金継ぎの認知度70%|過去5年の認知度推移と分析結果【第4回全国金継ぎ認知度調査2024】

コロナ前後含む過去5年間で金継ぎの認知度は上昇し安定の70%代を記録!女性に人気、割れた器を捨てられないのは50代が最も多いと判明!第4回全国金継ぎ認知度調査2024の結果をご報告します。

つぐつぐ

第4回全国金継ぎ認知度調査2024の全体結果

金継ぎ(きんつぎ)認知度調査を実施し続ける理由?

株式会社つぐつぐ (本社:東京都渋谷区/代表取締役:俣野由季、以下「つぐつぐ」) は、コロナ感染症がまさに流行しようとしている2020年3月に金継ぎ専門の会社としてスタートしました。2019年には金継ぎを知っている方は数少なく、会社として成り立つのか?金継ぎは現代の世の中に受け入れられ、貢献するのか?心配の声がありました。

当時、金継ぎのようなニッチな伝統技術の分野には、マーケティングやニーズ調査の資料はありませんでした。そこで、当社が金継ぎの魅力を広める活動をした結果、日本での金継ぎの認知度がどれほど上昇するか定点的に数値化して確認したいと思い、金継ぎの認知度や意識の変化について、どこよりも早く自社で調査を始めました。、2024年、4回目となる今回の調査では、過去約5年間の推移とともに、男女・年齢別でも解析し、継続的に定量的に明らかにしました。

今回は自由回答を増やし、金継ぎに対する一般の方のイメージとニーズをさらに深掘りしました。

金継ぎに興味を持つ人を増やすため、この調査は、たくさんの方が見て引用していただけるよう、公開しています。つぐつぐのこれまでの調査の中で最大規模の人数を対象にした、第4回の調査結果をご報告します。

第4回金継ぎ認知度調査の対象者数と背景

過去約5年間に渡り、全4回実施し続けている全国金継ぎ認知度調査では、少しずつ対象者数を増やして分析の精度を上げています。

これまでの対象・背景をご紹介します。

全国金継ぎ認知度調査2024(第4回、今回)

2024年7月22日〜24日、日本全国の女性327人、男性237人(計564人)を対象に、オンライン調査
回答者年齢分布:
(女性)20代 27%、30代 27%、40代 24%、50代 11%、60代以上 10%
(男性)20代 16%、30代 24%、40代 20%、50代 14%、60代以上 24%
分析の精度を高めるため、前回より調査対象人数を増やしました。

全国金継ぎ認知度調査2022(第3回)

2022年10月5日〜13日、日本全国の女性216人、男性151人(計367人)を対象に、オンライン調査
回答者年齢分布:
(女性)20代 15%、30代 32%、40代 19%、50代 19%、60代以上 16%
(男性)20代 14%、30代 16%、40代 28%、50代 17%、60代以上 25%
男性を調査の対象に含め、さらに年代別での傾向を調べるために、各年代で一定数以上の人数を対象に集めました。

全国金継ぎ認知度調査2021(第2回)

2021年5月26日、日本全国の女性233人を対象に、オンライン調査
回答者年齢分布:10代 1%、20代 26%、30代 38%、40代 25%、50代 10%、60代以上 1%
金継ぎブームと言われる最中に、より分析の精度をあげるべく、第1回より対象者数を増やして調査しました。

東京金継ぎ認知度調査2019(第1回)

2019年10月3日、東京在住の女性111人を対象に、オンライン調査
回答者年齢分布:10代 1%、20代 18%、30代 38%、40代 28%、50代 12%、60代 3%、70代 1%
つぐつぐを創業する前の市場調査でした。

全国金継ぎ認知度調査2024 結果発表

Q1. 金継ぎ(きんつぎ)を知っていますか?

