喉頭摘出により失った自己音声の再獲得に関する臨床研究にコエステが参画
名古屋大学実施の「AMEDの支援による音声再生プロジェクト」
エイベックス子会社のコエステ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:加藤信介)は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下AMED、https://www.amed.go.jp/)障害者対策総合研究開発事業感覚器障害分野の支援のもと、国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学大学院医学系研究科の研究グループが行う臨床研究「AMEDの支援による音声再生プロジェクト」に参画しました。当プロジェクトは、手術などによる喉頭摘出者が術後も自己音声を再獲得し、日常生活を送れるように支援するものです。当社は音声コーパス※1や音声合成技術の提供などにより、本プロジェクトをサポートしていきます。
音声言語は感情表現やコミュニケーションに重要な要素であり、人間が社会生活を送るために、必要不可欠な機能です。現在、喉頭を摘出し声を失った方には、電気式人工喉頭による発声法やボイスプロステーシス※2によるシャント発声法などの代替発声法が広く用いられています。しかし、その発声は抑揚に乏しく「機械的な」音声であり、本人の元々の声による意思疎通ができなくなるこれらの代替発声法の使用を控える方も多くいます。当プロジェクトでは、手術前にその方の声を収録し、同研究グループが開発した音声変換技術によって、より本人の元の声に近い自然な発話を可能にすることを目指します。
当プロジェクトに関する名古屋大学のプレスリリース
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/news/press-release/2021/09/07110000.html
当社は、声の特徴を学習してテキストから発話させる音声合成技術を活用した声のプラットフォーム「コエステーション」を運営しています。声を使ったコンテンツやサービスを提供する企業への商業展開を中心に、一般ユーザー向けにも無料のスマホアプリや有償の高品質なデジタルボイス※3が残せるサービスを提供しています。今後、当社が強みを持つエンタテインメントの分野だけでなく、声を失う可能性のある患者さん向けの支援などにも注力していきます。
※1 音声コーパス:テキストや発話を大規模に集めてデータベース化した言語資料で、音声認識や音声合成の自然言語処理に活用されます。
※2 ボイスプロステーシス:喉頭を摘出した方が発声できるようにするための医療器具。食道と気管の間に留置され、肺から器具の中を通って食堂に流れ込む空気が食堂壁を振動させることで音が発せられます。
※3 デジタルボイス:特定の人の声の特徴を再現するための音声合成用の辞書のこと。録音音声からその人の喋り方や声色などの特徴を機械学習によって抽出します。
【コエステーションについて】
コエステ株式会社が提供する音声合成を使った声の権利化・流通プラットフォームで、一般人から有名人まで多種多様なデジタルボイスが利用できます。声の特徴をAIが学習し生成されたデジタルボイスで任意のテキストを発話させることができ、外部サービスとの連携により、例えばカーナビやSNS、ゲームなど、音声を使うあらゆるサービスへの展開が可能です。
■企業向け
・商用利用可能な音声合成サービスとして、プロ仕様で細かい作りこみが可能な編集ツール「エディター」や音声チャットボットなどでリアルタイムに音声合成処理が可能な「Web API」を提供
■一般ユーザー向け
・誰でも手軽に自分のデジタルボイスを登録できる専用のスマホアプリを無償で提供
・エイベックスのスタジオで声を収録し、音声合成の専門家が細かい調整を加えることで、スマホアプリよりさらに高品質なデジタルボイスが残せる有償サービス「デジタルボイス・プレミアム」の展開
【コエステ株式会社 概要】
事業内容 :音声合成コンテンツの企画・制作・開発・流通事業
所在地 :東京都都港区南⻘山三丁目1番30号 エイベックスビル
代表者 :代表取締役社長 加藤信介
設立日 :2020年2月5日
URL :https://coestation.jp/
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