。
「認知症は国民的な課題となっていますが、薬物治療はうまくいっておりません。生活習慣をきちんと是正し、血圧や脂質の上昇をきちんとコントロールすることと、生活上の食事や運動を意識することが重要です。お茶は認知機能の低下に対するエビデンスが出てきていますが、さらなる研究が必要です。」
■井上氏
「健康長寿という観点から言うと、お茶を取り入れながら楽しくおいしく食生活を送り、運動を適度にすることが重要です。」
「私は1日に何度もお茶を飲んでおり、まさにちびだら飲みになっているなと思いました。この休憩しながら、会話がありながらのお茶というのは、QOLを上げるということに即したスタイルなのだなと思いました。」
■大久保氏
「お茶は世界でもさまざまな活用がされており、QOLの向上に役立っています。」
■衣笠所長
「お茶はコミュニケーションツールのひとつだと思います。お茶の新鮮な香りと、焙煎した香りには非常にリラックス効果があり、お茶を囲んでコミュニケーションをとることでリラックスすることができるため、そういった点で役に立っていると思います。」
QOLを高めるお茶・茶カテキンとの上手な付き合い方 5つのポイント
フォーラム閉会にあたり「QOLを高めるお茶・茶カテキンとの上手な付き合い方 【5つのポイント】としてまとめました。
①健康診断結果が気になる方へ~茶カテキンでコレステロール値と体脂肪が下げられる~
②インフルエンザ予防にはお茶のうがいだけでなく、飲んでも効果あり
③継続してお茶を飲もう~花粉症予防、認知機能低下の改善にもお茶が効果的~
④抹茶や茶殻などお茶をまるごと食べることで、茶カテキンが豊富に摂れる
⑤お茶はコミュニケーション飲料
これからの季節に「お茶活」を! お茶の体験コーナー
また、フォーラムでは、日常生活においてお茶を楽しむ活動「お茶活」をキーワードに、インフルエンザなどが流行する季節におすすめの「賢い茶カテキンの摂り方」を、「ティーテイスター」という社内資格を持つ伊藤園社員と共に、来場者に体験していただきました。
野点傘や金屏風が置かれた空間にて、来場者の方々に、茶筅や抹茶椀など本格的な道具を使用し、抹茶を点てる体験をしていただきました。また、日常で抹茶をまるごと摂れるレシピをご紹介しました。
“茶カテキン”を効率よく摂取できるお茶のいれ方をお伝えしました。また、温度の違いによる飲み比べや、お茶をいれ終えた後の茶殻を使ったお料理の試食など日常生活に賢く・簡単に“茶カテキン”を取り入れる方法もご紹介しました。
畳の上で、お茶をいれる行為を通じて、落ち着いて自らの心と体に向き合い、それぞれがつながることを感じていただく体験を提供しました。
コーナーでは、忙しい日々の中でも、PAUSEする(立ち止まる)方法をご紹介しました。
各コーナーを体験された皆さまからは、「インフルエンザには緑茶がいいとのことだったので、日常的に飲用してみようと思った」(30代・女性)、「初めて抹茶を点てましたが、とてもおいしかった。レシピなども教えてもらえて、生活に取り入れたいと思った」(20代・女性)、「日本茶を飲む習慣がなかったが、マインドフルネスコーナーを体験してみて改めて日本茶っていいなと思った」(50代・男性)、「ほうじ茶の香りがとても良くて、リラックスできた」(40代・男性)、といった感想をいただきました。
SDGs(持続可能な開発目標)への参画が求められる中、伊藤園は当フォーラムのような機会を提供し、お茶を通じて”豊かに生きる社会”の実現に貢献します。
開催概要
■イベントタイトル: 第2回 お茶で人生100年時代「伊藤園健康フォーラム」 お茶で人生100年時代を豊かに 生きる知恵~お茶と茶カテキンの力~
■実施日時:2019年11月28日(木)12:30~16:00
11:30 開場・受付開始
お茶の体験コーナー
12:30 開会挨拶、主催者挨拶、伊藤園 中央研究所の紹介
衣笠 仁(株式会社伊藤園 中央研究所長)