金継ぎを知っている…70.8%

金継ぎを知らない…29.2%

半数以上の人が「金継ぎを知っている」と答えました。

Q1-1. 金継ぎ(きんつぎ)を知っていますか?|過去4回の調査での金継ぎの認知度推移

最新の2024年では全体で約71%の人が金継ぎを知っていると回答し、2022年10月の74%よりやや減少しました。男女・年齢別の割合がやや異なるため、コロナ後の認知度は横ばいと考えています。

Q1-2. 金継ぎ(きんつぎ)を知っていますか?|性別による解析

今回の調査でも、金継ぎに関する認知度を男女別に分析しました。その結果、女性の認知度が75.5%であるのに対し、男性は64.1%にとどまりました。この傾向は今回だけでなく、前回の調査でも、女性の方が金継ぎを知っていると回答した割合が約10%高い結果が出ており、女性の間で金継ぎに対する関心がやや強いことが継続的に示されています。

つぐつぐで週10コマ以上開催している金継ぎ教室でも、参加者の90%以上が女性です。しかし、金継ぎで割れた器を伝統的に美しく修復したいという思いは、性別を超えた共通のニーズだと考えています。

■性別・年代別による解析

さらに年代も入れた分析結果によると、年齢が高くなるにつれて、男女ともに金継ぎの認知度が上昇する傾向が見られました。特に50代では、金継ぎに対する認知度が最も高くなっていました。

Q1-2. 金継ぎ(きんつぎ)を知っていますか?|理解度の内訳

金継ぎを知っている人の中でも、「金継ぎ」という言葉から、金継ぎがどういうものか知っている(31.0%)よりも、写真を見たら、金継ぎがどういうものか知っている(見たことがある)(39.8%)が多くを占めました。

インスタグラムなどSNSの普及により、金継ぎを見たことがある人は増えましたが、金継ぎがどういうものか真の意味を知らない人の割合が多いと推測されます。

Q2. あなたは、割れたり、欠けたり、ヒビが入ったりしているけれど、捨てられずにとってある、思い入れのある器を持っていますか?(高額なものに限りません)

・もっている…24.9%

・もっていない…75.1%

全体で約4人に1人が、「割れたり、欠けたり、ヒビが入ったりしているけれど、捨てられずにとってある、思い入れのある器をもっている」と回答しました。


■金継ぎの理解度別による解析

Q1-2とのクロス解析で、金継ぎに対する理解が高い人の中で、割れたり欠けたりヒビが入った器を捨てずに保持している割合は30.1%と高くなっています。これに対し、金継ぎを全く知らない人の中で同様に器を保持している割合は18.7%と低めです。

つまり、金継ぎに対する理解度が高い人ほど、割れたり欠けたりヒビが入っているけれど捨てずに器を持っている割合が高い結果となりました。

金継ぎを知っているために割れた器を捨てずに保持している割合が高いのか、あるいは、捨てずにもっている器があること自体が金継ぎに興味を持つきっかけとなっているのかは、この調査だけでは明らかになっていません。


■年代別による解析


年代別の解析を見ると、50代で特に、破損した器を捨てずに保持している人の割合が最も高く、30%に達しています。一方、20代でも同様に思い入れのある破損器を保持している割合が23.7%と、意外にも高いことが分かりました。

Q3. あなたは、身の回りの器が割れた時、「金継ぎしてまた使う」という選択肢が思い浮かんだことはありますか?(実際に金継ぎしたかは問いません)

・身の回りで器が割れた経験がある…93.5%

・身の回りで器が割れた経験がない…6.5%

調査によると、身の回りで器が割れた経験がある人は全体の93.5%に上り、ほとんどの人が器の破損を経験していることが分かりました。

身の回りで器が割れた経験がある人の中で、金継ぎを全く知らない人の中で、割れた器に対して「金継ぎしてまた使う」という選択肢が思い浮かんだ割合は3.0%に対し、思い浮かんだことはない割合は97.0%

ここからの解析は、身の回りで器が割れた経験がある人に絞り、さらに金継ぎへの理解度別で分析しました。

金継ぎを全く知らない人の中で、割れた器に対して「金継ぎしてまた使う」という選択肢が思い浮かんだ割合は3.0%と最も低く、金継ぎについての認知の低さが影響しているように受けとれます。

身の回りで器が割れた経験がある人の中で、「金継ぎ」という言葉の意味を知っている人の中で、「金継ぎしてまた使う」という選択肢が思い浮かんだ割合40.7%に対し、思い浮かんだことはない割合は59.3%

一方で、「金継ぎ」という言葉の意味を知っている人は、割れた器があった際に「金継ぎしてまた使う」と考えたことがある割合が40.7%と、比較的高い結果となりました。

Q4 (記述式回答)金継ぎに対する疑問

「金継ぎについて何でも質問できる機会があれば、どんなことを知りたいですか?」という問いに対して、さまざまな回答がありました。

多くの人が気になっているのは、金継ぎの費用でした。特に金継ぎを知らなかった人からは、「なぜ高額なのか?」という質問が目立ちました。

また、金継ぎ修理を施した後の器の耐久性や使用方法についても疑問が多く寄せられました。例えば、「お湯を入れることは可能か?」「食器洗い機や電子レンジで使えるか?」などの質問がありました。