12:40 第一部 基調講演・一般講演
14:50 第二部 パネルディスカッション
16:00 閉会
■会場:渋谷ヒカリエ ヒカリエホールA(〒150-8510 東京都渋谷区渋谷2-21-1 9F)
■主催:株式会社伊藤園 中央研究所
■実施内容
第一部:基調講演
・山田 浩(静岡県立大学薬学部教授・健康支援センター長)
「お茶でインフルエンザは予防できるか?認知機能低下は改善するか?」
・井上 奈穂(山形大学農学部食料生命環境学科准教授)
「健康診断結果で見直す生活習慣~お茶でコレステロールや体脂肪は下げられるか」
一般講演
・麻生 怜菜(日本食文化史・精進料理研究家)
「お坊さんは健康で長生き!~お寺でのお茶料理~」
・大久保 勉(太陽化学株式会社ニュートリション事業部研究開発部門参事・
三重大学大学院生物資源研究科連携教授)
「こんなところにも茶カテキン~茶カテキンの用途と効能~」
第二部:パネルディスカッション
「人生100年時代『QOLを高める茶カテキンとの上手な付き合い方』~これからの季節と茶カテキンの効果~」
<パネリスト>
山田 浩(静岡県立大学薬学部教授・健康支援センター長)
井上 奈穂(山形大学農学部食料生命環境学科准教授)
麻生 怜菜(日本食文化史・精進料理研究家)
大久保 勉(太陽化学株式会社ニュートリション事業部研究開発部門参事・
三重大学大学院生物資源研究科連携教授)
衣笠 仁 (株式会社伊藤園 中央研究所長)
<モデレーター>
奥村 隆一(株式会社三菱総合研究所 プラチナ社会センター 主席研究員)
お茶の体験コーナー
抹茶を点てる体験、茶殻を使ったお料理レシピ体験、心と体に向き合うお茶体験など、
お茶の魅力を体感、実践できる様々な体験コーナーを実施
登壇者
1981年 自治医科大学医学部卒業、1994年 同大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。静岡県立総合病院研修医、焼津市立総合病院内科医員を経て、1986年 小笠診療所長。1994年 自治医科大学神経内科学講座助手、スウェーデン・カロリンスカ研究所臨床薬理学講座に2年間留学。1997年 聖隷浜松病院総合診療内科医長。2001年 浜松医科大学附属病院治験管理センター助教授
鹿児島大学大学院連合農学研究科で学位(博士(農学))を取得
順天堂大学医学部研究員、東北大学大学院農学研究科助教を経て現職に至る。専門領域は栄養化学、食品機能学。
夫の実家がお寺であったことをきっかけに、お寺でいただく精進料理に興味をもつ。⽇本の伝統⾷、特に精進料理の考え⽅や調理法、⾷材などに感銘を受け、伝統的な調理法や⾷材を、現代のトレンドと融合した⾷⽂化の発信する場として、2011年より「あそれい精進料理教室」主宰。⽇本⼤学⽣物資源科学部⾮常勤講師(⽇本⾷⽂化史/おいしさの科学)・⽇本の伝統⾷の考え⽅など講演活動・精進料理(ベジタリアン・ヴィーガン)向けのレシピ開発などを⾏う。著書「寺嫁ごはん〜⼼と体がホッとする“ゆる精進料理”〜」(幻冬舎)など
三重大学大学院生物資源研究科連携教授)
1981年 琉球大学農学研究科応用微生物専攻修了、西南総合開発株式会社入社。1984年 太陽化学株式会社総合研究所、1985年 太陽化学株式会社総合研究所基礎研究部、2005年4月 大阪市立大学理学部理学博士。2017年12月 太陽化学株式会社ニュートリション事業部研究開発参事、2019年4月 三重大学大学院生物資源研究科連携大学院 教授。
1986年 日本大学農獣医学部卒業、株式会社伊藤園入社、中央研究所に配属、茶の香りの研究に携わる。特に飲料の製造時に起こる品質変化に関する研究を専門とする。2007年 開発部開発6課に異動、緑茶飲料の開発に携わる。2013年 中央研究所に異動、現在に至る。
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