金継ぎに詳しい人からは、より専門的な質問が多く寄せられました。

「自分で修理できるか?」「必要な材料は?」「どのお店で修理してもらえるのか?」といった実践的な問いがありました。

さらに、「どの程度の破損まで修理可能か?」や「修理にかかる時間はどれくらいか?」など、詳細を求める声もありました。

金継ぎの歴史や技術について興味を示す声もあり、この伝統的な技法に深い関心を持つ人もいました。

伝統的な金継ぎは漆を使っており、合成接着剤に比べて修理に手間と時間がかかるため、コストが高くなるのは避けられません。その理解が浸透していないために、金継ぎイコール高額というイメージが先行しているように感じました。

第4回全国金継ぎ認知度調査2024 調査結果のまとめ

金継ぎで蘇った器

今回の調査で金継ぎの認知度が約70%に達し、過去約5年間で認知度が急上昇した後、高い水準を維持していることがわかりました。そして女性および年齢が高くなるほど認知が高い傾向がありました。

全体で約4人に1人が、「割れたり、欠けたり、ヒビが入ったりしているけれど、捨てられずにとってある、思い入れのある器をもっている」と回答し、中でも50代で最も多い結果となり、まだまだ金継ぎが役立てるポテンシャルがあることが判明しました。金継ぎはニッチな伝統技術でありながら、明確な需要が存在しています。しかし最も多い質問は、価格に関する内容でした。

つぐつぐは今回の調査結果から、金継ぎをSNSを通じて写真や視覚的に認知度を上げることにとどまらず、金継ぎにどういう意味があるのか?そして歴史的背景など、より深い情報をお伝えできるよう取り組んでいます。一般の方に実際に金継ぎを見て触れていただける機会を増やしたり、金継ぎキットで自ら金継ぎに挑戦される方の疑問を解消するアフターフォローを充実させるため、インスタライブ・YouTubeライブなどで、金継ぎ師が直接ユーザーの質問に答えて、理解を深めていただけるサービスを展開中です。

また、つぐつぐで承るプロ金継ぎ師による金継ぎ修理は現在1年待ちのため、2023年11月に一般社団法人金継ぎ検定協会により開始された「金継ぎ検定」も活用して、金継ぎができる人も増やしています。

今後も積極的に情報配信することに注力することで、老若男女問わず幅広い層に受け入れられるサービスを展開していきたいと考えています。

金継ぎ専門のサービスを提供する私たちつぐつぐは、金継ぎが単なる修理技術を超えて、日本の伝統文化を継承するための重要な手段であると考えています。そのためには、透明性のある価格設定、お客様が安心してサービスを受けられる環境の提供、そして金継ぎされた器の正しい扱い方やその背景にある知識の提供が不可欠であると考えています。

私たちは、金継ぎの技術を通じて、その美しさだけでなく、大切にしていた器が蘇った時の感動を伝えたいと願っています。

「金継ぎで世界を感動させる(Kintsugi to Move the World)」

この理念のもと、金継ぎの真の価値を広く理解していただき、多くの人々に金継ぎを身近に親しんでいただくことを目指していきます。

つぐつぐの基本情報

株式会社つぐつぐ(東京金継ぎ教室 つぐつぐを運営)
恵比寿本店:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿2-21-2 akikito apt. 1階
浅草店:〒111-0034 東京都台東区雷門1丁目1番2号1階

公式サイト:https://kintsugi-girl.com/
金継ぎ写真がいっぱい!つぐつぐ公式インスタグラム:https://www.instagram.com/tsugutsugu_kintsugi/

金継ぎ作品展2024:https://kintsugi-girl.com/news/exhibition2024/

金継ぎキット「つぐキット」:https://shop-kintsugi.com/

金継ぎ検定:https://www.kintsugikentei.com/

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会社概要

株式会社つぐつぐ

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URL
https://kintsugi-girl.com/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都渋谷区恵比寿2-21-2 akikito apt. 1階
電話番号
03-6879-0940
代表者名
俣野 由季
上場
未上場
資本金
300万円
設立
2020年03月